March 02, 2009

vinight!OTA blind tasting test

チームガーネットの皆々様

今回もまたまたお疲れ様でした。どうも未だにブラインドというと、皆さん顔がこわばるというか、肩に力が入っているのを感じてしまうのですが、結果的には楽しんでもらえましたでしょうか?

常々言っていますが、当てるのが目的なのではなく、先入観のない状態で飲んでいただくというのが趣旨ですし、点数もあくまでもお遊びですのであまり御気になさらず。とはいえ、ほんまもんのイタリアワインLoverのY氏の100点超えには流石!!!という言葉しか思いつきません。Yさん、やっぱり1番だったわけですし、何か賞品考えておきますね。


 今回の出題した問題ですが、僕にとっての自然なワインとはどんなものなのかをいろいろな角度から見ていただける仕掛けになっていました。あのラインナップにどんな思いが込められていたかを列挙していきますと、

Q1
1.Sassaia '05 / La Biancara (ヴェネト州)
2.Sassaia '05 senza SO2 / La Biancara

 SO2の有り無し:もちろん使わないにこした事のない酸化防止剤ですが、アンジョリーノの2005年のように難しい年に関しては使うのもやむを得ないかと思ったりします。無しの方も美味しいは美味しいのですが、30分もグラスで放置しておいたら茶色になってしまいます。2006や2007年のようにブドウの品質的に申し分ない年でしたら、全量無しでリリースさせてもさほど問題なかったとは思いますが、やはり2005年は大半をSO2添加してリリースさせたのは、アンジョリーノの正しい判断だったと思います。自然なワインだからといって、“無添加”がとある欠点を持っても良い言い訳になるのだとしたら、意味がないと思います。


ヴィナイト1Q2
3.Chardonnay '03 / La Castellada (フリウリ・V・G州)
4.Chardonnay '03 / Valter Mlecnik (スロヴェニア)

 造り手の違いによるワインの味わいの差:ワインとはそれが自然なワインであっても、自然への人為的介入によって生まれたもので、造り手の個性(性格、仕事の場面場面で迫られる選択などなど)こそがワインの個性の大半を形成しているといっても過言でないと思います。


Q3
5.Bianco '05 / Massa Vecchia (トスカーナ州)
6.Bianco '04 / Massa Vecchia

 ヴィンテージによる味わいの違い:これこそがワインの醍醐味と言えるのではないでしょうか。ワインには一般的にヴィンテージ記載されているわけで、年毎に差異を感じなかったらヴィンテージを表記する意味そのものがなくなります。近年年ごとの違いを感じない、無個性なワインを良く見かけますが非常に残念なことです。はっきり言いますが、優秀な造り手には“悪い年”は存在しません。質の悪いブドウの中からも最良のものを選別し、結果、量は少なくなるかもしれませんが、必ずそれなりのものを造りあげてきます。良い年に比べればエキス分やアルコール分に乏しいかもしれませんが、その分チャーミングだったり、早くから楽しめるものであったりするのではないでしょうか。マッサヴェッキアにせよ、ラディコンにせよ、よく言うことですが、“良い年の、質の良いブドウからなら誰だって美味しいワインが造れるけど、難しい年の、質がそれ程よくないブドウから美味しいワインを造ることこそ、造り手の腕の見せ所”だと。今後ヴィンテージチャートは無視してください。


Q4
7.Rosato '05 / Massa Vecchia
8.Trans '04 / Beau Paysage (日本 山梨県)

ヴィナイト4 僕たちが気付かずに持ってしまっている固定概念に対する疑問:マッサ ヴェッキアのロザート2005を飲んだ方たちの何人から、“これロゼじゃなくて赤だよね”と言われたことでしょう!仰る事の意味は重々分かるのですが、既存のロゼの色合いだけがロゼワインに対する認識になってしまっているということなのでしょう。ですが、ロゼワインというのは色による定義ではなくあくまでも製法による定義だと僕は考えています。
対して、岡本さんのワインですが、僕にとってはワインというものを考える上で非常に大事な存在です。La Montagne Trans2004というワインは畑La Montagne内の、台風の影響を強く受けた区画のブドウを通常のLa Montagneとは別に醸造したもので、非常に繊細でチャーミングな香り-味わいのワインです。このワインをブラインドで飲んで、メルローだと当てられる人はまずいないのではないでしょうか。このワインで僕が痛感したことは、ワインの個性はブドウ品種よりも土地に由来するものの方が大きいということでした。僕たちが、とあるブドウ品種に思い描いている特徴(特に香りの面で)は、〜という土地の〜というブドウ品種の持つ特性、と考えるべきなのかもしれませんね。


Q5
9.Tocai Rosso '05 / La Biancara
10.Perdacoddura '05 / Panevino (サルデーニャ州)

 産地の違いによるワインの味わいの違い:Q.2も造り手の個性の差による違いだけと断定するのは間違っているかもしれません。たとえ6-7kmとはいえ、山1つ越えているわけですし。この問題の場合、産地が北イタリアと南イタリアと全く違うこと、2005年は北は北らしく雨がちな年で、南は南らしく雨の少ない年だったので違いはさらに鮮明になったかもしれません。


Q6
11.Barolo Rocche '00 / Accomasso (ピエモンテ州)
12.Barolo Rocchette '00 / Accomasso

 テロワール:今回の2つのワインの差は比較的微妙だったかもしれません。僕自身は集中して飲める環境になかったのではっきりとした印象を持てていません。なんにせよ皆さんなりに微細かもしれないけど違うかも程度に思っていただけたのでしたら幸いです。決してないがしろにしてよい要素だとは思わないのですが、僕にとっては2の次3の次の要素とは言えると思います。それ以上に「その場所で、その人が造っている」という事の方が大事なのではないでしょうか?


