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元TBS記者・山口敬之氏の逮捕状執行停止を追及! 警察庁「専門性が高い警察本部が指導するのは通常」と執行停止を正当化!?~超党派で「準強姦事件 逮捕状執行停止問題」を検証する会 第4回



性的暴行疑惑のアベ友ジャーナリストを見逃した警察官僚の出世欲

2018.02.23 まぐまぐニュース
http://www.mag2.com/p/news/350978




先日掲載の「海外からも疑問、詩織さん性的暴行事件になぜ日本は沈黙するのか」等でもお伝えしたとおり、ジャーナリストの山口敬之氏に対して準強姦容疑で取られた逮捕状の執行を土壇場で回避し、その納得の行く理由の説明も拒み続ける警察サイド。「事件」はこのまま有耶無耶にされてしまうのでしょうか。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんが、これまでに明らかになっているさまざまな「証拠」などを上げつつ疑惑の真相に迫るとともに、この国が陥りつつある民主主義の機能不全に対して苦言を呈しています。

捜査資料を見ずに山口氏逮捕の中止を命じた警視庁刑事部長

「企業の本社と支店のような関係」と、警察官僚は言う。警視庁と所轄警察についてである。

だから、本社である警視庁の刑事部長、中村格氏(現・警察庁長官官房総括審議官)は、いちいち所轄の高輪署にある捜査資料など読まないのだとか。

それなら、どういう根拠で『総理』なる本の著者、山口敬之氏を、高輪署員が準強姦容疑で捕まえる直前、中村刑事部長は逮捕状執行の取りやめを命じたのか。

2月15日、超党派で集まった野党議員たちは、警察庁、法務省、最高裁(事務総局検察審査会担当)へのヒアリングで、口々に逮捕状執行停止の異常さを指摘した。

その背景には、安倍官邸への強い不信感がある。今井尚哉秘書官らかつてないマッチョな陣容で首相の周囲を固め、幹部官僚の人事権を握って、歪んだヒラメ行政を招いている。検察や警察も同じことだ。首相に嫌われたら左遷される。そんな恐怖心が彼らを支配している。

中村刑事部長(当時)にとっては、事件の内容など、どうでもよかったのではないか。少し前まで菅官房長官の秘書官だった。山口氏とは知らぬ仲でもない。おそらく、山口氏がメールでやりとりする間柄の内閣情報官、北村滋氏ともこの件について連絡をとりあっただろう。

山口氏を逮捕したら、総理はどう思うのか。エリート警察官僚として順調に出世してきた中村氏のことである。捜査より、組織の中での立場や、官邸からの評価が、彼にとって重要だったのではないだろうか。いずれ、警察庁長官をめざす身だ。

エリート警察官僚と、現場の捜査員の意識の大きな乖離。日本の警察組織の抱える深刻な問題である。

しかし、今回のように、所轄警察の捜査をもとに検察が請求し裁判所が証拠、証言を確認したうえで発行した逮捕状を、誰もが納得できる事情もなく、本部の刑事部長一人の判断で、ただの紙切れにしてしまうというケースは、警察の歴史上、きわめて稀ではないかと思われる。

もちろん警察庁は「逮捕状を使わないことはある」と主張する。ならば、逮捕状をとって執行しなかった件数はどのくらいあるのかと聞いても、答えない。「高輪署だけでいいから、何件あるか調べてもらいたい」と野党議員が食い下がったが、「調べるつもりはない」と突っぱねた。

簡単な調査でさえ拒否するのは、実際にはそんなケースがないからだろう。そして、拒否する理由は「不起訴となり、検察審査会でも不起訴相当の結論が出たからだ」という。またこの論理をもって、逮捕をストップさせた中村氏は正しかったとも主張するのである。

被害を訴える伊藤詩織さんが納得できないのは当然だ。

伊藤さんはこの事件に関する著書『ブラックボックス』のなかで、山口氏を逮捕する予定だった2015年6月8日、ドイツ・ベルリン滞在中に捜査員A氏から電話があった時のことを詳述している。


もちろん逮捕の連絡だろうと思い、電話に出ると、A氏はとても暗い声で私の名前を呼んだ。「伊藤さん、実は、逮捕できませんでした…私の力不足で、本当にごめんなさい」(中略)「ストップを掛けたのは警視庁のトップです」(中略)「全然納得がいきません」と私が繰り返すと、A氏は「私もです」と言った。それでもA氏は、自分の目で山口氏を確認しようと、目の前を通過するところを見届けたという。…A氏は逮捕が止められた理由について、何も聞かされていないのだという。


