IMG_2191[追記あり]この間まで夏だったのに…父島はまだ夏なのに、同じ東京なのに、今日は手袋、マフラー、帽子にコートを身につけて出かけた。こんなに寒いのに夏の島の話はなんだか夢の中のように現実味を失ったけど、夢の続きを書くとするか。

本物の真っ暗闇って経験した人はどれくらいいるだろうか。自分の指先も、山の稜線も何にも見えない真っ暗闇。
ナイトツアーに出かけた。娘と孫3人も一緒に。他には3名のツアー客とガイドのおじさんの総勢9名がマイクロバスに乗り込んだ。

予約は前日夜だったが昼間雨が降ったので足場が悪いからと1日後ろ倒しになった。これが良かった。山の中でバスを止め、ヘッドライトを消すと真っ暗闇。動かないでと言われたけど、動きようがない。目は開いているのに薄明かりさえない。足下を照らすライトを頼りにこわごわ歩く。彼が照らした先、光が消えた後をじっと目をこらすとぼんやりと見えてきた。暗闇に光るなんとも神秘的なキノコ。通称グリーンぺぺ(夜光茸)だ。光を当てると白くてしんなりと頭をかしげた小さなキノコだった。前日の雨でうまく遭遇できたらしい。

星空次いで浜辺へ。バスのライトを消すと横の沼地に満天の星が写る。月のない闇夜で快晴。ついてるね。細いジャングルの道を前を行く男性ガイドの明かりを頼りに浜辺へ。砂地を照らすと急いで多数のカニが穴に逃げ込む。無数のヤドカリがそこかしこに。そして波打ち際を砂を蹴立てながら歩くと砂が光る。夜光虫だ。ビームで指してひとしきり星の解説をしてくれる。ミルクを流したような天ノ川と空いっぱいの星。セブンスターも見つけた。ああ幸せ。pepe[1]

この浜辺は周囲から隔絶された全く光の入らない、彼によると日本一星のきれいなところだという。ウミガメの産卵地でもあり、子亀はすでに海に帰っていったが抜け殻となった卵の殻が落ちている。ゴムのような弾力がある。煮ようとしても煮えず、堅くならないのだという。不思議。

次いで植物園にオオコウモリを探しに行った。星空に巨大な旅人の木がシルエットで浮かび上がり間から星が見える。野趣満点。オオコウモリは絶滅危惧種で保護のため赤い光しか許されておらず、もちろんフラッシュは厳禁。ガイドさん同士でどこで見かけたか情報交換を密にして見つけ出してくれた。果物を食べていたがもぞもぞと視線を避けて葉の陰に避難した。小猿ほどの大きさでモコモコした毛に包まれ、可愛い。数が非常に少ないので見つからないことも多々あるようなのでラッキー3連続、完勝だった。なんせ、私、おみくじ凶の人だからね。

2時間あまりの興奮の時間だった。

下の集合写真は数十秒だか数分だか(数字に弱いからもう忘れてる)カメラを露光させて撮したもの。縦のもやもやした太い線は天ノ川です。山の向こうから雲が少しやってきたのがちょっと残念。左下の訳のわからない物はグリーンぺぺ。闇の中で光っています。キノコです。