2012年10月18日

【コラム・ネタ・お知らせ】 Keyの音楽クリエイター折戸伸治による初のパーソナルフルアルバム『circle of fifth』がまもなく発売!今回はその折戸伸治に関するお話です。

Keyの折戸伸治のパーソナルフルアルバム『circle of fifth』 いよいよアニメ「リトルバスターズ!」が始まり、なにかと慌ただしい中、神曲『鳥の詩』を初めとする数々の名曲を生み出してきたKeyの音楽クリエイター折戸伸治が、初のパーソナルフルアルバム「circle of fifth」を発売する。今回はその折戸伸治に関するお話。
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◆折戸伸治って?

コンニチワ!ビジュアルアーツのvavaしゃちょーです。

みなさん「折戸伸治」は知ってますか?

鍵っ子の方々はよくご存じとは思うけど、アキバBlog読者の中には「……誰それ?」てな人もいるかも知れないよね。てことで、まずはわれらがビジュアルアーツ/Keyを代表する音楽クリエイターの一人、「折戸伸治」についてちょっぴりご紹介しておこう。

折戸伸治(Wikipedia)

彼は現在39歳。

これまで所属してきたのは順にTGL→Leaf→フリー→Tactics→Key。

Keyの設立よりもっと前から、実にたくさんのBGMをこのゲーム業界に提供してきたんだね。

特に初期のLeafさんの作品で有名な、かの名作「雫」などではその繊細かつ印象的な楽曲で、早くもファンを獲得していた。かくいう、私もその一人だったのだ(笑)

(過去回へのリンク)
第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回 / 第5回 / 第6回 / 第7回 / 第8回 / 第9回 / 第10回
第11回 / 第12回 / 第13回 / 第14回 / 第15回 / 第16回 / 第17回 / 第18回 / 第19回
第20回 / 第21回 / 第22回 / 第23回 / 第24回 / 第25回 / 第26回 / 第27回 / 第28回
第29回 / 第30回 / 第31回 / 第32回 / 第33回 / 第34回 / 第35回 / 第36回 / 第37回
第38回

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◆circle of fifth

…でもって、この2012年10月24日に発売される「折戸伸治」初のパーソナルフルアルバムが『circle of fifth』なんだ。

これが『circle of fifth』のジャケットだよ! イラストは第1回キネティックノベル大賞のイラスト部門受賞のユハズさんが担当。美麗なCGがジャケットやブックレットなどを彩っています。

どれもこれも名曲ぞろいでしょ?

実を言うと私にとっても、このアルバムは念願だったんだよね。

そもそもこれだけたくさんの楽曲を手掛けてきたのに、彼のフルアルバムが1枚もないなんてのはおかしい! 1ファンとしても、彼の業績を網羅した記念盤がそろそろあっていいはずだと感じてたんだ。

だから私としては以前から制作を薦めていたんだけど、彼は今もって現役のプレイヤーで、Keyのゲーム楽曲を次から次へ提供しなきゃけない立場にある。その上ここのところライブやOTSU、ビジュアルアーツ20周年記念イベントなど色々あって、まとまった時間がなかなか取れなかったんだな。

それが今回ようやく実現できた。私もとても嬉しいのだ。

社内の営業本部にあるお菓子ボックスを嬉しそうに漁る折戸伸治、とても楽しそうである

◆折戸伸治との出会い

私と彼との出会いはもちろん1998年のKey設立時にさかのぼるんだけど、さっきも言ったように私はそれよりももっと前から、彼の名前を知っていた。

なぜかというと、それはもちろん彼の曲が大好きだったからだ。

私は彼がVAに来る前にお世話になっていたLeafさんやTacticsさん時代に作った数々の曲(それは主にBGMだったんだけど)を聴いて、世の中にはなんて美しくて、せつなくて、印象的な曲を作る奴がいるんだろう、いったいどんな奴が作ったんだ?なあんて思ってた。

そもそも、われわれのADV形式のゲームってのは、たぶんみんなが思っている以上に、その中の楽曲が果たす役割がとても大きいものなんだ。

そしてこのコラムでも何度も言ってきたように、音楽というのは人間の感情をコントロールする最強のアイテムだ。むしろ人間の感情の流れを形にしたものが「音楽」と言ってもいいくらい。

だから、せつないとか、淋しいとか、誰かへの思いとか、そういう主人公の感情の流れを表現するのに楽曲は凄く重要で、しかも折戸伸治の曲は伴奏的に鳴るストリングスとピアノのメロディーが別々の感情をコンプレックスに表現してたりして、そこが実にニクイし見事なんだよね。

夜想-remix
BGMのリミックスではこのアフリカンなリミックスが好きだ(笑)夜に不安から逃れて疾駆するうちにやがて世界の仕組みを悟る…てな感じ。カッケー!

そうそう。

結局うちに来ることになって初めて会ったときは、それまでめっちゃ繊細な奴かと勝手に想像してたのに、実際は結構天然でおっとりしてたから、びっくりしたんだよなあ(笑)


◆オススメの折戸BGMは?