A氏とて、なにも立件の難しい性暴力事件にかかわりたくはなかったかもしれない。しかし、性暴力を許せない伊藤さんの強い思いを無視できなかったのだろう。伊藤、山口両人が訪れた寿司屋やタクシーの運転手への聞き込み、ホテルの防犯カメラの映像から、伊藤さんが合意のうえでホテルに入ったのではないという確証を得たからこそ、逮捕状を請求し、交付されたのだ。

防犯カメラの映像は有力な証拠だ。山口氏はタクシーから降り、上半身を後部座席に入れて伊藤さんを引きずり出す。歩くこともできず抱えられて運ばれる伊藤さんの姿を、ホテルのベルボーイが見ている。ホテルのロビーを横切る映像には、足が地についていない前のめりの伊藤さんを山口氏がひきずってエレベーターの方向に消えていく光景がとらえられている。

足が地についていない大人の女性をエレベーターに乗せ部屋まで連れて行くのはかなり骨の折れることに違いない。無理にひきずっているのか、かばうように優しく体を支えているのか、実際にその映像を見れば、二人の関係や心模様が感じとれるだろう。

捜査員のA氏は、この映像を見て初めて「事件性を認めたようだ」と伊藤さんは書く。もちろん、彼女の主観であるが、その後、A氏が捜査を進め、逮捕状をとるところまで山口氏を追い詰めたことは事実である。

逮捕を中止した理由を伊藤さんに説明したかという野党議員の問いに、警察庁は「経過がどうだったかについてはお答えを差し控えさせていただいている」と言うばかり。

野党議員たちによるヒアリングでは、この防犯カメラ映像を検察審査会に提出したかどうかも問題になった。

周知の通り、検察審査会は、不起訴とされた案件について異議申し立てがあった場合、くじ引きソフトで選ばれた一般市民がメンバーとなって、検察の決定の妥当性を審査する機関だ。

当然のことながら、事件の内容の説明、報告の仕方や、提示する証拠の選び方によって、シロウトの審査員たちを一定の結論に導くことは容易である。問題なのは、その説明をするのが審査される側の検察であり、事務局が、検察と癒着しやすい最高裁事務総局ということだ。

合意の有無についての有力な判断材料となる防犯カメラ映像を、審査員が見るのと見ないのとでは、印象が大きく異なってくることは言うまでもない。

これについて最高裁事務総局は「検察官が検察審査会にどんな資料を提出したかわからない」と、あいかわらず検察審査会をブラックボックス化し、存在意義を毀損しかねない発言を繰り返している。

逮捕状執行をやめさせる決断を下すさい、警視庁捜査一課の幹部や刑事部長がこの防犯カメラ映像を見ていたかは疑わしい。おそらく見ていなかっただろう。

「事件のことを分かっているのは高輪署。なぜ刑事部長が判断できるのか」と野党議員。

警察庁官僚は答える。「専門性の劣る警察署に本部が指導するのは通常のこと」。

「キャリアのどこに専門性があるのか」と怒鳴る野党議員。少なくとも捜査の専門性ということなら、野党議員の指摘はもっともだ。

下積み生活を知らないエリート警察官僚の中村氏。他のキャリアと同じく、警察庁に入庁して三年目には和歌山県警捜査第二課長となり、捜査のイロハも身についていないうちから県警記者クラブメンバーの来訪を受ける立場となった。

在外日本国大使館一等書記官としての外務省出向も、ほぼお決まりのコースだ。いつどのように捜査の専門性を磨いてきたのだろうか。実績より肩書きばかりがどんどん先行していったのではないか。

警察官僚として広い視野を持つことはいい。だが、少なくとも山口敬之氏の性的暴行疑惑事件で、TBSワシントン支局長という肩書や、安倍首相の友人であることに配慮したように見えてしまう行為が、幅広い知見に基づくものとは評価されないだろう。

