46def9ba.JPGなぜ火中の栗を拾うのかと周囲から反対の声があがったらしいが、今回の幹事長就任は政治家の判断としては不思議なものだった。

麻生さんは、福田さんの次の総裁の座を狙っている。これは衆目が一致するところだし、当然、次の総裁選にも出るだろう。

福田さんの下で総選挙を上手く乗り切ったら福田さんが息を吹き返す。しかし、総選挙でこければ、幹事長として責任を取り、次の総裁の芽はなくなる。どちらにしても良いことはない。福田さんではダメだと思ったからこそ、これまで役につくことを固辞していたのだろうし…禅定とか密約とか、そういう話がなければ乗るわけがないと誰もが思うだろうが、どうやらそういう話でもないらしい。

ここでやっぱり、彼独特の理想主義的な、一種、キリスト教的な匂いがする。吉田茂元首相仕込みのノブレス・オブリージュの信念なのかも知れない。やらなければならないからやるというのは、前回の総裁選でも、負けるのが分かっていながら、政治は損得でするものじゃないといって立候補したという信条と一致する。

宗教的なバックグラウンドがある人は、指針を神に求める。求めなくてはいけないはずだ。その善し悪しはともかく、軸はぶれない様な気がする。大きな枠が存在し、個人的な都合や、枝葉は捨て去り、損得抜きで、やるべきだと思われる方向へ、正しいと思う方向へと、つまり神が示した方向へと動くだろう。その方向がどっちの方向か、将来的にも正しいかは、神でもない私には分からないが。

まあ、羅針盤がなく、その場その場でつぎはぎだらけの応急手当をしつつ漂流している船に乗船している身としては、方向が決まるだけでもありがたいとも思えるが、成功しすぎてもつぶされるのだろうなあ。

麻生さん関係:
07年9月24日付http://blog.livedoor.jp/ganbare_watashi/archives/50918137.html
07年9月17日付http://blog.livedoor.jp/ganbare_watashi/archives/50913893.html
06年9月12日付http://blog.livedoor.jp/ganbare_watashi/archives/50626769.html