あんなこと、こんなこと。どんなこと?

自分の言葉をしゃべりたくなった翻訳者のきままな独り言:多様だから価値がある。反論、異論大歓迎

カテゴリ: 口蹄疫

とうとう、感染が都城、宮崎市、日向市と広がってきた。

感染力が強い伝染病で、そのウィルスは人にもついて運ばれるというのだから、人海戦術で殺処分をしている限り、その誰にもウィルスを広げる可能性がある。以前書いたように、イギリスでは郵便屋でさえ農場には立ち入らせないようにしているほど感染力が強いのに、動員されて助けに入っている各地からの自衛隊員などに一人残らず強い危機意識をもって消毒せよといっても、限度がある。

買い物にも出なくてはいけないし、それだけ大量の人間が行き来していて、マスコミはやはり職業上、通行遮断されていても何とか写真を撮ろうとするだろう。野次馬もいるだろう。一人一人が感染源になり得るのだ。これほど広がったら封じ込めは不可能に近づいているのではないだろうか。

簡単に、1日1万頭を殺処分などと指令を出していたようだが、誰がどうやって殺して、どうやって埋めるのか考えても恐ろしく大変だ。暴れる牛に蹴られて重傷を負って入院した獣医師もいる。素人が簡単に手が出せる分野ではない。

成獣の場合は死亡率はさほどでもなく、1ヶ月から2ヶ月するとウィルスを排出しなくなる伝染病にかかった牛や豚を本当に殺すしか手段はないのか、どうもおかしい。そう思っていたら、良い記事を見つけた。私は単に素人目線から変だと言っているだけだが、研究者からも多量殺処分に関する否定的な報告も出ているという。

今回流行しているのは突然変異を起こして、
人間にも感染するsuper killer ウイルスではありません。
そうであれば、多くの経済損失とともに農家の負担、
獣医師や担当者の疲弊を生み、
文化的価値も大きい種牛を失いながらも、
効果があるかどうか分からない多量殺処分をする意味は
全くないと思います。

動物の感染症として恐れられる感染症として
H5N1トリインフルエンザがあります。
このウイルスはヒトにも感染すると言うことで、
WHOが最も恐れている病気の一つです。
現在499人の症例がありうち295人が亡くなっています
(致死率約60%ですからこちらはsuper killer ウイルスといえます)。

繰り返しますが、FMD流行の歴史の中で、
ヒトが罹って死んだという確定例はありません。

今のままゆけば、H1N1豚インフルエンザに続く
「政府が生んだパニック=人災」になってしまいます。
今日本がすることは、殺処分をやめ、
世界に向けて「不必要な殺処分対策をやめる」よう訴えることでしょう。


という彼女のコメントに全面的に賛成だ。冷静になって方針転換を考える時期に来ているのではないだろうか。

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東国原知事のツィッターより[昨日の殺処分は3009頭。これまでの全体殺処分対象は272427頭。殺処分完了は152538頭。](6月8日付け)恐ろしい数字だ。新閣僚の皆さんの頭からは口蹄疫のことなどきれいさっぱりとなくなっているようだが。

どうやら隔離されていた種牛5頭は助かりそうだ。一筋の光明だ。

だが、知事が助命を嘆願していた49頭の種牛は処分された。処分決定の前、5月29日付け日経新聞に、国連食糧農業機関の主席獣医官で家畜感染症問題を統括しているのルブロス氏のコメントが載っていた。

口蹄疫に感染した可能性がある種牛が全頭殺処分されることに関して「慎重に対応すべきだ」…「殺処分は感染の初期段階では非常に効果的だが、拡大した今は長期的な視野をもつ必要がある」…「殺処分は(畜産)資源に大きな損失をもたらす」

こういったメッセージは当然、フォローされているはずなのに、感染した牛がいれば殺すのは当たり前と、肉牛も、種牛も、すべてひとくくりにして押し切られてしまった。残念ながら、49頭の中から感染した牛が2頭でたが、5頭の種牛の時だって、一緒に移動した忠富士は感染したが、他の5頭は守り切れたではないか。頭を絞れば感染した牛を除去しながら守る方法があったのではないかと思えてしまう。

ワクチンについても良く分からない。肉牛の場合は肉質に影響するのだろうし、無理かもしれないが、種牛の場合はワクチン接種で軽く済ませるという方法はとれないのだろうか。伝染病のワクチンが罹病した牛の殺処分の下準備にしか使えないとすれば、そのワクチンは何のためにあるのだろう。口蹄疫自体、子牛の死亡率は高いが、成牛の死亡率はさほどではないようだ。何百、何千という数なら完全に隔離して守ることは不可能だが、4、50頭であれば、守りきることも不可能ではなかったのでは?