しょせんは、出世欲の虜となった日本の官僚なのである。その点では確定申告期を迎え、森友文書隠蔽で批判のマトになっている佐川国税庁長官も同じだ。

マックスウエーバーは1919年、「職業としての政治」という学生たちに向けた講演において、国家を「合法的な暴力行使を独占する組織」と位置づけた。

倫理観が欠如した政治権力と捜査機関が強く結びついた時、どんなことが起きるのか。安倍政権のもとで、数々の疑惑がもみ消され、「共謀罪」法や秘密保護法など、国民の自由を脅かす法律が生み出されている。

権力はそのなかに暴力をはらんでいる。だからこそ、それは国民のために、公平公正を守るために使われなければならない。なのに、人を生かすも殺すも、権力者の胸三寸、親しい者は見逃し、刃向かった者には長期にわたる拘留を強いている。民主主義が壊れていくさまを見るのはつらい。


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ついに国会でも問題に 佐川国税庁長官の怪しい“逃亡生活”
2018年2月25日 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223957

 ついに国会でも取り上げられた。国税庁の佐川宣寿長官が昨年7月の就任以来、メディアの前に姿を現さず“逃亡生活”を送っている件だ。

「週刊ポスト」(3月2日号)によると、1週間毎朝、佐川氏の自宅近くで待ち受けたが、ついに本人も公用車も姿を見せなかったという。確定申告が始まる直前の2月14日には、国税庁を退庁した佐川氏が都内のホテルに宿泊するのを確認。翌朝の出勤時にはダミーの公用車まで用意し、わざわざ遠回りして国税庁に向かう警戒ぶりだったという。

 また、発売中の「週刊文春」は、国税庁担当記者のこんなコメントを紹介している。

「佐川氏が乗っていたと見られる車は、シルバーのプリウス、黒のプリウス、黒の高級クラウンなど十台前後にのぼります。公用車だけでなく、ダミーの車を出し、メディアの尾行をかわすこともありました」

 希望の党の柚木道義衆院議員が22日の衆院予算委員会で、佐川長官がホテルから公用車で出勤していた件を取り上げ、宿泊代を公費で負担しているかどうかをただした。これに対し、麻生財務相は「あらかじめ質問通告をいただいていないので答弁いたしかねる」と突っぱねた。

 23日の衆院予算委分科会では、国税庁の審議官が「都内のホテルの宿泊料について公費で支出していることはない」と答えたが、本当なのか。だとしたら、高い宿泊費を毎回、ポケットマネーで払っているのか。数台の車を使っている件は、ひとりで国税庁の公用車を何台も独占しているのか、それとも公用車以外の車をダミー用に借りているのか。

 日刊ゲンダイを含め、メディア各社が公用車の「運行記録」を情報公開請求しているが、まだ開示されていない。

「公用車の使用自体が公費ですから、わざわざ遠回りしたり、何台も無駄に走らせることには疑問を感じます。何の問題もないというのなら国会の場で運行記録を開示して説明すべきでしょう。安倍首相や麻生財務相も、感情論や意固地で『適材適所』などと言ってかばっていても説得力がないし、本人が犯罪者のように逃げ隠れしていたら、かえって疑惑を深めるだけです」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

■逃げれば逃げるほど…

 文春の報道によれば、佐川長官の自宅は世田谷区の閑静な住宅街にある。もともとは競売物件だった約180平方メートルの土地を2003年に相場の半額程度で購入し、マイホームを新築。<土地と建物を合わせて、相場通りなら資産価値は1億円に迫る>という。

 豪邸に帰れず、恒例の就任会見も開けない佐川長官。罷免を求める署名は2万筆に達し、異例の“納税者一揆”デモまで起きた。確定申告のこの時期、徴税事務への悪影響は避けられない。こういう国税庁長官のどこが“適材適所”なのか。

 国税庁に「佐川長官はいつまでホテルからの通勤を続けるのか」「一般的に職員がホテルに宿泊する場合、経費が支払われるのか」「公用車を2台使用しているのは事実か」など質問状を送ったが、締め切りまでに回答はなかった。

 野党は来週も、佐川長官の逃亡生活について追及する方針だ。逃げれば逃げるほど、国民の怒りの火に油が注がれることになる。


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バイキング 2018年2月23日 180223

※14:40~再生開始位置設定済み。
  
 
『バイキング』が維新スラップ訴訟で不可解な米山新潟県知事バッシング! 背景に原発再稼働推進派の意向か

2018.02.24 リテラ
http://lite-ra.com/2018/02/post-3823.html



フジテレビ『バイキング』番組ページより

 この不可解な特集はいったい何なのか。23日放送の『バイキング』(フジテレビ)が、例の維新代表・松井一郎大阪府知事が米山隆一新潟県知事を提訴した件を今更ながら取り上げたのだが、その内容は“米山叩き”に終始する異常なものだった。

