あんなこと、こんなこと。どんなこと?

自分の言葉をしゃべりたくなった翻訳者のきままな独り言:多様だから価値がある。反論、異論大歓迎

2011年06月


P1000387チェルシー・フィジック・ガーデンを見て回っている間、青い空と黒い雲が交互に現れ、強い日差しと急な雨がそれこそ5分、10分間隔でくるくるやってきていた。まるで山の天気だ。そういえば、空も高く広い。

さすが、世界のチェルシー・フラワーショー。怪しい雲行きにもかかわらずというか、すでに切符は売り切れなので、天候にかかわらず行くしかない人たちでごった返している。寄付を呼びかける募金バケツを持った人たち
の間をすり抜けゲートを入る。前からも後ろからも横からも、様々な言語が聞こえてくる。ここでは英語が少数語のようにさえ聞こえる。ロシア語や中国語や南欧系は声が大きく騒がしいからでもあるけど。

P1000381正面ゲートの写真も撮れば良かったのだが、実は、変圧器を持参というK子の話だったのが、変圧器ではなくコンセントの形状を合わせるだけのもので、前夜、成田で携帯を使いまくっていたK子が早くも充電を試み、携帯から煙が出るという非常事態に。そのためデジカメ充電も出来なくなる可能性もでてきたので写真もちびちび撮ることに。その割りにはピンぼけが多いが、立ち止まって撮ることが少なかったからと言い訳をしておこうっと。

P1000372ゲートからまっすぐな長い並木道が通っており、それに沿って無数の小さな店が並んでいる。ピンぼけだがカメラを頭上に掲げて取った1枚。少しは感じが分かるかな。シャベルや鋏を欲しいが重い。コート類や長靴が格好いい。何とか持ち帰れそうなものはないか物色しながら突き当たりまで行くと、小さな庭がいくつも造ってある。日本人作家の庭もあったがあまり私の趣味ではない。ごめん。ここで雨。強い雨。巨大なテントめがけて走り込むと、そこがメイン会場だった。

P1000383大勢の人と、これでもかという大量の花と。色と香りとで沸き立つようだ。おまけに頭上からはテントを叩く激しい雨音と激しい雷の音がする。日本でもあまり経験したことのないような激しい嵐だ。ということで、前後左右を巨体揃いのロシア語や中国語その他に挟まれ、頭上からは激しい風雨と雷鳴で、ゆっくりと花を愛でると言うより、聴覚と視覚が揺すぶられる経験となった。

P1000384テントが崩れるのではと恐怖を抱くほどだった雨音が少し治まったのを見計らって脱出した。傘は持っているし軽いレインコートは着ていたが足下はあっという間にびしょ濡れになる。しかし大勢の人で走るわけにはいかない。巨大な並木の間を落雷におびえながら通り抜け、スローン・スクエアの地下鉄駅にたどり着くと、そこはもっと人の波だった。シャッターが降りていたのだ。何の張り紙もなく、人々がただ溜まっている。こんなことをしたら日本では一騒動だろうが、ここは英国、人はただ濡れながら立っている!

P1000389バスは何台も来ているがどこを通るのか通過点が分からない。路線図がない。運転手に聞くが人が殺到しているので、当たり前だが、行き先も定かでない人間に親切ではない。仕方ない、近くでお茶でも飲みながら洋服を乾かそうと駅と反対側に歩いていくとナイツブリッジ行きのバスが来たので飛び乗る。言わずとしれたハロッズがある場所。最終日に予定していた買い物を前倒しして乾かしつつ楽しむことにしたのだ。7年前、娘と来たときスローン・スクエア駅前に泊まり、ここいらを歩いたことがあったのだ。土地勘って大事ですよね。

ハロッズを見て回る内さしものぐしょ濡れパンツも無事に乾き、買い物も済ませ、おまけにトラベラーズチェックが使えないことを知り、半額のお総菜を購入(ばかでかい、多分日本では4人前くらいのベリー類がごろごろ入ったゼリーのデザートのおまけつき!)、宿でゆっくり遅い夕食を取る。この時期10時過ぎまで明るくてホント良かった。
12086歩
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P1000356普段怠惰な私も旅行となれば勤勉になる。といってもロンドンに最初に4泊、残りほとんどが各地3泊ずつというのは日本人の標準からすれば随分のんびりした旅になるはずだ。とはいえ、この日は週に2日しかない、それも午後2時から3時間だけというケルム・スコットハウスの公開日なので絶対見るぞと気合いを入れて調べたのに、回ることが出来なかった。まあ、そんなもんだね。