成牛や子牛の死亡率がウェブ上に記載されているということは、口蹄疫から回復した牛がいるということを意味する。その牛はどうなったのだろう。遺伝子的な影響など与えないと思えるし、その方面の研究もあるのではないだろうか。

それにしても、韓国や台湾等ですでに流行っていたのに何の準備も警戒もなされていなかったというのはやっぱり平和ボケなのだろうか。英国では、近隣諸国で感染した動物が出たとの情報を受けると、すぐさま、首相直轄でテロ対策と同等の緊急措置がとられるのだという。補償についても、処分の際に査定官が家畜を査定するそうだ。一律というのはやっぱりおかしいし、きちんと全頭に対し、価値に見合った額を補償する制度が決まらなければ、怖くて隠そうとする農家も当然出るだろう。

今更ながらだがぶつぶついうのも、牛と人間をごっちゃにしてと批判は受けるだろうが、小松左京の日本沈没を読んだとき以来の疑問、危機のときどのように人を選ぶかが気になるからだ。ナチスによって民族自体が抹殺されてしまう危機に瀕したとき、ユダヤ人は冷徹に、肉体的、精神的、能力的に優れた者を選び出し、それ以外の者は犠牲となる覚悟を決めたという。日本人にそんなことが出来るだろうか。種が存亡の岐路に立たされるときどうすればいいのだろう。

考えてみれば人だって、牛だって、並外れた素晴らしい能力に恵まれるのは一握りだけだ。しかもその差は大きい。どっちみち、遺伝子の乗り物に過ぎないのなら、未来のためにその素晴らしいもの、美しいものを存続させる義務があるかもしれない。私など、凡人の上に病弱で、アレルギー等の遺伝性の劣悪な因子を有しており、おまけに若くもないから、真っ先に排除される口だが、まあ、それはそれで仕方ない。優秀な方たちにその分苦労して頑張って貰えればいい話だ。

しかし、国家がそんな存亡の危機を迎えることのないよう、みんなでリーダーたちをよーく見張って、水晶玉など覗いている時間を与えず、報酬に見合うだけ、しっかりと働いて貰うのが第一だ。なんたって、選ぶのも私たちなら、報酬も私たちが支払っているのだから。

翻訳の仕事で、困るのが固有名詞。ネットなどないときには発音辞典などめくって調べることもあったし、その分野の本を調べることもあったが、それらしくとか適当にで通じてもいた。こっちも若くて仕事が山盛りで、食わせにゃならん大きな口が、私の小さな口(ホホホ)を入れて4つもあったから、わっせわっせと力仕事で縦のものを横にしていた。

それが歳のせいだか、怖さに気づいたためだか、いつの間にかコツコツ型に変身してしまっていて、ウェブで組織を確認するようになっている。時間がかかって困るんですよね。名称だけではなく、一応、ざっと製品やサービス等もチェックする。法律関係と金融関係の翻訳が主だから、大企業や国が関係したものがほとんどとなる。

大企業ならすぐ分かると思うでしょ。ところがどっこい、困ってしまうのが、名称。デマだと某評論家が一刀両断したという先の現場の声だが、その根拠に上がっていたのが固有名詞だったが、全くナイーブとしか言いようがない。

昔は、組織は不動のものだと錯覚されていた。今でもそう思う人が多いかもしれないが、信じられないほど組織は動いている。日本の組織も、海外の組織も右往左往、どたばたと生き残りを賭けて烏合集散を繰り返した結果、私のような頭にはなにやら訳が分からなくなったしまったものもある。

