たとえ部下であろうとも、たとえ後輩で自分よりキャリアが少なくとも、自分より才能を持っている人間はたくさんいる。まずは、そのことを認識するべきだ。

<中略>

自分がナンバーワンだと思うところには大きな落とし穴がある。そういう人間は、なんでも自分だけの力で仕事をやろうとする。確かに自信があるだけに、やろうと思えばできてしまうかもしれない。しかしかえってこれでは、なんのために部下がいるのか判らなくなる。部下はやる気をなくすと共に、上司に甘えるようになる。「まあ、最後は部長や課長が、全部やってくれるのだから、俺たちは気楽にやろうぜ」という考えになってしまう。これで部下が伸びるはずはない。

江口克彦『上司の哲学』p98〜 PHP研究所


優秀なリーダーが、
もっとも陥りやすい落とし穴が、

 ナンバーワンであろうとすること

です。

ナンバーワンであろうとするリーダーは、
モチベーションも高く、
もともとエンジニアなので、
技術でもまだ現役で、
現場のエンジニアよりも、
よい設計ができ、
よいものを創る能力を持っていると自負しています。

ついつい、
レビューや、
日ごろのコミュニケーションで、
自分がより良いと思うアイディアを出したり、
矛盾を突いたりしてしまいます。

また、マネジメントにおいても、
メンバより大きな視点に立っているのですから、
より機能する手立てを考えることができるかも知れません。

提案された手立てに対して、

 「いや、こうしたほうがいい」

とつい、言ってしまいます。

はじめは、
「勉強になるな」と思ったとしても、
それが何度も続くと、
メンバはやる気をなくします。

 「どうせ勝てないなら、自分で考えるのはやめよう」
 「どうせ突っ込まれるなら、ある程度でやめよう」

意識してそう考えるわけではありません。
無意識にそうなってしまうのです。

リーダー本人は、

 よりよい手立てを示して、それを吸収してもらおう

と思っています。

しかし、
メンバーは、
逆に成長を阻害されているように、
思うのです。

これでは、
メンバーは育ちません。

より良い手立てがあったとしても、
大きな問題になりそうでなければ、

 とにかく、それでやらしてみる

ことが大切です。

人はそうやって試行錯誤することでしか、
学べないことがたくさんあるのです。


優秀であろうとするだけでは、
リーダーはつとまりません。

ときには、
メンバより身を下におき、
だまってやらせてあげることが、
できなければならないのです。

 目線は高く、身は低く

それが、
ほんとうにできるリーダーの、
姿勢なのです。

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