骨髄線維症について。
参考:大阪大学:こちら。一部編集して記載。
竹中克斗:日本内科学会雑誌, 2012: pdf.
日本血液学会:こちら

原発性骨髄線維症 (Primary mydlofibrosis: PMF)
骨髄の広範な線維化と骨硬化、髄外造血を特徴とする慢性骨髄増殖性腫瘍(慢性骨髄増殖性疾患)の一つである。その本態は本態性血小板血症、真性多血症と同様に造血幹細胞レベルで生じた遺伝子異常であり、造血細胞はモノクローナルに増殖、特に血小板産生細胞である巨核球から産生される種々のサイトカインが骨髄の間質細胞に作用して、骨髄の線維化、骨硬化、血管新生などの反応性のポリクローナルな骨髄間質細胞の増殖が生じる。


WHO分類
WHO分類では,
  • 真性多血症
  • 本態性血小板血症など
とともに骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms:MPN)に分類される.
その結果, PMFにおいて無効造血や末梢血での涙滴状赤血球の出現,白赤芽球症,髄外造血による巨脾などの特徴的な臨床症状を呈する.


診断の大項目
1. 
  • 細網線維またはコラーゲン線維化を伴った巨核球の増殖と異型があること
  • あるいは,細網線維の増生が認められない場合は,巨核球の増殖と異型に加え,顆粒球系細胞の増加と,しばしば赤芽球系の抑制を特徴とする骨髄細胞成分の増加を伴うこと
2.その他の疾患の除外
慢性骨髄性白血病,真性多血症,骨髄異形成症候群,他の骨髄系腫瘍の診断基準を満たさない.
3.遺伝子学的検索
JAK2V617F変異やMPLW515K/Lのような造血細胞のクローン性増殖を示す所見がある。
除外診断として、あるいは,クローン性増殖の所見が認められない場合は,骨髄の線維化や変化が,感染症,自己免疫疾患,慢性炎症,ヘアリー細胞白血病や他のリンパ系腫瘍,転移性腫瘍,中毒による骨髄障害などによる,反応性の変化ではないことを確認する。


病理組織像
骨髄生検で異型巨核球増加と骨髄の線維化、骨梁の増加を認める。

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