感染症の病理学的考え方

若手医師,初学者のために,病理学的視点から感染症を主体に情報発信します.「臨床と病理の架け橋」となる新しいタイプの医師を目指しています。*本ブログの記載は一部を文献等から引用していますが、私の個人的見解です。決してその所属施設の意見を反映するものではありません。

HIV/AIDS患者における唾液腺リンパ上皮性嚢胞は免疫染色HIV p24抗原を考慮する

湯4HIV/AIDS関連性唾液腺リンパ上皮性嚢胞について。

結論
HIV/AIDS患者における唾液腺リンパ上皮性嚢胞は、ときに悪性リンパ腫の唾液腺浸潤との鑑別が必要である。免疫染色によりリンパ球の単クローン性が否定され、またHIV p24抗原陽性であれば、悪性リンパ腫よりも良性のリンパ上皮性嚢胞の方がより妥当な診断となる。続きを読む

星芒小体はサルコイドーシス、異物反応で認められるが、それ以外の炎症性疾患でも認められる非特異的反応

パイナップル星芒小体について。

結論
病理学的に巨細胞中に認められる星芒小体は特徴的な像を呈する。しかしその成因となる炎症性疾患は多岐に渡る。続きを読む

Mycobacterium lepraeは抗酸菌なのにZiehl-Neelsen染色では染まりにくい

Fite染色ハンセン病について。

写真はコスモ・バイオのFite染色:こちら

結論
Mycobacterium lepraeはいまだに培養が困難な細菌である。よって診断のひとつとして、抗酸菌の染色による検出は重要である。
Mycobacterium lepraeは抗酸菌なのにZiehl-Neelsen染色では染まりにくいので、別の抗酸菌染色であるFite染色を用いると細菌の検出が容易となる。続きを読む

Blastomycosisは二形成真菌で、環境中の胞子を吸入した後、酵母型真菌がヒト体内で増殖する

blastomycosisブラストミセス症について。

写真はCDC, HPから:こちら。 続きを読む

ひょうそと爪周囲炎は爪感染の部位が異なる:ひょうそは指趾先端の結合組織、爪周囲炎は爪溝から爪郭にかけての軟部組織に多い

シーサーひょうそと爪周囲炎の違いについて。
結論:
ひょうそと爪囲炎の区別は必ずしも明確ではない。しいて言えばこれらは感染部位が異なる。

ひょうそは指趾頭髄(先端)の化膿性炎症、爪囲炎は爪甲周囲の皮膚および軟部組織を侵す。

ひょうそは指趾の硬い結合組織に炎症が起こるため病変が小さくても強い痛みを呈する。一方、爪囲炎は比較的軟らかい組織に進展する事があり、膿瘍を形成することがある。 続きを読む

乳癌の組織発生は乳管あるいは小葉から起こる

c乳癌について。

CDC: こちら。 乳癌とは?
乳腺は3つの部分から構成される。 小葉、乳管、結合組織である。小葉はミルクを産生する腺組織である。乳管はその産生されたミルクを乳頭へと運ぶ管である。乳癌は小葉あるいは乳管から発生する。
乳癌は乳腺組織を超えて、血管、リンパ管に拡がる。乳腺以外の組織へ癌が拡がる事を転移と呼ぶ。
 
Breast cancer can begin in different parts of the breast. A breast is made up of three main parts: lobules, ducts, and connective tissue. The lobules are the glands that produce milk. The ducts are tubes that carry milk to the nipple. The connective tissue (which consists of fibrous and fatty tissue) surrounds and holds everything together. Most breast cancers begin in the ducts or lobules.Breast cancer can spread outside the breast through blood vessels and lymph vessels. When breast cancer spreads to other parts of the body, it is said to have metastasized.  
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侵入奇胎の確定診断は摘出・切除検体によりなされる

伊良部大橋侵入奇胎について。続きを読む

胞状奇胎:肉眼的に水腫絨毛が不明瞭なものは初期病変の可能性があり、組織診断で確定する

全胞状奇胎について。

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結核疑いの術中迅速診断は厳禁:薄切によりエアロゾル化が起こり、感染性が発生する

結核飛沫核感染結核性病変ののエアロゾル化、飛沫核感染について。 
基本的に結核を強く疑う組織検体の術中迅速診断は厳禁です。しかし、中には悪性腫瘍との鑑別が必要なことがあります。その場合、結核症疑いの組織検体処理は必ず安全キャビネットの中で行って下さい。決して手術室や一般病理検査室で組織の割面作成(メス等で切開を入れる)は行わないで下さい。エアロゾルが発生し、周囲に結核菌菌体を散布させる可能性があります。続きを読む

狂犬病ウイルスは弾丸様の形態

Rabies狂犬病について。続きを読む
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