B&Bで嬉しいが困ることは朝食が豊かで美味しいため、早く切り上げられないこと。結局、宿泊地のごく近くにあるというのに、自然史博物館に到着したのが10時開館の5分前。ここは建物自体も恐竜も凄い。お目当ては大きな鯨の骨格だったがどうやら経済不況で有料展示物に指定されたらしい。前回、興奮してみて回ったところが見つからない。念願の巨大年輪にも再会したし、時間もないということで早々と隣のV&Aへ。

P1000368V&Aは絶対に外せない博物館だ。恐ろしい数の工芸品等が詰まっている。ルーシー・リーのコーナーも作られているという。前回は呆然としてうろうろしただけで終わってしまったが、今回は狙いがある。それも2つ。いきなり入り口でかなりの人の列に遭遇。ここも無料のはずだがおかしい。もしかして。思った通り、山本耀司のショー(7月10日まで)の切符の列だった。15分ごとに区切って販売されている。おっちょこちょいだからショーと聞いてファッションショーのごくごく一部でもあるのだろうかと思って楽しみにやってきたのだが、ショーはショーでもVTRだったw。もちろん、彼デザインの服も多数展示されていたし、興味深かったが、何より紹介されている彼自身が一番面白かった。日本のしっぽはどこまでもつきまとうものらしい。手前の陶器はルーシー・リー。後ろの作品はピカソ。

P1000367ルーシー・リーを探し回る。見つからない。いくら多数だと言っても分類されているのにおかしい。係員に聞き探して貰うが分からない。どういう人物か長々と説明している内、彼が叫んだ。「おー、ルーシー・ライ!」ライだとお!日本で大規模な展覧会があったが、ルーシー・リーとなっていたぞ。後にセント・アイブスでもライ派とリー派がいるのを発見。結局名前は何なんだろうw。

美術館の中に彼女の工房の一部が移されていた。彼女の作品はこれまた日本の展覧会で見たハンス・コパー
と並んで展示されていた。その一部は番号だけで、日本に貸し出しの文字が!しかし、彼女の作品と工房の一部を見ることが出来ただけで大満足。後は彼女がバーナード・リーチと共に作品を作っていたセント・アイブスに賭けるのだ。

P1000371さて、チェルシー・フィジック・ガーデンをご存じだろうか。チェルシーフラワーショーのチケットを入手して周辺を調べていて初めて知ったちょっと毛色の変わった庭だ。どうせなら別の庭も見たいと、フラワーショーの前に立ち寄った。入り口が分からず結局1ブロックぐるりと回ってしまったのでお腹がすいたとK子がうるさい。B&Bからりんごを貰ってきていたので囓りながら一周し、隙間からリンゴの芯を投げ入れる。整備された庭園ではない雑草地帯なのでご安心を。リンゴの木が生えるといいが、生えずとも有機肥料になるだろう。

雲行きが怪しい。入り口に着いたらざっと来た。にわか雨と言うより、まさしく強めのシャワーだ。チケットの女性がここのところロンドンはカラカラでみんな水が欲しかったのよという。私は欲しくない。強くざっと来るがすぐに止む。ここのケーキと食事は美味しいらしい。そういってK子を我慢させた手前、まっすぐ食堂に行く。大混雑だ。セルフサービスだったのだが、店員に聞くと2人用の席を作ってくれた。ところが現金を持っているK子が買いに行くが待てど暮らせど帰ってこない。列が途切れた最後の最後に戻ってきた。凝ったパンを頼んで時間がかかったのだという。他にはサラダ、それも一皿だけ。肉が食べたいと騒いでいたのに、ベーコンが入っているから良いかと思って、だって。大きいが葉物と豆、ベーコンの端切れ少々のサラダとパンを二人で分けて食べる。

後にK子の思わぬ優柔不断ぶりを思い知ることになる。30年付き合っても分からない部分があるから人間は実に奥深く面白い。K子と一緒だとどんどん亭主のような気分になり、そっちじゃない、こっちでしょなどといつの間にか指示してしまうのはなぜだろう。実に面白い。

肝心のガーデンはロンドン最古の薬草園というだけあって見たこともない不思議な木々が一杯だった。世界にはおかしな植物が沢山あるものですね。へえ、とか、ふうんとか言っている内にどんどん時間が経っていく。地味だし、安くない(8ポンド)けど、何となく落ち着く、ゆったりとした、香りの良い、良い庭だと思う。ツアーもあるようだから興味のある方はどうぞ。

