海岸母斑と悪性黒色腫について。
参考:皮膚科学:金芳堂
北海道大学皮膚科: pdf.

母斑とは
遺伝的または胎生的要因により、神経堤に生じた発生異常(異常増殖)が原因で、メラニン細胞にもシュワン細胞にも分化できなかった分化能力不充分な細胞による皮膚の奇形(過誤腫)をいう。
*特にメラニン細胞にもシュワン細胞にも分化できなかった分化能力不充分な細胞による皮膚の母斑を神経節起原細胞系母斑という。

細胞自体は異常はないが、ある特定の細胞数が通常の場合より多かったり少なくなったりする。なお、皮膚以外の他の器官にも母斑性病変が生じる場合があり、それを母斑症と呼ぶ。

母斑の由来は、
1 上皮細胞系母斑
2 神経節起原細胞系母斑
3 間葉細胞系母斑
の3つに分類される。
それぞれ、
1 上皮細胞系母斑
表皮母斑
面ぽう母斑
毛包母斑
脂腺母斑
エクリン母斑
アポクリン母斑
副乳

2 神経節起原細胞系母斑
扁平母斑
色素性母斑
若年性母斑
異形母斑
青色母斑
太田母斑
後天性真皮メラノーシス
蒙古斑
白斑性母斑

3 間葉細胞系母斑
結合組織母斑
表在性皮膚脂肪腫性母斑
貧血性母斑
軟骨母斑
立毛筋母斑、平滑筋母斑

悪性黒色腫:北海道大学:pdf.
こちらも。

みき先生の皮膚病理診断:こちら

信州大学皮膚科:pdf.

いわゆる良性のメラノサイトは、表皮の皮溝(表皮表面からみると溝、しわにあたる)の表皮突起(皮膚を断面で見て、表皮が真皮に延長する部分)に一致して分布する。
皮丘(表皮からみると溝ではない部分、盛り上がっている箇所)の表皮突起に汗腺は開口し、汗孔を形成する。

悪性黒色腫の腫瘍性メラニン細胞は上記のルールを無視して、皮丘下に位置する表皮突起および汗腺の周囲にも存在して観察される。*例外も存在する。