 念のため振り返っておくと、この裁判は、米山県知事のTwitter上での発言に対し松井府知事が名誉毀損を主張し、損害賠償550万円等を求めているというもの。しかし後述するが、本サイトでも取り上げたように、そもそも米山県知事の発言は松井氏に対するものではなく、完全に松井府知事の誤読で、しかも批判した内容も論評の範囲だ。維新への批判を封じ込めるためのスラップ裁判としか考えられず、仮にこんなものが認められてしまったら言論の自由が著しく損なわれてしまうことになる。

 ところが、『バイキング』では、法廷闘争の経緯の説明が終わったとたん、MCの坂上忍が「この米山さんって大丈夫なのかなって僕思っちゃったんだけど」「こういうことよく言えるな」と米山県知事を攻撃、スタジオは米山批判一色に。たとえば東国原英夫は、米山県知事が以前、維新公認で国政選挙に出馬したエピソードをわけ知り顔で話しだし、こんなネガキャンをぶっていた。

「2012年の衆院選のときには僕、(米山氏の)応援に行きました。いや、本人じゃないですけども、本人の周辺からね(維新への批判が出ていた)。日本維新の会は政党を立ち上げたばっかだったんで、やっぱ不備があったんですよ、いろいろと。ただ、それに対してちょっと不平不満をおっしゃってました、周辺の方が」
「その辺からおそらく、どっかで(米山氏が維新を)恨みに思っていた背景があったんじゃないかなって僕は推察します」

 いや、米山県知事が以前から松井氏へ不満を持っていたというのはある意味当たり前の話。一方で、松井府知事による訴訟が政治を批判する言論をいかに萎縮させるかという論点は、誰の口からも一向に語られない。それどころか、ひたすら米山県知事のほうが悪いと言わんばかりの一方的なバッシングが続く。

 たとえば元TBSアナウンサーの吉川美代子氏は、「(批判の応酬が)知事対知事になると、新潟県知事が大阪府のことに口出す暇があったらもっとやることあるだろと、知事だったら県知事としてのツイートをしてほしいというのはありますよね」と米山県知事を批判。Twitterよりも知事の仕事をしろというのは一見もっともだが、しかし、米山氏のツイートに噛み付いて名誉毀損裁判まで起こすのもどう考えても「知事としての仕事」ではないのに、その松井府知事の態度は完全スルーだ。

■係争中の案件にもかかわらず、松井・橋下の肩をもち米山県知事を一方的にバッシング

 『バイキング』ではその後もほぼ一方的な米山バッシングが続いた。そもそも、松井氏が問題視した米山県知事の発言は、松井氏ではなく橋下徹前大阪市長を示唆して〈異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足する〉と批判したものだったのだが、番組では、それに到るまでの“米山VS橋下の遺恨”を、やはりツイッターでのやりとりを紹介するかたちで解説。

 そのやりとりは、2017年3月、森友問題に関して橋下氏が、〈事実確認もせずに国会で(籠池泰典氏と)無関係と言い切った稲田さんは政治家としてアウト〉としつつ〈しかし蓮舫さんも二重国籍問題で全く同じことをやった。稲田さんが辞任なら蓮舫さんも辞任。民進党、追及するか?〉とツイートしたことに、米山氏が〈そもそも別問題〉〈立場上あまり言いたくもありませんが、ご都合主義が過ぎるかと思います〉などと反論したもの。

 これに対し橋下氏が激怒。〈ほんとこんな頭の悪い知事を持って新潟は大丈夫か?頭だけじゃなくて人間性も最低だけど〉などと口汚く攻撃したのだが、坂上からこのやり取りについての感想を求められた宮迫博之は、やはり橋下氏を露骨なまでに擁護したのだ。

