一般社団法人 日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター):https://www.medsafe.or.jp/modules/medical/index.php?content_id=2#anc01

医療事故調査制度は医療法の「第3章 医療の安全の確保」に位置づけられており、6条の11において「病院等の管理者は、医療事故が発生した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、速やかにその原因を明らかにするために必要な調査(以下この章において「医療事故調査」という)を行わなければならない」と規定されている。本制度は、医療の安全のための再発防止を目的とし、原因を調査するために、医療機関が自主的に医療事故を調査し、再発防止に取り組むことを基本としており、責任追及を目的としたものではない。


厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061209.html
医療機関は、医療事故が発生した場合、まずは遺族に説明を行い、医療事故調査・支援センターに報告する。その後、速やかに院内事故調査を行う。医療事故調査を行う際には、医療機関は医療事故調査等支援団体に対し、医療事故調査を行うために必要な支援を求めるものとするとされており、原則として外部の医療の専門家の支援を受けながら調査を行う。院内事故調査の終了後、調査結果を遺族に説明し、医療事故調査・支援センターに報告する。

また、医療機関が「医療事故」として医療事故調査・支援センターに報告した事案について、遺族又は医療機関が医療事故調査・支援センターに調査を依頼した時は、医療事故調査・支援センターが調査を行うことができます。調査終了後、医療事故調査・支援センターは、調査結果を医療機関と遺族に報告する。


事例 https://www.medsafe.or.jp/modules/advocacy/index.php?content_id=1

第6号 栄養剤投与目的に行われた胃管挿入に係る死亡事例の分析
第5号 腹腔鏡下胆嚢摘出術に係る死亡事例の分析
第4号 気管切開術後早期の気管切開チューブ逸脱・迷入に係る死亡事例の分析
第3号 注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡事例の分析
第2号 急性肺血栓塞栓症に係る死亡事例の分析
第1号 中心静脈穿刺合併症に係る死亡の分析―第1報―

日本医療安全調査機構企画書の概要 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ukg8-att/2r9852000002uklz.pdf


警察に届けが必要な事例について:http://www.mitsuoka-naika.com/pdf-img/2015-09-15.pdf


死亡診断書(検案書)作成マニュアル:https://www.mhlw.go.jp/toukei/manual/dl/manual_h30.pdf
医師は、「自らの診療管理下にある患者が、生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合」には「死亡診断書」を、それ以外の場合には「死体検案書」を交付してください。
○ 交付すべき書類が「死亡診断書」であるか「死体検案書」であるかを問わず、異状を認める場合には、所轄警察署に届け出てください。その際は、捜査機関による検視等の結果も踏まえた上で、死亡診断書もしくは死体検案書を交付してください。

 (参考)医師法第 21 条(異状死体の届出)
 医師は、死体又は妊娠 4 月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、24 時間以
内に所轄警察署に届け出なければならない。


異状死体ガイドライン http://www.jslm.jp/public/guidelines.html
日本法医学会は、平成6年5月に、「異状死ガイドライン」を作成し、異状死体を、「確実に診断された内因性疾患で死亡したことが明らかである死体以外の全ての死体」と定義した。またそのなかで、医療過誤の可能性のある場合について次のように規定している

【4】診療行為に関連した予期しない死亡、およびその疑いがあるもの

 注射・麻酔・手術・検査・分娩などあらゆる診療行為中、または診療行為の比較的直後における予期しない死亡。
 診療行為自体が関与している可能性のある死亡。
 診療行為中または比較的直後の急死で、死因が不明の場合。
 診療行為の過誤や過失の有無を問わない。

病理解剖により死因を確認した後に異状死体の届け出をすれば良いのではないかとの意見があり、死体解剖保存法第11条においても「死体を解剖した者は、その死体について犯罪と関係のある異状があると認めたときは、24時間以内に、解剖した地の警察署長に届け出なければならない」と規定されている。しかしこの条文では犯罪の範囲が不明確であり、病理解剖医が医療機関での予期せぬ死亡を犯罪と関係ないと判断すれば届け出がなされないことになる。日本法医学会としては、死因のみならず死亡に至る過程が異状であった場合にも異状死体の届け出をすべきであるとしていることは前項までに述べた通りである。従って、患者の予期せぬ死亡は解剖前に届け出るのが妥当であり、その後解剖への対応を警察等と協議すべきである。また解剖を実施するにしても当該医療機関で行うことは、中立・公平の面から遺族が不信感を抱く可能性があることは否めない。そのためにもできるだけ当該病院との間に中立性を確保している機関で解剖が行われることが望ましい。


異状死体の例
自身の担当患者が入院中に亡くなった。その際に「死亡診断書」を明確に作成できるかどうかである。糖尿病で入院していた際に、予期せぬ原因で死亡した。その際に死因を「糖尿病」と記載・作成できないのであれば、それは異状死体と考える。
一方、不安定狭心症で頻回に胸痛を訴えていた患者が入院後死亡した。その原因が「急性心筋梗塞」で、心電図でも心筋梗塞の証拠があれば、突然亡くなったとしてもこれは急性心筋梗塞による内因死であり、異状死体ではない。