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[CML 050841] なぜNHKは安倍政権に「忖度」するのか
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2017年 11月 12日 (日) 00:47:08 JST
http://list.jca.apc.org/public/cml/2017-November/050947.html


 坂井貴司です。
 
 11月11日、福岡市で「NHKを考える福岡の会」が主催する講演会が開催されました。
 NHKの安倍政権べったりの報道に不満を持つ友人が出席しました。
 その友人が「ぜひ拡散してほしい。万人が知るべきだ」と講演会の内容を送ってきました。読んで見ると、私もその通りだと思いました。
 
 長文ですけれど、NHKの恐るべき実態がよく解ります。

 なお、講演した澤田愛子さんはツイッターで発信しているそうです。安倍政権批判をするため、ネトウヨから激しく攻撃されているとのことです。

(ここから)

『民主主義社会と報道の自由』

11月11日 
主催:NHKを考える福岡の会

講師:澤田愛子 山梨大学大学院元教授、生命倫理、ホロコースト研究者

NHKを考える福岡の会の会長挨拶

 「報道機関が暴走をチェックする役目が重くなっている。安倍首相が報道機関への圧力をかけることは間違いない。
4年前、NHK社員が月160時間を超える残業による過労で死んだ。それをNHK自身が報じたのは先月だ」

澤田愛子さんの著書『夜の記憶 日本人が聴いたホロコースト生還者の証言』(創元社 2005年)

 澤田さんの講演

 「自民党憲法改憲草案の『緊急事態条項』は極めて危険なのに、ほとんど知られていない。

 イスラエルに8回行ってユダヤ人大虐殺の生存者の証言を聞いた。ポーランドのユダヤ人大虐殺の跡を全部調査した。

 ナチスを礼賛し、『ホロコーストはなかった』との発言を繰り返した高須クリニックの高須克也は、アメリカ美容整形外科学会から追放された。
 実はそれだけにとどまっていない。高須はナチスのシンパとして、アメリカ政府から入国拒否の指定を受けた。EUからも入国拒否の指定を受けた。高須はもうアメリカやヨーロッパには行く事ができなくなった。
 ヒトラーを賞賛し、ホロコーストを否定することがどれだけ重大なことか、日本人は知らない。それを伝えないマスコミの責任は大きい。
 麻生副総理が「憲法改正はナチスのやり方を見習ってはどうかね」と発言した。
これがアメリカやヨーロッパだったら、即副総理辞任、即議員辞職となる。ところが今でも副総理という要職に麻生さんが就いている。アメリカやヨーロッパは
「日本はなんて国だ」と呆れ顔で見ている。それも日本のマスコミは伝えない。

 私の専門は生命倫理とナチスドイツによるユダヤ人大虐殺の研究。メディア論は素人。しかし、NHKなどマスコミの偏向には危機感を感じる。だから講師を引き受けた。猛勉強して、10枚のレジュメを作った。

 今の若者はテレビを見ない、新聞は読まない。一心不乱にスマホ、iPhoneを見ている。ヨーロッパでは見ない光景。
 だから、NHKの問題を知らない。マスコミの問題自体を知らないので、政府はやりたい放題できる。
 にも関わらず、テレビが唯一の情報源である人が多い。特にNHKに対する信頼感は絶大。NHKが言うから正しい、という信仰が根強い。これは、長年に渡るNHK職員の努力の積み重ねによって形成された。

 加計学園獣医学部が結局認可された。
 大学設置審査会の委員長は立教大学の学長。加計学園の加計孝太郎は立教大出身。この審査会の人事は安倍首相が決めた。

 座間市の連続殺人事件。自民党は再発防止を口実にツィッターを規制しようと言い始めている。これが実現されたら、ネットの言論の自由がなくなる。本当に言論の自由がなくなる。

 創価学会が小選挙区の自民党議員に投票しないと半分は落選するというデータがある。

 日本の民主主義は首の皮一枚でつながっている。

 司法の独立は崩れている。

 報道機関は「第4の権力」と言われた。今は権力の手先に成り下がった。権力にひれ伏している。
 私は朝日新聞をとっている。たまに良い記事は掲載する。しかし権力に対する怒りはない。
 朝日新聞や毎日新聞の幹部は、安倍首相と会食をしている。それは軽減税率を安倍首相にお願いするためだ。消費税10パーセントになったら、新聞は全く売れなくなる。だから軽減税率を安倍首相にお願いしている。それで安倍首相批判をやらない。
 まともな新聞は、東京新聞や琉球新報、沖縄タイムスなどの地方紙と『赤旗』ぐらいだ。

 加計学園認可に抵抗した文科省の前川喜平事務次官の私生活問題をすっぱ抜いた読売新聞。それは公安からネタをもらったものだった。
 政府批判をする者のプライバシーを権力が暴いて、マスコミに流して叩かせている。

