カテゴリ: 『トルネード一門概念部』

おさげたん「さて、春ということで、もう一年が経ったわけだけど」

「いつから?」

おさげたん「一年前」

「は?」

おさげたん「いや、それはもうちょっと先」

「一年前はどうしたのよ」

おさげたん「桜前線は年によって変わるから」

「その「は」じゃないわよ」

おさげたん「このは?」

「結局同じじゃないのよ」

おさげたん「じゃあそれで同値なのでは?」

「全然網羅されてない」

おさげたん「桜前線は場所によって変わるから」

「まず前提なんだけど、桜じゃない」

おさげたん「そういえばそうだった」

「で、何の話なのよ」

おさげたん「最後に原稿を送ってから」

「……あーーーっ!!」

おさげたん「阿行?」

「修行じゃなくて像の名前よ」

おさげたん「パオーン」

「金剛力士像」

おさげたん「Diamond Sumotori Statue」

「すぐ燃えるわよ」

おさげたん「消火器を年に一度かけよう」

「合理性が完全にゼロね」

おさげたん「お祭りとはそういうものなのだ」

「全国のお祭関係部署から苦情が来るわよ」

おさげたん「でもダイヤモンドは金だからお神輿につけると重くて大変かー、残念」

「5倍ぐらい間違ってるわね」

おさげたん「誤差の範囲内」

「範囲が広すぎるわよ」

おさげたん「お祭りだからね」

「お祭りじゃありません」

おさげたん「で、桜まつりの話だっけ?」

「だから桜でも祭でも……って、だから! 原稿! どうするのよ!」

おさげたん「大丈夫、とりあえず再放送で繋ぐらしいから」

「なんだ、先に言いなさいよ」

おさげたん「いや今決めた」

「勝手に決めるな!」

おさげたん「よし、じゃあ初めと終わりを差し替えて中を流用することで新作に見せかけよう」

「もっとアウトよ!」

おさげたん「大丈夫、ばれるほど有名じゃないから」

「……まあ、確かに」




 ということで、小説投稿サイト「小説家になろう」にて『概念部』の連載が始まりました。こちらとはまた少し違う概念部をお楽しみください。ちなみにシーズン1は毎日投稿の予定ですが今までの経験上おそらく一週間以内に破綻すると思います。

「冬だねえ」
「冬ね」
「雪の結晶ってさ、あるじゃん」
「そうね」
「無くない?」
「いや、あるわよ」
「いやいやいや、雪降ってるの見たことないの?」
「むしろそれは私が聞きたいわよ」
「だって、振ってくる雪ってどう見ても白い塊じゃん。あんなコースターみたいな形してないじゃん。っていうかしてたら大惨事だよ大参事」
「ああ、それはね。あの白いの自体が結晶が集まってできてるのよ」
「いや見たことないけど」
「それはあなたの観察力が貧相なのよ」
「そうは言うけど結晶って顕微鏡とか使わないと見えないじゃん」
「雪の結晶程度なら例えば雪国のスキー場とかに行けば肉眼で見える大きさまで成長したのが降ってくるわよ」
「見たことないんだけど」
「それはあなたの人生経験が貧相なのね」
「蒼ちゃんもスキー場行ったことないでしょ!」
「伝聞で聞いたのよ」
「ここの電話に電報はついてないけど」
「それはFAXっていうかそもそもここ電話無いじゃないのよ」
「まあ使わないし」
「……入門者が来たらどうするつもりなのかしら」
「追い返す」
「形だけでも取り繕いなさいよ」
「……ほら、入学と言えば春でしょ? 今はまだ冬だから」
「冬は入学試験の季節ね」
「つーくーりーたーくーなーいーーー」
「採る気があるならがんばらないとだめよ」
「Oh, more tea, more tea」
「君我を殺し愚かに死して凍る」
「ということで雪を見に行こう!」
「降ったらね」
「そうじゃなくて温泉」
「あー、温泉ね……」
「ほら、何かを作るときはどこかに籠る方が良いっていうし」
「うーん、今年はちゃんと考えてみましょうかしら」
「やったー!」