チェルシー・フラワーショーはK子のリクエストで4月に購入した。早々と売り切れたらしい。私は2時間で十分じゃないかと思ったのだが、そんなに人気のショーならせめて半日ということで、午後3時半から確か8時までのチケットを購入した。日差しがでるかと思うとにわか雨がやってくるめまぐるしい天気だ。雲が早い。

長くなったので続きはまたね。
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[追記あり]P100035314泊16日の旅行だったけど、日本到着とともに、蒸し暑い淀んだ成田空港内の空気と数々の亀裂で厳しい現実に引き戻され、旅行が夢の出来事のように急速に幻へと風化しているので(全くなんて頭だ)、順を追っていこうと思う。無事に日本到着まで忘れずにいられるかw心許ないけど、おつきあい下さい。

その1で少し触れたロンドン版スイカこと、オイスターカード。ヒースローの地下鉄でクレジットカードで購入。もちろん、どたばた騒ぎ、駅員さん登場。暗証番号のことを彼の地ではpinというと初めて知った(^^;)。Personal Identification Numberの略だと。せめて大文字にして欲しかったw。注意事項が1点。便利だし、現金での切符購入より割安になるのだが、改札を出る前に精算用の機械はありません。入ってから出るには足りないなどということになったら罰金まで科せられる可能性があるので、常に多めに入れておかねば、いくらだろう、足りるかしらとドキドキすること必至ですぞ。

ヒースローからピカデリーライン直通で、ディストリクトラインも並行して走っている便利なところに宿を予約(到着から4泊と帰国前1泊)。このB&Bは7年前も一旦予約しようとして問い合わせP1000987する内、あまりの傲慢な態度にむっとして止めた小さな斡旋会社に属しているのだが、ホテルではない本物のB&Bを探すのがなかなか難しく、もう向こうも忘れているだろうと連絡したら、また使ってくれて嬉しいとの返事にぎょっとした。キャンセルは全額取られるし、内金として20%入れなければならないし、相変わらず態度は悪いし、こっちが客だぞと思うこと多しだが、ここに決めて正解だった。

ヒースローから30分あまりでB&B、アンジェラ宅に到着、お茶をご馳走になった後、食事と偵察をかねて周辺を歩いたが、どうもぱっとしない。枝付きトマトがあまりにおいしそうでトラベラーズチェックで買おうとして第1回目の拒否を受ける。部屋に大きなオーツクッキーと各種飲み物が用意してあったことを思い出し、クッキー3枚と紅茶で最初の夕食とする。日本時間では午前4時辺りか。この時期は夜10時頃まで明るいのでかなりお得感がある。明るい内に就寝w。時差ボケだか普段の不眠症だか、夜中に何度も目が覚め、今もその続きにいる…。

P1000981アンジェラ宅で案内されたのは、半地下の部屋。インテリアが素晴らしい。花も飾ってくれている。広く、清潔で、大きめのテレビや各種飲料。ミニチュアサイズの冷蔵庫には1リットル入りの牛乳。朝食は、広いバラなどが植えられた緑豊かな庭が見渡せる居間で、フルイングリッシュブレックファーストではないが、山盛りの新鮮なカットフルーツに、バスケットに入れたクロワッサンやペーストリー、トースト、ヨーグルトにフルーツ、もちろんジュースやお茶、珈琲付き。居間の中央に据えられた巨大な丸テーブルはゆったり8人が座れる大きさである。

何よりだったのは様々なアドバイスとおしゃべり。アンジェラは舞台装置等を手がける画家で読書が趣味、廊下などには本が溢れ、これだけでもうすっかり友人気分。60代半ばにみえたが、車で20分の所に痴呆症で昨年冬に徘徊で48時間行方不明になり、とうとう自宅介護を諦めたというご主人が施設に入所している。時々くるという孫達のためのドールハウスや子供用の椅子も骨董品と同居している非常に居心地の良い所だ。

蛇足−出発直前の両親の引っ越しの際、父に息子のところで昼寝をして貰ったのだが、靴べらがなく、靴を履くのに四苦八苦するのを見かね、つい右手の人差し指を靴べら代わりに差し出して、それも合計4回、すっかり指を痛めてしまった。人間の足が2本で良かったけど!成田でサロンパスを探し出し、店員さんに2つに切って貰ったものを巻き付けて旅行することになる。帰国することには痛みは去ったが、骨が少し変形してしまった。教訓。指を靴べら代わりにしてはなりませぬ。

