2010年09月06日

【コラム・ネタ・お知らせ】 いっちょフィギュアでも作ってみますか Vol.1

いっちょフィギュアでも作ってみますかvol.1 クエスチョナーズ藤岡でござる。お陰さまで最近ではクエスチョナーズにも定期的に企画の持ち込みをしてくれるような方々がいらっしゃる様になってきております。で、そういった方たちとお話していると「作りたいモノはあっても、そういうモノを実際に形にするためにどういったことから始めればいいかわからない」というのがみなさん共通の悩みのようで。
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で、「じゃあ実際に商品を作るためにやっていることを全て公開してしまえば、こういう事をやってみようと考える人間が増えるんじゃないか」と考えて、近頃動き始めた企画物を例に不定期でコラムを書いてみることにしました。ぶっちゃけどれだけ時間がかかるかはわかりませんが気長にお付き合い下さいな。

では早速まいりましょう。通常の場合、企画屋さんたちは何かを作ろうと考え始めたときに、まず企画書を書きます。

いくつか隠している部分は今後小出しにしていきます

僕のように自分で会社をやっている人間は上司の決裁とかを取る必要もないのでモノによっては書かずに済ませることもできますが、版権元さんや作家さんに協力を仰ぐために必要になることもありますので、あるに越したことはないです。まあこういった書類を作ることによってアイディアの再確認と推敲もできるので、僕みたいな人間でも暇があればチョコチョコ書いたりしています。

恥ずかしながら先に言い訳しておくと、僕はこういった書類を作るのは苦手です。最低限必要な情報だけを列記し、後は企画書を見せながら口八丁で何となく相手を口説いていくというのが藤岡スタイルw。本当に書面だけで説得力を持たせられる人はもっと綺麗な企画書を書きます。まあ最低限の企画書みたいなものの方がハードルが下がって、今回のお話の主旨的にはふさわしいはずってことで、半笑いで眺めてください。

企画書の中身については上の画像を見ての通りといったところですが、軽ーく説明しておくと

  • 企画概要…企画物のざっくりとした中身を説明します。どのような、何を作るのか、ということをまずは定義します。
  • 背景(企画の長所)…企画物をなぜ作るべきなのか、つまりこの商品を作ることによって企画書を見せる相手にヤル気を出してもらうために、どういった利益が生まれうるのかを説明します。基本的にこの利益というのは「お金」または「他の商品or会社自体に対しての販促効果」であることがほとんど。
  • 企画告知展開方法…企画物をどのようにして売っていくのか、を説明します。やり方によっては金銭的な利益よりも、この展開により名前が売れるとかそういうところに利益を見出して協力してくれる人が現れることも。
  • 商品概要…商品としての諸条件「上代設定」「販売地域(販路)」「販売個数」「販売時期」などを設定し、より具体的な商品の完成時の状態を相手に提示します。いわゆる版権モノの場合はさらに版権元に支払う「版権料」などを追記することもあります。
  • 絵素材(あれば)…今回の企画書はフィギュアに関するものなので、元となる絵を書いてくれるイラストレーターさん(西E田氏)と原型師さん(今回のものに関しては未定)の過去の実績を貼っておくことによって、ビジュアル的にも完成予想図を想像しやすくします。

と、こんな感じ。とりあえずこれらの情報さえあれば、そこまで相手に疑問を持たれずに企画物の説明ができます。

各トピックの順番は好みの問題なので特にルールなどはありません。ちなみに僕の経験上、「背景」・「企画告知展開方法」あたりが嘘を書かずにすっと出てくる企画は総合的に良いモノであることが多い気がします。後付的な感じで考察すると、モノを作ることだけでなくちゃんと売り先・売り方まで考慮できてるからかもしれません。


次に、実際に商品を作った際にかかる経費と売上などの諸々の数字データをまとめた書類を作ります。これはあまり社外に出すタイプの書類ではありませんが、社内で上司の決裁をとる場合には必須。勿論正確性は微妙ですが、今までに作った類似品のデータや、工場等に企画内容を説明して出してもらう見積りなどを元に、「何となくこんな感じになるはず」というお金の動きを把握しておくことは大事なことです。ちなみにクエスチョナーズではこんな感じでまとめています。

プライバシーに関わる部分はモザイクあり
許可が取れたら公開するかも?

で、上記の企画書とセットで考察した結果、「このギャンブルをやるべきかどうか」という決定がしかるべき人によってなされるわけです。 キモとしては「経費は多めに、予想販売数は少なめに見積もっておくこと」。

実際に商品を作り始めるとわかるんですが、世の中大抵のことはまず予想通りには進行してくれません。予想外のことが起きるときは大体予想外の出費も生まれるものです。なのでここらへんの見積もりが甘いと、ちゃんと完成したのに赤字なんていう悲惨な事態も生まれてきます。

まあ「予定より経費が安くなったり、販売個数が増えて怒る上司」なんてモノは世の中に存在しないので、最初は厳しめに見積もっておくのがサラリーマン的にも無難でしょう。


と、こんな感じで商品を実際につくりはじめる前段階の準備は完了です。ここまでは基本社内(に近いレベルの団体)だけで完結します。ここからは上記のように準備したモノを使って、社外協力者と諸々の交渉を開始していく段階に移行していくんですが、ここから先はまた次回、本企画がキリのいい感じになったトコでまたvol.2を書いていきます。

そんな感じで今回はここまで。ではまた再来週。

クエスチョナーズ 藤岡聡

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