「りんごジュース……」
「季節だねえ」
「いやジュースに季節はないわよ」
「ワインの解禁とかあるじゃん!」
「あれはアルコールを発生させるのに時間がかかるのよ」
「生産が季節依存ならタイムラグになるだけで結局関係なくない?」
「……そういわれればそうね。でもジュースはやっぱり季節に依存しない気がするわ」
「最近の物流はすごいからね」
「どちらかというと冷凍……じゃなくて! りんごジュースの話よ!」
「りんごジュースの話だよ?」
「りんごジュースの話だけど」
「はい解決~」
「解決してない!」
「わかったわかった、詳しく考察しよう。確かにカルピスは夏の飲み物というイメージがあるがあれは乳酸飲料」
「カルピスの季節性は主に宣伝によるものね。別に冬に温めて飲んでもおいしいわよ」
「そういうCMもやってなかったっけ」
「やってたような気がするわね」
「結局我々は広告業界からは逃れられないのだ……」
「そういう意味ではジュースと季節を結びつけた宣伝は見たことがないし、やっぱりジュースには季節性はないことになるわね」
「でもみかんは冬だけど冬にみかんのCMなくない?」
「それはみかんのCM自体がないだけよ」
「ジュースのCMもなくない?」
「青アザラシ」
「くぅ~、疲れました!」
「はい、じゃあ終わりね」
「で、結局りんごジュースが何だったの?」
「別に大したことじゃないわよ。りんごジュースってコップに入ってると生茶と見分けがつかないわよねって話」
「飲めばわかるのでは」
「飲む前に判断したいのよ」
「砂糖を入れるので?」
「生茶に砂糖は入れないわよ」
「地域による」
「私は入れないの」
「時と場合による」
「いつでも入れないわよ」
「えー、じゃあ抹茶アイスは?」
「提示されている形であれば拒否はしないわ」
「抹茶ラテ」
「あれは最初から甘いわよね」
「青汁」
「飲んだことないわね」
「最近は青りんご味の青汁もあるらしい」
「つまり……最近は抹茶もりんごと区別がつかない?」
「なるほど」

解答解説編 

「あーーーー」
「どうしたのよ」
「秋!!」
「秋ね」
「秋と言えば?」
「……紅葉?」
「青木!」
「はい、解散」
「待った待った! あともう一ステップ!」
「なるほど、何かしら」
「……思いつきませんでした」
「はい解散ー」
「それで紅葉の話なんだけど」
「強引に話題をジャックしたわね」
「紅葉が赤いのは赤ワインを飲んでるかららしい」
「騙されてるわよ」
「知ってる」
「なんなのよ」
「ヒヤシンス」
「木に対してそれをやるにはどれだけの水分量が必要なのかしらね」
「近くに葡萄を植えておけば良いのでは?」
「ワインはどうなったのよ」
「そうだった」
「そもそもアルコールをちゃんと植物が吸ってくれるのかしら」
「蒸発しない?」
「純粋なアルコールならともかく、アルコール水溶液だと難しいんじゃないかしら」
「時間が解決してくれる」
「仮にそうだとしても、あれで赤くなるのは葉脈だけよ」
「つまりこれで完全紅葉が実現可能に!?」 
「よく見なさい、ちゃんと最初から赤いわよ」
「ああ~~~~」

解答解説編 

「さつまいもの日って結局何だったんだろう」
「さつまいもの用途なんて一つしかないじゃないの」
「あーあ、命の保証はないからね」
「何でよ」
「流石に貧困」
「急にさつまいもをこき下ろしだしたわね」
「いや、発想が」
「食べる以外に何があるのよ!」
「状態遷移」
「じゃあさつまいもの日に関する結論も出たわね」
「いや、確かにそれはそうなんだけど、もう少し具体的にさ。かぼちゃの日みたいに」
「ゆず湯?」
「西洋かぼちゃの日」
「ああ、キャラクターね」
「それに限らずこう、イベント的な」
「……それはあれね、あれ」
「あれ?」
「名前が思い出せないけど……東北の……」
「……芋煮会?」
「そう、芋煮会!」
「芋煮会」
「芋煮会って何するところなのかしら」
「芋煮会はね、バーベキュー」
「バーベキュー?」
「つまり、さつまいもの日は」
「焼きいもね」
「……あれー?」

解答解説編 

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