以下、訴状の写し (掲載字数の制限により4つに分割)


2008年(平成20年)10月 9日

 

             原告訴訟代理人

弁 護 士  上   原   康   夫  

 

弁 護 士  島   村   美   樹  

 

 

金沢地方裁判所 御中

 

当事者の表示   当事者目録のとおり

 

 

出勤停止処分無効確認等請求事件

 

 

請求の趣旨

 

1 被告が原告に対して2008年(平成20年)5月16日になした出勤停止処分が無効であることを確認する。

2 被告は原告に対し、

(1) 2008年(平成20年)6月から同年10月迄毎月17日限り月額金○万〇円宛、

(2) 同年11月17日限り金○万〇円、

及びこれらに対する各支払日の翌日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を支払え。

 3 被告は原告に対し、金○万〇円、及び、

(1) 内金〇万〇円については2008年(平成20年)7月1日から支払済みまで、

(2) 内金〇万〇円については訴状送達の日の翌日から支払い済みに至るまで、

年5分の割合のよる金員を支払え。

4 訴訟費用は被告の負担とする。

との判決並びに第2項及び第3項につき仮執行の宣言を求める。

 

請求の原因

 

第1 当事者

 1 被告

   被告は、金沢大学を設置することを目的として、国立大学法人法の定めるところにより設立された法人である。

 

 2 原告及び原告が行っている研究

  (1) 原告は、2005年(平成17年)4月1日、被告に、大学院医学系研究科助教授(保健学専攻臨床実践看護学講座)として採用され、2008年(平成20年)4月1日以降は、同大学医薬保健学域保健学系准教授の地位にある。

  (2) 原告は、園芸療法(補完・代替医療の一種で、園芸活動を通して、心身のバランスを整え、病気の治療や予防につなげる試み)の研究を専ら行っており、同研究で博士(農学)の学位を九州大学大学院から授与されている(同研究で博士の学位を授与されているのは日本では原告のみである)。

  (3) 高齢社会を迎え、治療主体の医療から病気を未然に防ぐ医療の必要性が高まっている中で、原告が行っている研究は注目を集めており、マスコミにも多数報道されている(甲1の1,2)。

  (4) 原告が行っている園芸療法の研究に対しては、2006年(平成18 年)度から3年間、文部科学省から科学研究費補助金が交付(課題名「元気高齢者に園芸療法を適用した包括的地域ケアモデルの構築と場の創造」、交付総額1848万円)されている(金沢大学の保健学専攻で、1000万円を超える科学研究費補助金を受けるのはこの研究が初めてだと原告は聞いている)。

この助成金をもって、原告は、被告大学中庭において、一般市民や学生ボランティアの協力を得ながら、各年度高齢者20人程度を対象として園芸療法を行い、その結果、被験者らの心身機能や社会的機能がどのように変化したかを調査している。

2年目にあたる2007年(平成19年)度は、同年7月14日を初回に毎週土曜日3ヶ月12回の園芸療法を行った。(づづく)