2010年03月29日

【かーず&ノ トフ】 Angel Beats!の原作/脚本・麻枝准インタビュー [後編]

■「まずはストーリーありきで、映えるようなキャラクターを生み出します」
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―――『Angel Beats!』で付き合ってみたいヒロインを一人選ぶとしたら誰でしょうか?

戦うヒロインが好きなので、勿論ゆりになります。RPGはそれ目的でやっているので、戦う萌えヒロインがいなかったら、そのゲームは面白くてもやらないんです。

―――重要なんですね、そこは。

そこは無茶苦茶重要です!

―――うおっ! 凄い食い付きですね(笑)

でもゆりは異性に、そういう感情を抱かないキャラクターの様な気がします。神への復讐が恋愛感情よりも先に来ていて意固地になっているので、付き合っている所は想像しにくいですね。

運命と神に抗い続ける少女 ゆり
死後の世界で「死んだ世界戦線(SSS)」を率いる少女。性格は勝ち気で強気。口より先に手が出るタイプだが、それでも嫌われることはない、人好きのする女の子だ。本名はゆりだが、戦線のメンバーたちは親しみを込めて「ゆりっぺ」と呼んでいる。

―――女の子ヒロインを書かれる時に心がけている点、重視している点はありますか? 鍵っ子としては食べ物や口癖が真っ先に思い浮かびますが。

『ONE~輝く季節へ~』や『Kanon』で一緒に書いていた久弥直樹さんが、キャラクターの口癖や食べ物で凄く評価を得ていたので、それは自分が学んで吸収した部分です。自分はどちらかというとストーリーありきで、この話を感動的に見せるにはどういうキャラクターが必要かということで生み出すんです。だから「麻枝さんのキャラは幼稚というか、頭があんまりよろしくないキャラが多いのですが、そういうヒロインが好きなんですか?」ってよく訊かれるんですけど、いやいやいやいや、違うんですよ!と言いたい。ストーリーから、いかに映えるかっていう部分でキャラクターを作るので、決して自分の趣味ではありません(笑)

『Angel Beats!』でも椎名などは「こういうキャラがいたら面白いじゃん」っていうお遊びの部分ですけど、メインヒロインのゆりは戦線のリーダーとして相応しいキャラクターってことから生み出してますね。

―――先日放送された番宣番組で「人の人生に影響を与える作品を作りたい」と仰っておりましたが、麻枝さん自身、これまでそういった作品はありましたか?

命を救われたのは『ワンダと巨像』なんですが、一番自分が影響を受けているのは、村上春樹さんか栗本薫さんでしょうか。中学生の頃に栗本薫さんの『グインサーガ』や短編集にハマって想像力が養われて、こっちの世界に来るきっかけにもなっているので、栗本薫さんは自分の中ではものすごい原点ですね。

■「ユーザーの求めるものを研究して、それを生かすのが大切なんです」

「AIR」「CLANNAD」「リトルバスターズ!」など、歴史に残るゲームのシナリオライターとして第一線で活躍を続けたきた麻枝准。
ゲームブランド"Key"の立役者として、数多くのユーザーに感動を与え続けてきたその麻枝准が原作・全話脚本を手がけるのが本作「AngelBeats!」。
Key×アニプレックス×電撃G'sマガジン×ピーエーワークスの共同プロジェクトとして、各社が最善を尽くし、いよいよ4月からの放送を間近に控える!

―――麻枝さんが考える、クリエイターに必要なものって何だと思いますか?

1%の才能と99%の努力というのは本当に言えることだと思います。自分は芸術家肌的に思われる事が多いのですが、麻枝准の99%は努力で出来ています。ものすごく研究して調べまくった結果として『Kanon』の真琴シナリオが生まれましたし、その後も常にリサーチを繰り返しています。しかしセンスがなかったら無理なので、そこは1%だけでも欲しい所です。

―――やはりセンスは重要なんですね。

ですがセンスだけで書いてしまうと、それは商業作品じゃなくて「分かる人にだけ分かればいい」という芸術作品になっちゃうんです。自分が今こうしてアニメの原作・脚本に抜擢されるというのも、ひたすらお客さんが求めるものを提供してきた事による賜物だと思っていて、自分の趣味に走ったゲームを作っていたら、それで終わってしまっていたと思うんですよ。ユーザーが必要とするものを研究して生かす努力は大事だと思います。

―――麻枝さんは作曲もやってシナリオも書かれていて、それぞれ別のセンスが必要だと思うのですが、どちらも高い評価を得てらっしゃいますよね。

自分で曲を書くのには理由があるんです。というのも、感動するシーンに流れる曲を他の人に発注してもイメージ通りの曲が上がってこなくて、すでに自分の中で「こんな切ない曲が流れたら凄く泣けるだろうな」って事が自分で分かっているから、自分で作曲もやっちゃうというだけの事なんですよ。音楽専門の方からすると泣かせる曲というのは難しいらしいんです。切ない感じ、寂しい感じが出せても、プラス良いメロディ・グッとくるメロディというのを自分は絶対に足すので、だから『AIR』で流れる 『夏影』もそうなんですが、歌が乗ったらボーカル曲になるくらいメロディを立たせる曲の書き方をしています。今回の『Angel Beats!』も、こんなに音楽が立っているアニメは見た事がないってくらい凄い映像になっていますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。

―――それは期待ですね。最後にこれから『Angel Beats!』を観るファンの方へメッセージをお願いします。

『Angel Beats!』は凄い凄いと自分からハードルを上げまくっているんですけど、それに十分応えられる出来になっていると思いますので、是非そのままの期待感で観てください!

―――楽しみにしています。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

三月某日 都内レコーディングスタジオにて。

【関連リンク】 
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麻枝准Angel Beats!開発日記
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取材・文:かーず(かーずSP)、ノトフ(はつゆきブログ

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