つまり、大企業とか、グローバル企業と言われるものの中には、さっと一瞥しただけではさっぱり組織の全体像が見えなくなっているものがあり、しかも、組織自体の名称もくるくる変わるものだから、下っ端の組織などますます霧の彼方に霞んで見えない。

バイエル日本支社などないというのもデマの根拠の1つになっていたが、私が数ヶ月間関わっていた欧米系の巨大金融機関では、社内では東京支店といい、文書でも東京支店と書いてあるものもあるのに、通常の名称は日本支社であるのだが、現地法人だったので、正式には××株式会社が正式名称だった。

現在抱えている仕事でも、「当社」が持ち株会社である親会社のことか、子会社のxx会社のうちのどの会社のことか、頭をひねっても分からない。つまり、親会社が出来てまもなく、著者がどちらかの子会社出身で、視点が揺れているので、私も一緒に頭がくらくらする。

従って、バイエル日本支社が存在しないからと鬼の首でも取ったようにデマだと断定するのは、自分が実態を把握していないことを暴露しているに過ぎないし、反対にバイエル日本支社と書いた「現地からの声」の著者がバイエルに知人がいるか、その関係者であるように思えてしまう。

ということで、デマの根拠とされたことがすべて、前回の記事と合わせて、デマではないことを証明したことになってしまう。が…それでもその他の民主党関係の部分は証明のしようがないので、これはデマかもしれないがデマでないかもしれないと言うしかないのは以前のままだ。とはいえ、デマでないかもしれない可能性が少し高まったような?[追記:この現場からの叫びはかなり前からぐるぐる回っていて、今頃僻地の私の耳に到着したらしい。消毒液の不足は実在のものだし、もし、一部だけが悪意のねつ造で、実在するものとうまく組み合わせてあるとすれば上手に騙されたということになる。問題が沈静化してからちゃんとしたジャーナリストの人に検証していただきたいものだ]

先に紹介した「拡散を希望」という宮崎の口蹄疫・現場の叫びについて デマだという話があるらしい。

デマだった方が実のところ私にとっては好ましいとも言える。自国の政治家に対する不信感や絶望感がやっぱりここまではひどくなかったかと少しは薄まるからだ。

それにしても、デマだという人たちはどういう根拠なのからだろうと少々興味があった。実のところデマではないという確証もないが、デマだという確証もないように思えるのだから。

まあ、選挙至上政党で、すべてが選挙を中心に動いているのだし、既得権を自民から民主へと恫喝も含めて動かしているという話は、これまたデマだか、一部本当だか、すべて本当だか知らないが、大手新聞でもちらほら報道されているのであり、宮崎で選挙協力や忠誠と引き替えに便宜を図るという事態が横行していると考えてもおかしくないような気がする。まあ、私の性格が猜疑心に満ちていて歪んでいると言われればそれまでだが。

で、デマと言われている箇所、JA川南が存在しないという話なのだが、なぜ、川南町なのに、尾鈴という名称なのか、ちょっと不思議な気がして調べてみた。ここは川南町と都農町という2つの管轄を有するJAが合併したために名称が変更されたようだ。合併日は分からないが、JAが衰退してきて、全国的な統廃合が進んだのは日本各地で様々な企業や組織の統廃合が進んだのと同じ頃と考えてもおかしくはないはずだから、そう遠い昔ではないはずだ。全国的な農業従事者の年齢分布を考えると、農場主が中高年である可能性も高いから、ミクシーの著者が中高年である可能性は従って高いのではないか。そうすると、普段から、その周辺では昔から言い慣れたJA川南という呼び名を使っている可能性が出てくる。さっき見損なったが、写真にはちゃんと2カ所でている。川南にある方を、川南にあるJA尾鈴とは呼ばないだろう。

また、Mark Shuwalutという人物だが、Michael Schwartzという人がBayerの役員に存在している。Michaelの呼び名はMarkだし、Schwartzを耳で聞いてそのまま書くとShuwalutになる。従って、単に、スペルを確認しなかっただけだということもいえる。このSchwartzという人は口蹄疫等とは全く関係のないビジネス・アドミニストレーションの担当役員なのだが、欧米では、日本で思っている以上に人のつながりで動くことが多いので、しかもこの人はアジアを担当していたことがあるのでそのつながりから何らかの連絡を受けて動いた可能性も排除できない。

