BSLについて。
一部Wikipediaから引用。
nite: こちら
国立感染症研究所: pdf.

バイオセーフティーレベル(biosafety level, BSL)とは、細菌・ウイルスなどの微生物・病原体等を取り扱う実験室・施設の格付けを指す。
BSLは4段階に分類されている
世界保健機関 (WHO) が制定した Laboratory biosafety manual実験室生物安全指針)に基づき、各国で病原体の危険性に応じて4段階のリスクグループが定められており、それに応じた取り扱いレベル(バイオセーフティーレベル)が定められている。

病原体などの危険性は地域の環境に左右されるため、病原体などのリスク分類は地域ごとに定めることになっている。
日本では、厚生労働省所管の国立感染症研究所が、国立感染症研究所病原体等安全管理規定において日本国独自のリストを作成した。

病原体をグループ1〜4に分類し、原則グループ1〜4はBSL 1〜4で取り扱う。例外もある。

グループ1
ヒトあるいは動物に病気を起こす可能性の低い微生物。
→ レベル1
正常で健康なヒト(動物)に病気を発生させる見込みがないもの、病原体等取扱者および関連者に対するリスクがないか低リスクのものである。
弱毒生ワクチンの病原体などがあてはまる。

通常の微生物実験室で、特別に隔離されている必要はない。
一般外来者の立ち入りを禁止する必要はないが、16歳未満の者の入室を禁ずる。
実験室での飲食・喫煙を禁ずる。
微生物を取り扱う人物は、病原体取り扱い訓練を受けた人物でなければならない。


グループ2
ヒトあるいは動物に病気を起こすが、実験者およびその属する集団や家畜・環境に対して重大な災害を起こす可能性はほとんどない。実験室感染で重篤感染を起こしても、有効な治療法・予防法があり、感染の拡大も限られている。インフルエンザウイルスなど。
→ レベル2
ヒト又は動物に病原性を有するが、実験室職員、地域社会、家畜、環境等に対し、重大な災害となる可能性が低いもの。実験室内で曝露されると重篤な感染を起こす可能性はあるが、有効な治療法、予防法があり、伝播の可能性は低いもの。
大腸菌など。
この群の病原体の多くは経口感染、経皮感染、経粘膜感染を起こすが、
空気感染やエアロゾル曝露により、飛沫核感染を起こす可能性は低い。

(レベル1に加えて)
実験室の扉には、バイオハザードの警告が表示されなければならない。
許可された人物のみが入室できる。
実験中は窓・扉を閉め、施錠されなければならない。
施設にはオートクレーブが設置されていることが望ましい(実験室内にある必要はない)。
生物学用安全キャビネット(クラスIIA以上)の設置。基本はその中で作業する(エアロゾルが発生しない作業はキャビネット外でも可)。
実験者は、作業着または白衣を着用しなければならない。
種名がわからない検体など「適切なリスク評価を実施するために必要な情報が(中略)不足している場合(中略)には、基本的な封じ込め策-バイオセーフティレベル2」を適用する


グループ3
ヒトあるいは動物に生死に関わる程度の重篤な病気を起こすが、有効な治療法・予防法がある。黄熱ウイルス・狂犬病ウイルスなど。
→ レベル3
ヒトに感染すると重篤な疾病を起こすが、他の個体への伝播の可能性は低いもの。
病原体に結核菌、炭疽菌、チフス菌などが含まれる:国立感染症研究所:pdf.
環境中にいる病原体で、エアロゾル曝露により、飛沫感染の可能性が高く、正しい予防対策と治療により対応できるもの。

レベル2までと異なり、封じ込め実験室である。要件は次の通り。
(レベル2に加えて)
廊下の立ち入り制限。
白衣などに着替えるための前室(エアシャワーなど)を設置しなければならない。そのとき前後のドアを同時に開いてはならない。
壁・床・天井・作業台などの表面は消毒・洗浄可能なようにする。
排気系を調節し、常に外部から実験室内に空気を流入させる。実験室からの排気は、高性能フィルターを通し除菌した上で大気に放出する。実験は生物学用安全キャビネットの中で行う。オートクレーブは実験室内に設置されることが望ましく、実験室壁内に固定の両面オートクレーブも推奨される。動物実験は生物学用安全キャビネットの中もしくは陰圧アイソレーターの中で行う。作業員名簿に記載された者以外の立ち入りを禁ずる。


グループ4
ヒトあるいは動物に生死に関わる程度の重篤な病気を起こし、容易にヒトからヒトへ直接・間接の感染を起こす。有効な治療法・予防法は確立されていない。多数存在する病原体の中でも毒性や感染性が最強クラスである。エボラウイルス・マールブルグウイルス・天然痘ウイルスなど。
→ レベル4
ヒト又は動物に重篤な疾病を起こし、罹患者より他の個体への伝播が、直接又は間接に起こり易いもの。
病原体は全てウイルス。エボラウイルスなどで、1類感染症の病原体。多くの人は曝露される機会がほとんどなく、あえてそれが存在する地域へ渡航しない限り感染の機会がない病原体である。

最高度安全実験施設である。レベル3に加えて、レベル4の実験室は他の施設から完全に隔離され、詳細な実験室の運用マニュアルが装備される。
(レベル3に加えて)
クラスIII安全キャビネットを使用しなければならない。
通り抜け式オートクレーブを設置する。
シャワー室を設置する。
実験室からの排気は高性能フィルターで2段浄化する。
防護服未着用での入室を禁ずる。