ギムザ、メイギムザ、ライトギムザ染色の原理、違い。

参考:Sigma-Rich 実験レシピ:こちら

結論から先に述べると、エオジンは酸性色素であり細胞内に含まれている塩基性物質と結合して赤く染まる。メチレンブルー(メチレン青)は塩基性色素であり、細胞内に存在する酸性物質と結合して青く染まる。アズールII液も塩基性色素であり、細胞内の産生物質と結合して紫赤色に染まる。同じ塩基性色素でありメチレンブルーとアズールIIの違いは、結合する物質の分子量の違いであり、分子量の小さいアズールII(アズールブルー)は細胞質や核内に入り核酸のリン酸基と結合し、核が赤紫色になる。一方分子量が大きいメチレンブルーは細胞質のタンパク質と結合して、青色になる。
ギムザ染色
目的:血液系疾患などで核や細胞質を鮮明に染色できるギムザ染色は、HE染色より観察がしやすい。近年、ヘリコバクターピロリ菌の観察にも使用される。
原理:ギムザ液は、メチレン青、アズール青などの塩基性色素とエオジンの酸性色素との混合物。原理は、メチレン青をアルカリ溶媒中で酸化しアズール青を生じる。アズール色素はエオジンと結合する。末端のメチル基の違いでや細胞内へ入る分子の影響により染色性が異なる。メチル基が少ないエオジンと結合したアズール青は細胞質や核内に入り、核酸のリン酸基と結合し、核が赤紫色になる。一方、分子量が大きく極性の強いメチレン青は細胞質のタンパク質と結合して、青色になる。


メイ・グリュンワルド ギムザ染色(メイギムザ染色)
(同じ)ギムザ液は、メチレン青、アズール青などの塩基性色素とエオジンの酸性色素との混合物。原理はメチレン青をアルカリ溶媒中で酸化しアズール青を生じる。メイ・グリュンワルド染色液は、好中性顆粒をよく染める。国際的にはメイギムザ染色の方が良く使用される。
染色結果:(核:赤紫、細胞質:青、赤血球:赤〜ピンク、好酸性顆粒:赤色、好塩基性顆粒:青色)

ライト・ギムザ染色
(同じ)ギムザ液は塩基性色素と酸性色素との混合物。原理はメチレン青をアルカリ溶媒中で酸化しアズール青を生じる。メタノール溶液中ではアズールB(陽イオン色素、塩基性色素)とエオジンY(陰イオン色素、酸性色素)が結合した中性色素の状態で、それを解離し染色できるようにするために水溶液にする。
ライト染色液は、顆粒をよく染めるが、核の染色は良くない。
染色結果:(核:赤紫、細胞質:青、赤血球:赤〜ピンク、好酸性顆粒:赤色、好塩基性顆粒:青色)