またイギリスに口蹄疫レファレンスセンターが存在しないとのことだが、World Reference Center for Foot and Mouth Disease とか、global reference center for foot and mouth disease という名前がちらほらあり、数百万頭の家畜を処分せざるを得なかったイギリスに口蹄疫に関するセンターがないとは思えない。英国の国家機関であるInstitute for Animal Healthの下にも存在する。これも正確な名称(長いことが多い)をはしょったとか覚えられなかっただけではないかと思えてくる。

つまり、デマかもしれないがデマでないかもしれないというしかない。もしデマでないとしたら?こういう政治の形は絶対に許してはいけないのではないだろうか。デマであったとしたら、真に迫っていて騙されました、尻馬に乗ってごめんなさいと謝るしかないが。

一つ良いニュース。口蹄疫に感染しているか否かを調べるために、どこかに郵送しなくてはならずそのために時間がかかっているらしいが、すでに現地で検査する方法があるようだ。90分以内で判定できるというが精度はどうなのだろうか。ニュースとしてでていたのだが、2007年に開発されたようなので、実用化されていればいいのだが。

さらに付け加えると、英国では部外者の農場への立ち入りを禁じており、郵便でさえ、局留めにして、立ち入らせないようにしているという。マスコミはむろんのこと、誰であれ、むやみに近づいてはいけないのだ。今までの牧歌的な牧場とはさよならなのかもしれない。今後グリーンビジネスも難しいことになるだろうなあ。

現在、感染もしておらず元気な、長年の努力の結晶である、いなくなれば宮崎や日本の畜産業が壊滅するかもしれない49頭のしかも生き物を「示しをつけるため」とか、「法律だから」という理由で、殺そうとしている、農家や生き物に対して何の暖かみも示さない、しかも政治家としてのリスクもとれないチキンの副大臣に、カンカンに腹を立ててはいるが、腹を立てているばかりでは何の役にも立たない。単にお腹がすくだけだ。

ここは宮崎の人たちに応援しているよとなんとか示すときなのかもしれない。

5号館のつぶやきさんの緊急投稿が朝には消されるとのことなので、コピペさせていただきます。つぶやきさんがおっしゃるとおり責任を問うている場合ではないかもしれないが、腹立たしいのは収まらない。

ツイッターの皆様へ
  • 12:06  .@dff_ClickBokin 「宮崎口蹄疫被害支援ツイッター募金」が始まりました。1クリック1円の募金よりも、1日1回宮崎を思うことが大切だと思います。毎日、ご協力お願いします。 http://www.dff.jp/ct/twit/dnt/

    残念ながら、私はツイッターはしていないし、する気もないので、別口で協力するつもり。新宿南口の宮崎館に募金箱がおいてあります。日向夏のソフトクリームはお薦め。それ以外にも美味しいものあり。

    こういう↓記事に遭遇した。他でも宮崎に消毒剤が十分に配布されていないという記事をみたが、本当のことのように思える、というか、やりそうなことだと思えてしまう自分を恥じるのだが、実際はどうなのだろう。ここまでと思いたくはないが…


    宮崎の口蹄疫・現場の叫び


    【拡散希望】 宮崎の口蹄疫・現場の叫び _________________________________________

    mixiより宮崎の畜産農家の方が現状を訴えておられます。
    特に殺ウイルス力の強い『ビルコン』が絶対的に足りないそうです。

    拡散希望です。全国に宮崎の現状を伝えてください。

    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

    マイミクの5月10日の日記。

    全国のみんなに現状を伝えて欲しい。

    今日も6軒の仲間が消えて行った。
    1人は10年以上の付き合いになる。熱いヤツで、
    「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」が口癖のヤツだった。
    口ばっかりでなく、勉強熱心で努力家だった。
    もう廃業するしない。

