感染症の病理学的考え方

若手医師,初学者のために,病理学的視点から感染症を主体に情報発信します.「臨床と病理の架け橋」となる新しいタイプの医師を目指しています。*本ブログの記載は一部を文献等から引用していますが、私の個人的見解です。決してその所属施設の意見を反映するものではありません。

メチシリン耐性遺伝子(mecA)について

コメント:ブドウ球菌が抗菌薬耐性かどうかを同定するのに最も重要な点はmecA遺伝子を有し、PBP-2'酵素を産生しているかどうかである。よって、この遺伝子または酵素を同定する。

mecA遺伝子の同定はPCR:こちら
PBP-2'酵素の同定:こちら

臨床的にはオキサシリンまたはセフォキシチン耐性で判定する。

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長谷川秀樹先生:国立感染症研究所:日経メディカル:こちら

現行(皮下)注射ワクチンでは、IgG抗体のみが誘導され、IgA抗体は誘導されない。したがって感染成立後の拡散する時点で効果が現れる。重症化予防には有効であっても、感染そのものを阻止することはできない。続きを読む

結核3連痰は意味があるのか(重要か)?

結論から言うと、意味がある場合もあるし、全くない場合もある。
微生物や病理部門は人の手を介する作業が多く、その他の臨床検査(血液・生化学)と違って、検査をすればするほど赤字になる採算性の低い領域だが、無いととても困る。結核であれば迅速な塗抹報告、病理なら迅速病理診断など。これらは単純な「検査」ではない。
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ギムザ、メイギムザ、ライトギムザ染色の原理、違い。

参考:Sigma-Rich 実験レシピ:こちら

結論から先に述べると、エオジンは酸性色素であり細胞内に含まれている塩基性物質と結合して赤く染まる。メチレンブルー(メチレン青)は塩基性色素であり、細胞内に存在する酸性物質と結合して青く染まる。アズールII液も塩基性色素であり、細胞内の産生物質と結合して紫赤色に染まる。同じ塩基性色素でありメチレンブルーとアズールIIの違いは、結合する物質の分子量の違いであり、分子量の小さいアズールII(アズールブルー)は細胞質や核内に入り核酸のリン酸基と結合し、核が赤紫色になる。一方分子量が大きいメチレンブルーは細胞質のタンパク質と結合して、青色になる。続きを読む

日本脳炎ワクチンの定期予防接種は副反応により一度中断された。これにより平成17年度から平成21年度まで、日本脳炎の予防接種は「積極的勧奨の差し控え」が行われた。
その後新たなワクチンが開発され、現在は日本脳炎の予防接種を通常通り受けられるようになっている。
過去のブログ:こちら
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