EB virus (EBV)は様々な悪性腫瘍を発生する原因となりうる。
病理診断において、腫瘍とEBVとの関連を明らかにすることは重要である。多くはEBV encoded RNA in situ hybridyzation (EBER)を行うことで、その感染を同定できる。


EBNAについて

概念 国立感染症研究所:https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/444-im-intro.html

EBV はまず咽頭上皮細胞に感染し、そこで増えたウイルスが、主にEBV の標的細胞であるBリンパ球に感染する。その後ウイルスは細胞内に取り込まれる。
溶解感染:ウイルス粒子が(大量に)産生される状態。伝染性単核球症など。
ウイルスDNA はウイルス粒子の中では線状で存在する。宿主の細胞質内に存在する。
潜伏感染:健康常人など。ある特定の免疫不全状態における状態, latency type I, II, III。
ウイルスDNA は環状に変化し、核内で維持される。宿主の核内に組み込まれて存在する。潜伏感染ではウイルス粒子は産生されない。しかし一部の遺伝子(EBNA‐1,‐2,‐ 3a,‐3b,‐3c, ‐LP, LMP‐1,‐ 2a,‐ 2b, BARF0, EBER‐1,‐2)のみが発現する潜伏感染状態に入る。
再活性化:慢性EBV感染など。完全なウイルス粒子が産生される。
まず前早期抗原(immediate early antigen :IEA ;BZLF1, BRLF 1)が作られ、その後早期抗原(early antigen :EA;酵素類)、後期抗原(late antigen :LA ;capsid 蛋白、envelope 蛋白)が作られ、ウイルス粒子の産生が始まる。


協同病理 http://www.kbkb.jp/list/e.html
EBER RNA 核に陽性
eberは(EBER1とEBER2)はEBV感染細胞の核内に存在する全長170bpほどの低分子RNAであり、免疫染色ではなくIn situ hybridization(ISH)法で検出する。核内に陽性。細胞1個あたりに10の6〜7乗・分子コピーと多量に存在するので パラフィン切片でも比較的検出感度が高い。
EBNA 核内抗原蛋白 核に陽性
EBNAはEBV遺伝子が作り出す感染細胞の核内特異的蛋白で、EBV-DNAの複製に必須の蛋白として比較的早期に発現する。EBNAには6種類あり、中でもEBNA2は感染 Bリンパ球の不死化(発ガン)に中心的な役割を果たすと考えられている。核内に染まるがEBNA1に比べEBNA2は陽性例が少ない。
LMP-1 主に細胞膜に陽性
LMP-1はEBV BNFL1遺伝子がコードする約63kDの膜蛋白でbcl -2を活性化しアポトーシスから感染細胞を守る働き、ICAM-1などの接着分子やCD23(細胞増殖因子レセプター) を増加させる働きなどをする。細胞障害性Tリンパ球(CTL)の標的蛋白でもある。細胞膜から細胞質内にドット状〜球状に染まる。

いむーの http://immuno2.med.kobe-u.ac.jp/20060130-2312/
クローン: PE2(Dako Cytomation)
抗原賦活化法:EDTA microwave 20min
推奨希釈濃度:30倍
推奨陽性コントロール:Pyothorax associated lymphoma(PAL).
EBNA性質、機能:転写活性化因子で、ウイルス遺伝子のみならず、宿主細胞の増殖に関与する分子の転写も促進する。 染色性および用途 EBウイルスに感染した細胞の一部に陽性。EBウイルスを検出する抗体としては他にEBERに対するin situ hybridization(EBER-ISH)とLMP1がある。EBER-ISHが最も感度がよく、LMP1は中間で、EBNA2が最も悪い。しかし、陽性であれば宿主の高度の免疫不全を示唆するLatency type靴両態を示すとされる。 

コメント:WHO分類、AFIP、リンパ腫アトラスでEBV陽性粘膜皮膚潰瘍の診断には、EBERとLMP-1の併用を記載している。