    口蹄疫発生当初から現場が放出を要望してる消毒剤がある。
    ビルコン。

    ドイツのバイエル製薬の消毒剤。殺ウイルス力が強く、開発された当初から『世界のウイルス性伝染病が半分になる』とまで言われた消毒剤。
    今使われている逆性石鹸系の5000倍の殺ウイルス効果を持ち、塩素系なので散布後長時間ウイルスを抑える。さらに人や牛への害が少ない。

    10年前の口蹄疫の時は初動で2000本、1カ月で10000本のビルコンが国の財源と指導の下配られた。口蹄疫ウイルスより感染力の強い鳥インフルの時もこれを大量に散布し封じ込めた。
    このビルコン、今年4月半ばからのアイスランドの噴火によるヨーロッパの空港閉鎖で国内の在庫がかなり少なくなっていた。
    そこに口蹄疫。在庫の奪い合いになり、一瞬でなくなった。

    だが全国の農政局に合わせて5000本の家畜防疫用のビルコンのストックがある。
    俺も初めはこれが放出されるものと思っていた。
    鹿児島の徳田議員が農水省に放出を要請、

    「非常時用のストックで、非常時かどうかは大臣が判断する」 との解答。

    俺も農水省の友人に聞いてみた。が、「大臣にしか権限が無い。俺達農水の職員もおかしいと思う。でもどうにもできないんだ…」と。

    が、大臣は一切対応を見せない。

    バイエル製薬の知人によると、

    アイスランドの噴火による空港制限は続いていて、限られた飛行枠では旅客機優先。貨物機はほとんど飛べない。今、中国や韓国も口蹄疫対策に国を挙げてビルコンの確保に乗り出している。中国はイベリアの貨物船をチャーターし、エジプトまで海輸し貨物機を飛ばし1万本を確保。韓国は火山灰の影響が少ない空軍の大型輸送機を飛ばし1万5千本を確保した。国を挙げての体勢に、日本の薬品卸会社じゃ買い付けの時点で太刀打ち出来ない。
    それでも、バイエル日本支社の社長が必死になって確保した1500本のビルコンを確保した。

    が… 、5月3日に日本に届いたビルコン1500本、

    『口蹄疫はアジア全体に蔓延しており、日本一国の問題ではない』と、小沢と岡田が500本を韓国・中国に無償で提供…。

    さらに500本を小沢の地元の東北に…。



    九州に来たのは500本のみ。
    そのうち250本は数万頭規模の大手が独占。
    宮崎1区の河村議員が宮崎の選挙支援した農家に50本を横流し。

    最終的にJA川南に届いたのは20本のみ。発生農場の入り口で使うくらいで、焼け石に水だ。

    現在川南では消毒剤が枯渇し、消毒効果の薄いハイターや酢まで持って来て散布している。
    牛・豚・羊にとって最大の脅威とされる口蹄疫。それにく素手で立ち向かう様なもの。これでは、ウイルスは拡散していくばかり。

    昨日の夕方、岩手の農家から電話があった。
    『小沢議員が確保し、部会に届いたビルコン20本を●の所に送りたい』

    涙が出そうになった。
    もし岩手まで口蹄疫が攻めて来ないとも限らない。
    それでも、俺達仲間を支援したい。
    最近、東北の和牛が躍進しているのは“第一花国”“菊安舞鶴”“菊福秀”“平忠勝”と言った種牛が出てきたから。でも、どれも東北の“菊谷”と言う血の濃い血統。交配する為に宮崎や鹿児島の雌牛を飼っている。
    逆に宮崎は宮崎の血統とは離れた東北の血統を導入している。
    うちにも東北のみならず全国から来た牛がいる。全国各地でうちで産まれた牛が活躍している。
    和牛の育種・生産は100年もの間、ライバルである産地同士で力を合わせる事で成り立って来た。


    一部の小沢の取り巻き達が考えるように一朝一夕で成り立ってきた産業じゃない。
    俺達の繋がりナメるな。

    この20本を使えば、俺を含め仲間内の農家10軒を当分の間守りきれる…

    俺も喉から手が出るほどほしい。
    …でも、これは全て川南に送ろうと思う。
    口蹄疫の爆心地…、
    仲間達が毎日倒れていく。
    これで1人でも仲間が助かれば…、
    1頭でも多くの牛や豚が生き延びれば…。

