アイスクリン2ヒストプラズマ症 Hisptoplasmosis について。

過去のブログ記事も参照。 
参考:病原真菌と真菌症。一部編集して記載。

ヒストプラズマ症は、起因菌のタイプが、1) H. capusulatum var. capusulatum, 2)  H. capusulatum var. duboisii, 3) H. farciminosum (H. capusulatum var.  farciminosum) のいずれかであるかによって、それぞれ1) カプスラーツム型 ヒストプラズマ症、2) ズボアジ型ヒストプラズマ症、3) ファルシミノーズム型ヒストプラズマ症と区別して呼ぶ事がある。日本の大半は、 1) カプスラーツム型 ヒストプラズマ症である。

*学名は Cryptococcus も同様。
Cryptococcus 属の主な菌種はC. neoformans がその大半を占める。Filobasidiella neoformans が本菌の有性世代に当たり、2つの変種が存在し無性世代は C. neoformans var neoformans と C. neoformans var gattii に分類される。
生物学では、分類を順に、属、科、目、綱、亜種、変種、菌型で分ける。表記したイタリック体が亜種を示す。
 


H. capusulatum
 は細胞内寄生菌である。マクロファージに貪食された後も、マクロファージの細胞内で増殖し続ける。宿主の免疫に応じて、罹患部位、感染経過、感染パターンなどが異なる様々な病型、臨床型の感染を引き起こす。これはすなわち、
a) 罹患部位:肺、全身臓器。
b) 感染経過:急性、亜急性、慢性。
c) 感染パターン 原発性、再燃。
に分類する。

カプスラーツム型 ヒストプラズマ症は肺で感染が始まる。起因菌の分生子または菌糸断片を吸入し、感染する。肺胞マクロファージに貪食されて Y 字型に変換すると、マクロファージ内で増殖可能となる。
健常者では感染後、肺門リンパ節などに入るが、十分に殺菌されるため、肉芽腫を形成する。病理学的に中心凝固壊死を呈する。感染者の 95% は無症状である。残りの 5% はインフルエンザ様症状で始まる。しかし、特別な治療を行わなくても寛解する。この肺に限局した軽症例が、急性原発性肺ヒストプラズマ症である。
しかし、更に 1% 以下で感染が進行、増悪し、空洞形成、肺炎症状の持続を見る。これが慢性空洞性肺ヒストプラズマ症である。
更に細胞性免疫不全者では、播種性ヒストプラズマ症へと進展する。特に HIV/AIDS 患者、血液悪性腫瘍患者、長期ステロイド投与者で認められる。

診断。
真菌学的診断は、培養検査および病理学的検査がある。喀痰、肺胞洗浄液、血液、骨髄、肺や肝臓の生検組織、膿などの塗抹標本や組織検査がある。
単球やマクロファージに貪食された Y 字型の真菌を認めれば診断可能である。ただし、ペニシリウム症との鑑別を要する。
培養陽性率は 10-15% と低い。その上、コロニーが形成されるまで4-6週間掛かるため、迅速性があるのは病理診断である。


病理:ヒストプラズマ症。
国立国際医療センター:感染症Photo quiz:こちら。  


血清学的検査。
特異的抗体検出、抗原検出法がある。平均陽性率は 80% である。ただし、HIV/AIDS 症例では抗体偽陰性者が存在する。

国内では千葉大学で抗体、抗原検査を行っている:こちら

治療。熱病から引用。
軽症例では自然軽快する事がある。症状持続が1ヶ月を超えなければ、治療せず、経過観察。
中等症例では、イトラコナゾールを 200 mg x 4回/日 x 3日間。その後、200 mg x 1-2回/日 x 6-12週間。
重症例では、リポゾーマル・アンフォテリシン B を、3-5 mg/kg/日 または、アンフォテリシン B 0.7-1.0 mg/kg/日 x 1-2週間、その後、イトラコナゾールを 200 mg x 4回/日 x 3日間。その後、200 mg x 2回/日 x 12週間。 これにメチルプレドニゾロン (商品名:プレドニン) を0.5-1.0 mg/kg/日 x 1-2週間併用。


治療:IDSA ガイドライン:pdf


写真はアイスクリン。紹介はこちら