P1000373ご無沙汰しました。
おばさん、いやおばあさん二人の英国冒険旅行から無事に帰ってきました。
バンと沢山取りだめた写真を載せたかったのに、なぜかメモリカードを受け付けてくれません。
これもまた、数々のトラブルの続きなのでしょうか。
そのうち、なんとかなるでしょう。

今回の旅行は最初から波乱の連続でした。アイスランドの大規模な火山爆発のせいで、無事に成田を出られるのか、ヒースローに着陸できるのか、果たして帰国できるのか、ひやひやでした。もちろん、その前に成田に着く前に大規模な余震で電車が止まるのではないか云々…心配だらけでした。持病のクスリも火山活動が長引くときに備えて2週間も余分に持参しました。

火山の灰、見えましたよ。フィンランド辺りを飛行中、遠く地平線を明らかに他の雲とは異なる灰色の帯がたなびくように連なって動いていて、それはそれなりに美しいものでした。長くて短かった旅、無事に帰ってこられてやれやれです。

ここで、旅行前にトラベラーズチェックを勧めていたことをお詫びします。買ってはいけません。特に英国に関しては。またワタシにトラベラーズチェックを何も言わず、もちろん事情を知っているくせに、売った銀行、なんて奴だ。コラア、口座を閉鎖するゾ。

7年前だったか、娘と10日あまり英国旅行したときは、公共施設やデパートはもとより、田舎のB&B、小さな店舗でさえトラベラーズチェックが普通に現金と同様に使えました。トラベラーズチェックは30年ほど前から使っていますが、米国でもカナダでもこれまでトラブルはありませんでした。現金と同様に使え、盗まれても実際の損失はなく、安全で、しかも交換レートも有利なトラベラーズチェックは実に優れものです。使えさえすれば!

1英ポンド131円の時、都心の為替ディーラーでは143円を超えていたことを前回書きました。少々の現金は必要なので、空港ならましかと思ったら、それよりも不利。現金を持たずに英国入りしました。ヒースロー空港ではなんと149円だというではないですか。131円という相場にそれはないでしょう。クレジットカードとトラベラーズチェックで乗り切ろうと思いました。少額を買い物してお釣りを貰えば済むことです。前回もそうしましたし、これまでもそうしてきました。

ロンドンにはオイスターカードというスイカのようなカードがあり、これをクレジットカードで購入して入りました。ロンドンに到着して直ちに売店でトラベラーズチェックで買い物しようとすると拒否され、公共施設なら良いかと美術館で提示しても拒否、いくつか拒否されたあげく、ハロッズに向かいました。

ハロッズのようなデパートなら絶対に受け取るはず、軽くて小さなお土産をいくつか別々に購入すればたっぷり現金が手に入るはず…だったのに、受け取りますよ、但し半額でねと言われてしまったのです!

どこもここ数年、トラベラーズチェックの取り扱いは止めているとのこと、多分、リーマンショック辺りで手痛い目にあったのでしょうか。余波でワタシも手痛い目に

ダウンタウンで139円を提示しているディラーを見つけ、料金込みでかと聞いたらそうだというのでなけなしの3万5千円を交換、手にしたポンドの少なさに明細を見たら、コミッションを11%もとっていて、結局151円で交換したことに!騙された。

手持ちの残る現金3万円は、レスタースクエアのチケット販売所に付属するディラーとミュージカルの切符売り場が開くまで話をしていたら、現金の額が多くなると通常のコミッション11%が低くなると言うので試しに聞いてみたら、3万円だと1%まで低下し、レートも138円だったか、良かったのでここで交換。先に交換した3万5千円とほぼ同額が手に入りました。ここが一番良かったので、ロンドンにお出かけの際にどうぞ。レスタースクエアの目立つ丸屋根か八角形の屋根の公式切符売り場で、ディーラーは確かトーマスクックだったと思います。

この手にした4百数十ポンドは綺麗に使い切り、1ペンスだけ手元に残り、宅配便とリムジンを購入したら日本円も残り2000円という危ない状態で自宅にたどり着きました。トラベラーズチェック800ポンドは未使用のまま手元に残りましたが。カードの請求がおお怖!

写真はチェルシー・フラワーショーでの売店の店頭。巨大な手はバラでできています。

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