    今、宮崎に続々と全国各地の農家から消毒剤が届き始めた!!
    誰もが『政府が消毒剤を配布するだろう』そう思っていた。でも、20日間もの間、政府は見て見ぬふりのまま毎日沢山の仲間が倒れていく。もう宮崎だけの問題しゃない。
    佐賀の肥育農家の部会から、熊本の酪農家から、阿蘇のチーズプラントから、大分の若手繁殖農家の勉強会から、鹿児島の種畜場から、兵庫但馬の育種部会から、伊賀松阪の肥育部会から、山形の大手牧場から、種子島、沖縄、石垣島、山口、広島、島根、鳥取、京都、愛媛、香川、愛知、岐阜、新潟、群馬、長野、栃木、青森、北海道…
    みんな、いつ自分の所に口蹄疫が来るかわからない。
    でも、ストックしていた消毒剤を放出した。

    宮崎の仲間の為に!!口蹄疫と闘うために!!

    これでやっと武器が届く!!
    戦える!!

    うちの●●がシンガポールでビルコンを150本確保した!!
    あと、5日もすれば日本に届く。全てを川南にぶち込む!!誰にも文句は言わせない!!!

    イギリスの口蹄疫リファレンスセンターが余りの日本政府の対応の悪さに、ドイツのバイエル本社に要請をかけた。
    MarkShuwalut常務の計らいで後10日で2000本のビルコンが届く!!!!

    そうなれば、いや、それが本来の防疫体勢。

    それまで、みんな持ちこたえてくれ。
    これを乗り越えて、またみんなで宮崎の畜産を再興させることが全国の仲間への一番の恩返しになるから!!


    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

    マイミクの5月10日の朝の日記

    「朝4時。2時間しか寝てないのに目が覚める。

    牛舎に入り、1頭1頭ヨダレは出てないか、水泡は出来てないか、びくびくしながら見て回る。
    最後の1頭を見て、
    「あぁ、良かった。今日も出て居なかった。」とため息を付く。
    それから2時間の消毒作業。念入りに隅から隅まで消毒をする。もう、消毒剤も残り少ない。
    それが終わると餌やり。本来の餌の量よりちょっとだけ多めにやる。
    もしかしたら、今日が最後の餌やりになるかもしれないから。
    ちょっと気の荒いヤツ、臆病なヤツ、おとなしいヤツ…
    色んなヤツが色んな顔で楽しみに餌を待ってる。
    みんな子牛の時からミルクを与え、餌をやり、病気をしたら治療して…、うちの牛はみんな自分の子供だと思ってる。
    昨日発症した川南の農場…
    うちの牛が行ってる。
    年間100頭以上の子牛を売るけど、みんなどんな子でどこに行ったか覚えてる。
    人慣つっこくて、元気な子だった。もうすぐ、薬を射たれ殺される。

    朝食を取る。もう冷蔵庫には味噌と煮干しかない。買い物にすら行けない。
    米だけは大量にあるがw
    時間も無いんで簡単に朝食を済ます。

    携帯が鳴る。
    1日に何度なるだろう。その度にびくびくする。
    電話に出る。
    「○○んとこが出た…」電話の向こうで泣くように叫ぶ。
    …大学の同級生だ。
    明るくていつもバカばかり言ってるヤツだった。卒業して、2年会社努めをして、実家を継いだ。規模を拡大し、いい牛を出していた。熱くて、一生懸命なヤツだった。
    口蹄疫。もう、廃業するしかない。
    雌の子牛は大体40万くらいする。それを買って、種を付けて、10月して子牛が産まれ、3年手塩にかけて育て上げてやっと肉になる。
    牛舎が1000万、機材が500万、機械が1000万、母牛が100頭で4000万、回転資金が1000万。
    全頭殺処分。
    補償金は母牛の4000万の4/5、3200万のみ。
    莫大な借金のみが残る。
    口蹄疫を出したら5年は牛を入れられない。
    口蹄疫が出た牛舎や農場の機材や機械は、同業者には敬遠され、売れない。
    一昨年、結婚して、
    子供が出来て、仕事にさらに熱くなり、
    飲む度に子供の自慢ばかりして、
    「お前も早く子供作れよ」と笑っていた。

