疥癬について
疥癬
参考:国立感染症研究所:こちら

疥癬はヒゼンダニ(疥癬虫、Sarcoptes scabiei)が皮膚の最外層である角質層に寄生し、人から人へ感染する疾患である。臨床的に以下のふたつに分類される。
1. 角化型疥癬
非常に多数のダニの寄生が認められる角化型疥癬(痂皮型疥癬)
2. 通常型疥癬
少数寄生であるが激しい痒みを伴う普通の疥癬(通常疥癬)とがある。

近年わが国では病院、高齢者施設、養護施設などで集団発生の事例が増加しており、疥癬感染防止対策マニュアルの作成が行われているが、予防、治療法などに混乱があり、医療および介護関係者の間で問題となっている。

疥癬
ヒゼンダニの大きさは雌成虫で体長約400 μm (0.4 mm)、体幅約325 μm (0.3 mm)、卵形、円盤状で、 肉眼ではほとんど見えない。
雄は雌よりさらに小型である。卵→幼虫→若虫→成虫と約2週間で成熟する。幼虫、若虫、雄成虫は人の皮膚表面を歩き回るため、 皮膚同士の接触によって感染する。また皮膚内に掘った穴や毛包内に隠れていたりするため、ダニの寄生部位を特定するのは難しい。皮表を歩き回っている雄は雌を探し、交尾する。交尾後の雌成虫は、角質層に特徴的な疥癬トンネルを掘り進みながら、4〜6週間にわたって1日2〜3個ずつ産卵し続ける。卵は3〜 4日で孵化し、幼虫はトンネルを出てはいまわる。
 

疥癬の病理
参考:こちら
Clin Microbiol Rev. 2007 Apr;20(2):268-79.
Problems in diagnosing scabies, a global disease in human and animal populations. Walton SF, Currie BJ.
写真:こちら
FIG. 8. Skin biopsy of crusted scabies showing mites in the epidermis with hyperkeratosis and inflammatory response.
表皮内に疥癬を認める。表皮は過角化、炎症細胞浸潤を認める。