「米山さんが『ご都合主義』とか言うことで、まず火をつけているわけですよね、橋下さんに。だから橋下さんの性格上、こういう返しになってしまうのも(しかたがない)」

 続けて東国原が大げさに身振り手振りを交えながら、さも米山県知事の“積年の怨み節”がバトルの原因かのようにこう印象付けた。

「これは米山さんがまだ県知事になる前に、つまり浪人してたときに私人として、(一方で)橋下さんは公的な立場、市長だったり府知事、そんときに米山さんはやっぱり、ちょこちょこね、ちょっかいを出している」
「でも米山さんは私人だからほっておこうと橋下さんはしてた。でも(米山氏が)県知事になったので、公人と公人の立場になったので、ネチネチこれ以上言われるとややこしいから、法律的に訴えて白か黒か決着つけましょうというのが今回の(騒動)」

 いやはや、係争中の案件に対し、『バイキング』はここまで橋下氏や松井府知事に肩入れして大丈夫なのか? 言っておくが、米山県知事に対する批判は好きにすればいい。しかし繰り返すが、問題は、坂上にしても東国原にしても、番組ではもっぱら米山県知事のほうを悪しざまに言う一方で、この騒動の本質である、政治権力がネット上の言論に対して濫りに訴えることの危険性にはただの一言も触れなかったことだ。

■『バイキング』は維新のスラップ裁判に加担、メディアとして自殺行為だ

 あらためて言うが、問題の知事バトルの発端は昨年10月。生まれつき頭髪が茶色い女子生徒が大阪の府立高校から髪を黒染めするよう強要され、精神的苦痛を受けたとして府を訴えた裁判に関して、米山県知事といま何かと話題の国際政治学者・三浦瑠麗氏がTwitterで応酬し、そのなかで米山県知事がこのようにツイートした。

〈因みにこの「高校」は大阪府立高校であり、その責任者は三浦さんの好きな維新の松井さんであり、異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足するという眼前の光景と随分似ていて、それが伝染している様にも見えるのですが、その辺全部スルー若しくはOKというのが興味深いです〉

 これに対し、横から入ってくる形で松井府知事が〈米山君、いつ僕が異論を出した党員を叩き潰したの?君も公人なんだから、自身の発言には責任取る覚悟を持ってるでしょうね。いつ僕が異論を出したものに恭順を誓わせたのか説明して下さい〉と噛み付いた。そこで米山県知事は、〈どこにも松井さんとは書いていないのですが…。文章上分かりづらかったなら恐縮ですが、状況上誰かは言わずもがな当然松井さんもご存知と思います〉などと、暗に橋下氏を批判したツイートだと反論したのである。

 なお、同時期には橋下氏が維新所属の丸山穂高衆院議員に対しTwitterで「ボケ!」などと連発しており、米山氏が〈状況上誰かは言わずもがな〉〈あれだけ衆人環視で罵倒されれば〉と言ったのはこの件を指していると思われる。しかし、松井府知事は〈話をすり替えるのはやめなさい。僕がいつ党員の意見を叩き潰したのか?恭順させたのか?答えなさい〉などと責めたて、12月6日付で米山氏を名誉毀損で提訴した、というわけだ。

 振り返ってみれば自明の通り、米山県知事は、批判は松井氏に対するものではないとちゃんと表明している。にもかかわらず松井府知事は、それを無視したのである。しかも、米山県知事もブログで〈仮に私のツイッター上の説明をもってしてもなお、松井府知事の主張する誤読の通りだと解する余地があるとしても、その誤読自体松井府知事と日本維新の会に対する言論の自由の行使としての正当な論評であり不法行為に当たらない〉と再反論しているように、米山氏の批判はごく普通の論評の範囲内だ。

 もし、この程度の発言で政治権力者が提訴し、裁判所がそれを認めてしまえば、政治権力者の態度に対する論評は限りなく縮小を余儀なくされてしまうのは必至だ。たとえば坂上も『バイキング』などで政治家に対する批判を口にするが、それだっていつ訴えられてもおかしくなくなるのである。

 しかも、本サイトでも報じたように、松井氏の提訴と同時期には、橋下氏がインターネット報道メディア「IWJ」代表のジャーナリスト・岩上安身氏を名誉毀損で提訴している。岩上氏は第三者のツイートをリツイートしただけであり、もしこんな訴訟がまかりとおれば、自分に批判的な人間を恣意的に選んで裁判等で疲弊させるという行為が正当化されてしまうのだ。

