2021年03月12日 16:28

ここ数年、優秀な若手の発達心理学研究者の方々が論文は英語で執筆しつつ、大学院生時代の研究をまとめて日本語で著作にもされている。素晴らしいことだ。

心理学の業界では著作を出すことは重視されているが、従来は、論文も本も日本語で書く人ばかりだった。それが悪いとは言わないが、論文と本の位置づけがイマイチはっきりしない。

私自身、論文は英語で書くべきだが、日本語の本を書くことも後輩たちに勧めてきた。論文を英語で書いた場合に、その内容を日本語で紹介するのも大事だと思うからである。日本語で総説論文を書けばいいのかもしれないが、発達心理学という分野の特徴上、研究者でない方も目を通す、本という形で書くのも大事だと思うからだ。

ここでいくつかまとめて紹介したい。

奥村優子先生 『乳児期における社会的学習: 誰からどのように学ぶのか』
乳児の社会的学習に関する最先端の研究を行っている奥村さんの著書。




今福理博先生『赤ちゃんの心はどのように育つのか:社会性とことばの発達を科学する』
社会的認知能力と言葉の発達の関係に関する今福さんの著書




田中友香理先生『発達科学から読み解く親と子の心:身体・脳・環境から探る親子の関わり』
親子の身体接触が子どもの脳発達に与える影響についての田中さんの著書




孟 憲巍先生『教える赤ちゃん・察する赤ちゃん―他者を理解し働きかけるこころの発達と起源』
乳児が他者に教示行為をするという孟さんの著書



柳岡 開地『子どもが行為を紡ぐとき―ルーティンの獲得と実行機能の発達心理学研究』
実行機能の前提にある子どものルーティンがいかに獲得されるかについての柳岡さんの著書



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