    もう廃業するしかない…。
    子供と奥さんを守る為に離婚するだろう。
    もしかしたら…

    ソイツに電話してみたが、電話には出ない。
    俺には今ソイツの所に行ってやる事もできない。
    何もしてやれない。

    涙が止まらない。
    今は自分を守る事しかできない。

    毎日、何人もの仲間が消えていく。
    今、仲間内で電話で話すと必ず言う言葉がある。

    “仇、討とうな”

    消えていくヤツはみんな一生懸命で、牛を愛するヤツばかり。
    俺達が口蹄疫から生き残り、いい牛を育ていい肉をつくる、消えて行ったヤツラが愛し作り上げた宮崎の畜産業と血統を守る。
    それが仇討ち。
    俺達に出来る事はそれしかない。

    これが、報道されない(させていない?)宮崎の現状です。



    みなさん、助けてください。



    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
  • [追記あり]毎日、毎日、処分対象となる牛や豚の数が増えていっている。治療の手立てはないのだろうか。ないんだろうなあ。当事者でなくても胸が痛むのだから、農家の人たちはどんなに辛いだろう。

    そして、忠富士。なんて立派な牛なのだろう。宮崎県どころか日本のブランド牛の中心だったというが、こんなスーパー牛を育てるまでに100年かけたのだと宮崎県の人が語っていた。それが処分されてしまった。宮崎牛だけではなく、佐賀牛や松坂牛となっていたという。今後の日本の畜産業はどうなるのだろう。

    そして、農水省の副大臣とやらが、東国原知事の残りの48頭の種牛を即時処分せずに、毎日診察し、抗体を検査するから、経過観察措置にして欲しいと頼んだのに対し、それはできないと答えた。

    なんと、「他にしめしがつかないから」だという。

    何という馬鹿。何という視野の狭さ。心の狭さ。こんな男が副大臣だ?

    他の牧場主が、自分の所の牛が処分されるのだから、種牛も全部処分しなければずるいなどというと思うからとでもいうのだろうか。

    これら種牛に宮崎どころか日本の畜産業の将来がかかっている。もう一度選抜して育てていくには何年も何十年もの気の遠くなる手間と時間がかかるという。農水省の副大臣なのだから分かっているだろう。それなのに…何が正義か、何が公平か、尺度がおかしい。

    人間は嫉妬する。その通り。成功している者をみて、悔しいと思うことは止められない。

    しかし、それを由としてはいけない。それを未来の日本のために説得することは政治家の仕事だ。それを示しがつかないから、処分すべきだと?日本の畜産業は全滅しろとでも言いたいのだろうか。素晴らしい技術、素晴らしい物は、そのまま死に絶えさせてはいけない。少しでもチャンスがあるなら助けるべきだ。

    未来を見ることが出来ない政治家は政治家ではない。みんな、自分と同じく心が狭いなどと思うことは実に失礼な、実に無礼な思い込みだ。選び抜かれた牛は特別な措置を受けて当然だ。みんな同じ措置をすることを公平なことだと間違えるな。

    そんなことも分からない、農水省の副大臣とやら、すぐ辞めちまえ。こんな男に最後に残された種牛48頭を殺す権限を与えるな。

    [追記:少し前に見たTVでは48頭と言っていましたが、どうやら、種牛の数は49頭らしいです。

    テレビ局が現場に入っているようですが、口蹄疫のウィルスは感染力が強く、人間の衣服や靴でも運ばれるらしいが、十二分に消毒しているのだろうか。400万頭が殺処分されたという英国などでは、農場への国際ジャーナリストの立ち入りは今でも禁止されているらしいが、まマスコミや関係のないニンゲンガうろうろしてウィルスを広げることだけは避けて欲しいものだ。

    今回の農水大臣、副大臣の一律に殺処分という判断は、官僚さえいれば十分。政治判断をしない政治家は不必要と言うことにならないか。一律に処分すれば余計な火の粉を浴びずに自分は守れるかしれないが、それはあまりに情けない、卑怯だ。何も考えていないことの暴露だ。]

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