Q7
13.Sol Moscato Passito '05 / Ezio Cerruti (ピエモンテ州)
14.Sol Moscato Passito '05 a-iuto! / Ezio Cerruti

 貴腐菌:ブドウが天日干しされた期間、醸造方法も全く同じなのにあそこまで味わいが違う、貴腐菌って凄いですね。最初にカビカビのブドウでワインを仕込んだ人は偉い!恐らくですが、a-iuto!のほうが飲み心地が良かったのではないでしょうか。ですが糖分的にはa-iuto!の方が遥かに甘いんですよ。いかにワインという飲み物がバランスの上に成り立っているかという表れかと。


ヴィナイト3 この7つの問題の意図を総合すると、結論はやはり“ワインは人なり”となってしまうような気がします。畑やブドウ品種が良いから良いワインが出来るのではなく、自然と上手に折り合いをつけることの出来る人間がそれらの条件を手にした時に良いワインが生まれる。なんか料理と似てますね。一流の料理人が最高(値段は全く関係ありません)の食材を手にした時に最高の料理が生まれるのでしょうし、彼らならそこそこの食材からも美味しいものを作ってしまうでしょうし。逆もまた然り。自然なワインとはいえ、あーやっぱり人なんだなぁと再々認識する僕なのでした…。

 またブラインドやりましょうねー!だけど皆さんもう少しコメント書いてください。算数や数学同様、答えだけでなく答えに至る過程も大事なのですから

                                      ヴィナイオータ 太田久人

金曜日に登場したその他の極楽ワイン(5種)
15.Cabernet Sauvignon '05 / Massa Vecchia
16.Chardonnay '04 / Valter Mlecnik
17.Chianti Classico Le Trame '05 / Podere le Boncie (トスカーナ州)
18.Pico '07 senza SO2 / La Biancara
19.I Masieri Frizzante? '07 / La Biancara


★★今後一週間の営業予定日★★
2(月) 3(火) 4(水) 5(木) 6(金)

**ガーネットからのおしらせ**
ガーネットはタイムシェアのお店です。平日の夜のみ、営業しております。
それ以外の時間、曜日には、フリースペースとして他の利用者や団体の方が店舗をご利用になっていらっしゃいますが、いずれの方々もガーネットの営業とは全く関係ありません。予めご理解いただきますよう、お願い申し上げます。

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この記事へのコメント

1. Posted by 西園寺   March 02, 2009 23:41
僕、ブラインド苦手なんですよね!
何だか試されている様で、まぁ自信が無いって事なんですけどね、でもね今回全然違う側面を気がつく訳ですよ。
飲んだ事の無い物、経験の無い物はハッキリと“判らない”と言う事に気がつくんですよ。
中でも顕著だったのがアッコマッソ、そんなに飲みつけて無いですからね、でも2時間前に同じものを頂いたSolはハッキリ判りました。また貴重な経験を有難う久人さんとGar.Net。チョットナルっすか?俺(笑

Junya
2. Posted by タケダ   March 03, 2009 12:17
Junyaさん
オツカレサマでした〜
ブラインドって、集中力を使いますよね。でも、わたしもようやく最近その楽しさがわかってきたかもしれない。
当たるかどうか、なんて、実は結構どうでもいいことで、
そのワインそのものの持っている本質みたいなものをじっくり検証するためには、
実はラベルや名前って邪魔だったりするんだなと。
楽しんでいただけたのだったら、ほんと、なによりです。
3. Posted by hane   March 03, 2009 12:27
楽しい時間をありがとうです。
オータ社長セレクション&サーヴのペア★ワイン。
ブラインドで飲むという行為、時間は
まさに2時間のライヴですね〜。

お野菜も美味しかったですよ!私のいちばんお気に入りは、サノヨーコさんふうオイル漬けです。

4. Posted by ぱせみやのよっちゃん   March 03, 2009 13:44
オータ社長&ガーネットさん
ヴィナイトお疲れ様でした!!

テーマが明確で、考えさせられ、深く体験できるアイテムばかりでうらやましい限りです。

あ、マッサヴェッキアはウチで04飲んでもらったのと試飲会で05が出ていたので、オータ社長のいう意味がよくわかります。ボー・ペイサージュも出たんですね。
なんだか微妙にシンクロニシティです。

普段、漠然と飲むことが多いですが、問題意識をもって向かい合うとまた違った顔を見せてくれ深く理解させてくれるワインとその造り手ってやっぱり素敵ですね。
5. Posted by vinaiota   March 03, 2009 15:05
皆さん楽しんでいただけたようで良かったです!
Junya氏、気楽に行きましょう。僕も自信のなさには自信がありますが、それを認識していることが大切なんじゃないかと。
ねーさん、いつでもつくばにいらっしゃい。嫌になるくらいブラインドで出してあげるから。
Haneさん、今回は映像を流すだけのフィルムライブのような感じでしたが(笑)。
ぱせみやのよっちゃんさん、先日は有難うございました。仰るとおり微妙にシンクロしてましたね。またうかがわせて頂きます!

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