 ようするに、坂上らが米山県知事を批判するのは勝手だが、松井府知事らの提訴が問題なのは、そうした批判すら裁判の対象にされかねないということなのである。にもかかわらず、番組はそうした本質的問題点は完全にネグり、むしろ橋下・松井の維新コンビの肩ばかりを持ったのだ。『バイキング』は自分たちが何をやっているのかわかっているのか。まったく、メディアとして完全な自殺行為と言わざるをえない。

■不可解な米山バッシングの背景に、原発再稼働をめぐる東電の思惑か

 しかも今回の『バイキング』の取り上げ方には、もうひとつ不可解な点がある。前述のとおり、松井府知事が米山県知事を提訴したのは昨年末で、そのことが広く知れ渡ったのは年明け1月のこと。つまり、それから1カ月以上も開いているし、裁判の新たな動きを伝えるわけでもなく、言ってしまえば、テレビが常に求めているニュースとしての新鮮さもない。

 にもかかわらず、いったいなぜ2月も後半の今頃になって、“松井VS米山のバトル”を取り上げたのか。 
 
 そこでひとつ思い出されるのは、MC坂上と松井府知事との関係だ。坂上は昨年『ダウンタウンなう』(フジテレビ)で松井府知事と共演。松井府知事のたいしておもしろくもない過去のやんちゃ話や恐妻家エピソードを大喜びで聞き続け、ヨイショしまくっていた。まさか松井府知事に頼まれでもしたのだろうか。

 しかし、そんなことよりもっと可能性の高いものがある。局上層部あるいは東電の意を受けて、番組ぐるみで原発再稼働をめぐって米山県知事へのバッシングを仕掛けた可能性だ。

 周知のとおり、米山氏が知事をつとめる新潟県には東京電力柏崎刈羽原発があるが、昨年10月、原子力規制委員会が東電の示す安全対策が新基準に「適合」しているとして審査に合格。再稼働に向け本格的に動き始めている。

 しかし、脱原発の方針を掲げて当選した米山県知事は、この再稼働の動きに一貫して否定的な立場を崩していない。福島原発事故の原因究明や、柏崎刈羽原発で事故が起きた場合の住民避難や健康影響に関する独自の検証委員会をつくり検証を進めており、昨年末にも「県独自の検証がなされない限り、再稼働の議論は始められない」と従来の方針を明言。先月25日にも「検証を待たずに再稼働をすれば、差し止め訴訟をすることになる」とまで語った。再稼働には地元の同意が必要なため、再稼働を進めたい安倍政権と東電、原子力ムラにとっては、米山県知事の存在が邪魔なのだ。

 そのため、米山県知事に対するバッシング報道を仕掛けたのではないか。うがちすぎと思うかもしれないが、同じ新潟県でやはり当時脱原発を掲げていた泉田裕彦前知事もバッシング報道を仕掛けられたことがあった。

 さらに、福島原発後鳴りをひそめていた東電のメディア対策もここに来て完全に復活。最近は、再稼働に向けて“ご説明”と称してメディア各社に出向くなど、情報操作に動きまわっている。

 実際、米山県知事に対しても、2月22日発売の「週刊新潮」(週刊新潮)が、「大雪で使えない太陽光に血税を流した戦犯は誰か」として、バッシング記事を掲載。米山県知事が再稼働に同意しないことについて、「次の知事選を睨んでのことであるなら、個人の選挙のために首都圏を巨大なリスクにさらす姿勢は万死に値する」などと批判している。
 
 また先月中旬、大雪で新潟県内の電車が立ち往生した際も、産経新聞が自衛隊の要請も検討しなかったなどとして、米山県知事を厳しく批判していた。
 
 今回の『バイキング』の不可解な“松井VS米山のバトル”企画も、こうした再稼働をめぐる動きを睨んだ米山バッシングのためのものだったのではないか。

 フジテレビということを考えると上層部の意を受けた企画だった可能性は十分ありえる。脱原発そのものをテーマにするとどう転ぶかわからないが、“松井VS米山バトル”なら坂上や東国原が松井府知事の肩をもつことは目に見えているおり、米山県知事=目立ちたがりのおかしな人と印象づけられる。そういうことだったのではないか。

 しかしいずれにせよ、そうしたポチ犬みたいな番組のあり方は、報道や言論の自滅を導くだけだ。討論形式で人気を博しているという『バイキング』だが、あらためてそのおかしさに視聴者は気がつくべきだろう。

(編集部)



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