 日本は先進国で唯一、放送局の許認可権を行政(総務大臣)が握っている。
 5年に一度、放送局の免許更新がある。免許更新が無事にできるよう、テレビ局は安倍政権にゴマをする報道をしている。

 トランプ大統領が来日したとき、在日アメリカ人が東京で反トランプデモを行った。それを在特会などのヘイト集団が星条旗を振りかざして襲撃した。マスコミは報じなかった。

 韓国を訪れたトランプ大統領は、晩餐会で元韓国人従軍慰安婦をハグした。それも日本のマスコミは報じなかった。

 国境なき記者団による報道の自由度調査。日本は2010年(民主党政権)は11位。
安倍政権になってからの2017年は72位に落ちた。先進国では最悪の水準。それも日本のマスコミは報じない。

 NHKは政治部が圧倒的な権力を持っている。経済部や社会部を押さえつけている。政治部は安倍政権に近い考えを持つ者が支配している。その筆頭が安倍首相お気に入りの岩田明子解説委員だ。
 経済部がアベノミクス、社会部が安倍政権の政策によって起こった問題を取り上げようとすると、政治部が必ず横槍を入れ、握りつぶす。

 オトモダチ籾井はNHK会長続投を強く望んでいた。しかし、良識ある職員やキャスター、ディレクター、OB、経営委員が必死に抵抗して続投を阻止した。

 NHK政治部を牛耳っているのは、政治部の岩田明子解説委員だ。彼女は安倍首相が官房長官だった時、彼の私邸の近くにマンションを購入した。安倍氏の家に頻繁に出入りするようになった。それで安倍首相の母親である安倍洋子と大変親しくなった。娘同然に可愛がられた。それで安倍首相とも直接メールや電話ができるほど親密な関係になった。
 
 彼女は、安倍首相べったりの小池英夫報道局長と組んで、NHKの事実上の支配者として君臨している。上田NHK会長を上回る権勢を誇っている。上田会長ですら抑えることができない。

 NHKをダメにしたのは岩田明子解説委員が支配する政治部と小池英夫報道局長だ。これに対して社会部と経済部が、NHKをまともな報道機関にしようと奮闘している。NHK全部がダメな訳ではない。

 私はナチズムの研究をしてきた。ヒトラーが権力を握る前と後のドイツの状況は、今の日本と同じだ。当時のドイツ人は政治に対する関心が薄かった。スポーツや娯楽に興じていた。その姿は安倍政権の危険性に目を向ける事なく、のほほんとしている現在の日本人と重なる。

 このよううな危機的状況に対する対策は2つ。
 一つ目は絶えず抗議の声を上げ続けること。
 二つ目はNHK経営委員の選任を政府から独立した機関で行うよう法改正することだ。

質問

「11月3日2万人から3万人が集まった憲法改正反対デモを行ったのに、毎日新聞は報じなかった。赤旗だけが報じた。岩田明子を罷免させるにはどうしたらよいのか」

澤田さんの答え

Change.Orgなどのネット署名で罷免を呼びかけることができる。しかし、安倍首相や岩田明子の報復を覚悟した方がいい。そして、それを問題しない人が多い現実がある。
それでも諦めずに声を上げること、多くの人々に訴えることだ」

(澤田さんは沖縄に行ったことを話した)

 私は高江のヘリパッド建設反対の座り込みに参加した。
 私はゴボウ抜きされて、機動隊員の人垣の中に放り込まれた。そこは機動隊の装甲車がエンジンをふかして排気ガスを吹き込んでいた。放り込まれた座り込み参加者が、私の目の前で呼吸困難に陥り、倒れた。救急車で運ばれた。機動隊隊員は知らんぷりをしていた。
 30℃を超える猛暑の中、機動隊は水を私達に与えなかった。山城博治さんが猛抗議した。その後、山城さんは逮捕された。
 沖縄から帰った後、私は呼吸困難と全身の痛みに10日間苦しんだ。排気ガスを長時間吸わされたことと、機動隊隊員に強く身体を掴まれたためだ。

 日本は三権分立が崩壊している。マスコミも崩壊している。
 それに対してアメリカはまだマスコミが健全だ。
 トランプ大統領から、フェイクニュースばかり流すとホワイトハウスの出入りを禁止されたCNNやニューヨークタイムズ、ワシントンポストは今もトランプ大統領批判を続けている。トランプ大統領から名指しで攻撃されても全く平気だ。

 パナマ文書をスクープした記者グループの一人が暗殺された。
 このような事が日本でも起こる可能性はないとは断言できない。安倍首相批判をするジャーナリストが暗殺されることが起きかねない。だから安倍政権べったりの右派メディアから攻撃されている伊藤詩織さん達を守らなければならない。
 安倍首相と仲が良いと言われるロシアのプーチン大統領は、自分を批判するジャーナリストを次々に暗殺させた。彼は本当に悪魔だ」

(ここまで)

坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp