2012年02月09日

【コラム・ネタ・お知らせ】 今VAで一番勢いのあるブランド…そう! SAGA PLANETSさんについてお話ししましょう!

SAGA PLANETS タイトルを出すごとにファンを獲得し、飛ぶ鳥を落とす勢いのブランドと言えばやはりここ!SAGA PLANETSさんでしょう。今回はそんなSAGA PLANETSさんとビジュアルアーツとの出会いや、これまで語られていないかもしれない、アレやコレやをお伝えしましょう。サガプラファン、必見ですよ!
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今VAブランドで、一番勢いのあるブランドさんと言えばここでございます。

これは新作「はつゆきさくら」の版権CG
VA系でこんなに可愛い女の子がいっぱいといえば…

そう、SAGA PLANETSさんだ。

このブランドさんはビジュアルアーツ内でも相当古くから活動されていて、実はもう10年選手だったりする。過去に何度も大きなブレイクチャンスを迎えながら、なんとなく迷走したりして萌え系文化の拡大に乗り切れてなかったりしたのだが……。

名作『ナツユメナギサ』以降ファンがぐっと増え、最新作『はつゆきさくら』ではとうとう念願の4万本超えを目指している。

今回はそんなビジュアルアーツ・ゲームブランドの雄、SAGA PLANETSさんにスポットを当ててみようと思う。

第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回 / 第5回 / 第6回 / 第7回 / 第8回 / 第9回 / 第10回
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第20回

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◆はじまりのはじまり

1997年のある日。当時大阪は東天満にあったVAの事務所に鳴り響く呼び出し音、それは1本の電話からはじまった。

「シナリオとか企画やりたいんですけど……」

最初総務の人間が電話に出て、次に私が代わった。お訊きしてみると、もともと某コンシューマー系のゲームメーカーで働いた経験があり、今度はPCゲームを作ってみたいんだとか。

ここまではよくある話なんだが、お話しをいろいろ伺っていると意欲だけは結構あるみたい。制作経験こそないものの、ゲームの構造についてはそこそこ造詣がある。

そこでふと思いついてブランド活動をお勧めしてみたら、「やってみたい」とのお返事。 そうして打ち合わせの日にちを決めて、意気揚々とVAへやってきたのがサガプラさんの初代代表・A氏だった。

A氏イメージ図(笑)この人、見た目イケメンでなかなかかっこよかったね。時々光るコメントしたりして、印象は悪くなかった

お話しをしてみるとなかなか勘所はよく、妙に切れる時もあり……でもまあ結果的に言うと1日に5分くらいしか冴えてる時間がなくて、基本ちゃらんぽらん。 あまり働くことが好きじゃなく、たいていはなんとなくグータラしてる感じ。A氏はそんな人だった。

とてもじゃないがこのままでは前に進まない(笑)
何度かお会いしたのち、私はこう言った。

「もう一人いりまんな。かちっとした人、連れてきなはれ」

そうやって連れて来られたのが、現代表のふる氏だった。

このCGは実はゆずソフトさんのタイトル『DRACU-RIOT!』に『はつゆきさくら』の東雲希が特別出演した時のもの。現在合同バナーキャンペーン中なのだ

いや、現在の社長さんです(笑)
ふる氏は頑張りやさんで、とても真面目なタイプ。

A氏がこだわりって作った設定をコツコツ形にしていく。もともとは会計ソフトの「弥生」関係を仕事にしていたらしいが、いかにもそんな感じだ。ゲーム作りってのはこういう人がいないと絶対にうまくいかない。私はすぐにこのふる氏が気に入った。

◆デビュー作は『骸(むくろ)〜メスを狙う顎〜』

そして出来上がったのがこれ↓

1998年発売「骸(むくろ)〜メスを狙う顎〜」。当時絶賛流行中の漢字ひと文字タイトルだ(笑) 暗い系の成人向けタイトルで13000本ほどは売れたっけ……

そう。

今からじゃとても想像できないと思うけど、これがSAGA PLANETSのデビュータイトルなんだな。 今振り返ってこの作品にどういう「思い」があるのか、もしかすると黒歴史かどうかは(笑)……ふるさんに一度訊いてみたいね。

とはいえ、当時はA氏やふるさんが、一生懸命苦労して必死の思いで作った作品なんだから、彼らは胸を張っていいと思うよ。

その後のSAGA PLANETSさんの活躍はご存じの通り。
作品だって沢山リリースしていただきました。

◇SAGA PLANETS リリース一覧表◇
『骸〜メスを狙う顎〜』 1998年2月27日発売
『マリオネット〜傀儡〜』 1999年4月30日発売
『罪と罰』 1999年10月1日発売
『PureHeart 〜世界で一番アナタが好き〜』 2000年7月28日発売
『恋愛CHU!〜彼女の秘密はオトコのコ?〜 』 2001年3月23日発売
『もっとLOVEちゅ!〜恋愛CHU!FanDisc〜』 2001年8月31日発売
『鬼医者』 2002年4月26日発売
『ムギュ〜っと!ペットめいど』 2003年4月25日発売
『はぁ・はぁ・テレパス
〜はじめてなのに超BINKAN〜』
2004年1月30日発売
『ウソツキは天使のはじまり』 2005年3月25日発売
『鬼医者 〜Standard Edition〜』 2005年7月15日発売
『不思議の国のカノジョ』 2006年3月6日発売
『紅姫 −Kou Ki−』 2006年4月3日発売
『聖炎天使 エレアノール』 2007年6月29日発売
『Coming×Humming!!-カミング×ハミング-』 2008年6月27日発売
『ナツユメナギサ』 2009年7月31日発売
『キサラギGOLD★STAR』 2010年10月29日発売
『はつゆきさくら』 2012年2月24日発売予定

ちなみにその後、旧社長のAさんはふるさんと話し合った結果、円満退社になった。
残念だけどしょうがないよね。だってゲームを作っているのは実質的にふるさんだったし、いくらアイデアや企画に才能があっても、誰かが形にしなければどうにもならない。

企画は大事。だけど実行はもっと大事なんだ。
私はふるさんの決断を全面的に支持した。


◆ステップアップになった『恋愛CHU!〜彼女の秘密はオトコのコ?〜』

初期のサガプラさんについて話しをするとき、業界の古い人ならみんなが挙げるタイトル
『恋愛CHU! 〜彼女の秘密はオトコのコ?〜』(2001年3月23日発売)がある。

このタイトルはかのI'veさんに楽曲提供してもらい、大々的に店頭デモを流してもらうことで販促展開をおこなった。 妙に耳につく電波系テーマソングと、愛くるしいCGで一世を風靡したんだな。


キャッチーで可愛く、特に「CHU! CHU! いえーーーい!」という前奏のセリフが耳にこびりついて放れない。こういう風に主題歌がキャッチーで決まった時は絶対に外れないもんだ。

もちろん売れました。

あっと言う間に30000本ちょっとまで行ったと思う。 残念ながら流れてしまったのだけどアニメ化の話しも来たりして、さあ、これでSAGAPLANETSも萌え系大手の仲間入りだ!と思ったら……。

次の作品が──

今見るとなかなか衝撃的なパッケ絵だよね(笑)当時メビウスさんの『絶望』(あーこれもウチか)とか、こういうタイトル多かった。

orz

うーーん。

いや、仕方ないんだけどね。

萌え系は可能性が大きいものの、作るのは大変でリスクも伴う。
その傍らで暗い系も当時はまだまだ元気で、勢いもあったんだよ。

こういったリスクヘッジをしつつ、経営基盤を築いていったSAGA PLANETSさんの手腕は、そう間違っていなかったと思う。


◆魅力はなんといっても明るいキャラクター

ところでSAGA PLANETS作品の魅力は、なんといっても登場する女の子が「可愛く明るい」ことだと思う。このイメージは凄く大切。

特に最近の作品はクライマックスにかけて感動や泣かせる系の話が多い。

ただキャラクターが最初から妙に悲しげだったり、作品全体がいかにも「泣かせますよ」系の雰囲気だったりすると、逆に感動も泣きも上手くいかず、結果的に盛り上がるべきところで盛り上らず、結果失敗に終わることが多い。

最初はあくまで明るく、楽しくて元気いっぱい……。そういった明るいキャラクターが一転し、終盤でせつないシーンを演じてくれる時、はじめて涙腺がどばっと決壊するんだな。

しかもSAGA PLANETSさんのキャラのいいところは、<明るい=可愛くて魅力的>で、けっして<明るい=がさつ>じゃあないってこと。

がさつ(語源由来辞典)
 (言動が粗雑で品の無いこと)

キャラクターにおける「明るさ」とはひたむきさであり、つまるところ真面目でいい奴かどうかなんだな。

明るくて元気だが、がさつにしてはいけない。その絶妙なバランスが成立しているかどうかは、シナリオライターがちゃんとそれを意識して、キャラの言動をしっかりコントロールしているかどうかだ。元気なキャラを描こうとして、ついセーブがきかずがさつで安っぽいキャラにしてしまうのは、よくある話なのだ。

SAGA PLANETSさんが生み出すキャラクターの明るさは、有末つかさ、ほんたにかなえ、小桜りょう、とらのすけ、ちまろの各氏をはじめとする原画陣の明るく可愛らしいキャラデザインと、シナリオが紡ぎだす各キャラクターの性格設定の相乗効果にある。




このことは主人公の設定にも言えるね。

以前、主人公がややジョークに走る『ウソツキは天使のはじまり』という作品があったが、あの場合は主人公の性格がちょっぴり「がさつ」に設定されていたので、一部ユーザーさんからは不評をいただいた。

『ナツユメナギサ』や『はつゆきさくら』では、主人公の設定はノーマルかそれよりもかなり「いいやつ」に設定されていて、ユーザーとしてはかなり素直にプレイすることができる。嬉しいよね。


◆ふるさんとパンチよぴこさん

『真面目で頑張り屋さん』

さっきも言ったがこれは私の、今も変わらない彼への人物評だ。
しかし欲を言えば、多少企画やアイデアでは物足らない時もある。

ところが面白いもんだね。
そういう彼の弱点をカバーして余りあるスタッフが、いつの間にやらしっかり参加してたんだな。

それが企画担当の『パンチよぴこ』氏だ。

この人はしっかり者でかつアイデアウーマンでもある。

女性らしい繊細なデザイニングと、企画としての大胆な決断力を持ち合わせていて、ふるさんをとっても強力にサポートしていく。とても頼りになる存在だ。

実際彼女の参加でSAGA PLANETSはぐっと引き締まり、企画もどんどんよくなっていった。
ふるさんとパンチよぴこさんの名コンビは、これからもきっと我々を愉しませてくれるに違いない。


◆やってほしいこと

そんなSAGA PLANETSさんにやってほしい企画は本格的『泣きゲー』だ。
やっぱり感動して号泣してしまうって、相当なカタルシスだと思う。

ビジュアルアーツ系の作品って絵やCGもさることながら、どちらかというとシナリオに力点置いてるイメージがあると思うのだが、その中でもサガプラさんは絵やCGもピカ一だ。もちろんシナリオもいい。音楽も主題歌だけでなくBGMや演出部分も含めどんどんよくなってきてる。

全てがよくてこそユーザーを感動させる、泣かせる、という難しい命題が達成できるんだと思う。このまま全てのクオリティオイーを高めていって、さらにもう1段階上のステージに上り詰めてほしい。ぎゃおー!

ご存じ『キサラギGOLD★STAR』の涙腺決壊シーン。小説やアニメを凌駕する感情移入がゲーム最大の魅力だと思う。泣きゲーはその最たるものだ。

今までも何度も大きなブレイクポイントを迎えながら、足踏みしてしまっていたのは彼らの欲のなさだ。

だけどサガプラさんのさらなるの成長を、今や私だけでなく、ユーザーさんも業界のみなさんも求めていると思う。そういう立場に彼らは立っていると思うよ。

SAGA PLANETS 四季シリーズ完結編(冬) 新作『はつゆきさくら』は今月24日に発売される。今持てる彼らの全てを、きっと見せてくれるのではないかと思う。


補記:流通のRSKさんに『はつゆきさくら』が何本出るかお聞きしてみたら、「いくぜ10万本!」とか言い出した。ありがたいですけど、いくらなんでもそれじゃ多くないですか……ほんとに送りますよ10万本(笑)

そしたら今度は急に真面目になって、「まずは地道に2万本から」とか。
えええまじすかそれじゃ少なくないですか!? もう少し盛りましょうよ!
アイダとってくださいよ(笑)……島田社長愛してます。

補記2:ふるさんの趣味は「パソコン」で、好きな言葉は「崖っぷち」なんだそうだ。
うん、きっと今開発末期で、自分が何を言っているのかわかっておられないんだなと思う。

補記3: そんなふるさんにビジュアルアーツの嫌なところを伺ってみたところ「元気があるのかないのかよく分からないところ」だって。……もしかしてウチって、躁うつ病!?



■ V.I.Pが開催!

約1年ぶりに、V.I.Pが開催となりました!今回はSAGA PLANES新作『はつゆきさくら』でお送りしたのですが……なんと前回のV.I.Pが「キサラギGLOD★STAR」だったんですね!

イベントには代表のふるさん、シナリオライターの新島夕さんに加え、ゲストとして声優の結衣菜さん、『はつゆきさくら』のコミックを手がけられている滝乃大祐さんも参加! とっても盛り上がったイベントとなりましたっ!

会場は立ち見が出るほどの盛況っぷり。あんな話しやこんな話しで会場が湧いていましたよ!

物販にもたくさんの方が! レジ処理が遅くて申し訳ありませんでした……。

更には漫画家・滝乃大祐さんも壇上へ呼ばれて賑やかなトークとなりました!

V.I.Pと言えばじゃんけん大会!直筆サイン色紙をかけて、熱い戦いが……っ

最後にキャラクターポスター5枚セット&コースター入り封筒をお渡しして終了となりましたよ!

原画もたくさん展示しました。まだ見たことが無いイラストもあったはず!

さくらのでっかいぬいぐるみが、この日も会場へ駆けつけていました

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