Keyが設立されてのち、彼の仕事についてはKeyの諸作品とともにある。

『Kanon』で凍えるような透明で寒い雪の街を表現したと思えば、『AIR』ではボーカルの神曲、『鳥の詩』をオープニング主題歌として発表。その後も『CLANNAD』『智代アフター』『リトルバスターズ!』『Rewrite』『Rewrite Harvest festa!』と、それぞれの作品のコンセプトに合わせた、たくさんの名曲を発表してきた。

彼曰く、1曲を作るのに時間がかかるので寡作(作品が少ないこと)なんだそうだが、この間の活動はBGMを含めると100曲以上はあるんだよ。

最近はゲーム業界でもボーカル曲が注目されがちなんだけど、BGMを含めた彼の楽曲は、もっと評価されていいと思うんだな。

今回はせっかくなので、私のおすすめBGMベスト5を紹介しちゃいましょう。

第5位

町、時の流れ、人(CLANNAD)
アニメではこの曲からよくオープニングに繋いでたね。あの流れが幻想的でいいという意見もたくさんもらった。この曲を聴くともう一瞬でCLANNADの世界。

第4位

pure snows(KANON)
もうね、この曲がなければKANONたりえないってほどのKANON曲。白くて冷たい雪が静かに降り積もるさまが目に浮かぶようだよ。

第3位

harmony(智代アフター)
ぼくらはトボトボと道を歩く。人生は辛く悲しい。でも自分の足で歩き続けるんだ、みたいな曲。これが智代アフターという作品を実に見事に表現してる。

第2位

Honesty(Rewrite)
折戸にしてはめずらしくアコースティックギターの音色が新鮮、メロディーの美しさはさすがだ。ちなみにこれは「偽らない君へ」という歌曲にもなっていて今回のアルバム「circle of fifth」にも収録されてるんだよ。

第1位

ふたり(AIR)
このBGMが凄いのは「淋しさ」→「優しさ」へと曲が最初と違う印象の展開をしつつも、それが究極に気持ちいいことなんだ。なんだろうねこの「母の腕の中」みたいな温もり感は(笑)

ね!いいでしょー?
聞いただけで目の前に情景が浮かんでこない?どれもこれも、珠玉のようなBGMだよね。


番外編

馬鹿ふたり(CLANNAD)
この曲を聴くと鍵っ子ならあの「男」が目に浮かぶ。それと便座カバー。

◆せっかくなのでインタビューしてきました。

で、今回の『circle of fifth』ですよ。

これだけのBGMや歌曲を発表してきた折戸伸治が、今までの活動の集大成としてほぼ全ての歌曲に加え、完全新曲も入れて2枚組のアルバムとして発表することになったのがこの『circle of fifth』なのだ!まさにファン必携ですよヽ(*`▽´)ノ

とまあ、私がいろいろ言ってても仕方ないので、折戸本人に語ってもらうことにしました。
以下インタビューです。

折戸伸治へのインタビュー
・CDを出そうと思ったきっかけは?
事の発端は、社長のツイートで、「折戸ソロアルバムを早く作って欲しい」的な発言でした(笑)
とはいえ、前々から過去の曲を収録した自身のベストアルバム的なものは作りたいと思っていたので、企画書を練り、去年から本格的に進める事になりました。
・過去の曲を振り返って
うすうす自分でもわかってたんですが、いざ歌曲を並べてみるとどの曲も、すでに多くのアレンジ版が存在しているので、原曲をそのままではアルバムとして地味な感じがしたし、10年以上前の古い曲もあるので、過去曲は積極的にブラッシュアップしていく方向に。ただ「Rewrite」などの直近の作品は、原曲を聞いて欲しいという思いがあったので、意図的に原曲収録にしました。
・今回のCDで嬉しかった事は?
嬉しいというか、あり難かったのが、良いタイミングでジェネオンさんから「あの夏で待ってる」の主題歌制作の依頼を頂けて、さらにこのアルバムに収録する許諾まで頂けた事ですね。おかげでこのアルバムにとりかかるモチベーションになりました。ジェネオンさんありがとうございます!
・大変だった事は?
当初は、過去の曲10曲+新曲2曲程度の1枚組のアルバムで考えていたんですが、社長に企画書をみせたところ「こんだけ長いことやってきて2枚組で出さんでどうすんねん」と一蹴され、急遽書きおろしの曲が増える事に(笑)あと、作詞担当の魁センセーが、書きおろしの曲の歌詞を催促してもなかなかあがってこずに、結局8か月もかかりました(笑)
・その他印象に残った事は?
リトバスBGMのボーカル化かな? 自分的にはそこまで積極的では無かったんだけど、今回の「僕らの旅」が結構良い出来になったので、こういうのも全然アリだなと思い直しました。
ちなみに、「リトバスから1曲BGMボーカル化しろ」っていう提案は、社長からでした。
・ボーカリスト北沢さんに関して
とても努力家ですね。途中ビジュアルアーツ20周年イベントがあってアルバム制作が中断したのですが、その間もきっちり練習をしてくれたみたいで、20周年記念曲『Orpheus 〜君と奏でる明日へのうた〜』を録った頃に比べて、随分と良くなっていました。これからも期待大ですね。
・今後の展開は?
やっとこのアルバムが終わったばかりでまだなんとも(笑)でも、北沢さん起用もこれでおしまいって訳じゃないので、何かしらの制作は続けていこうと思ってます。ただ本業のゲーム制作や、日常的な作業との兼ね合いもあるので、次いつ出せるかはまだ未定ですね。イベントに関しては、インストライブをやりたいです。これは来年春くらいにできれば。よく歌曲がクローズアップされがちだけど、BGMでも良い曲あるので、そういう曲もライブ形式でやりたいという思いがあります。ファンの皆さんからリクエストの多いOTSUに関してもやりますが、まずこのインストライブを成功させたいですね。

てことで「Honesty」の歌曲版がコレ。「偽らない君へ」今回のアルバムではこれが好きなんだなあ。とても優しい気持ちになれるから。

今回のアルバム制作でまたまた一皮むけた感がある折戸は、今後もプレイヤーとして、あるいはプロデューサーとして、われわれを楽しませてくれるだろう。

私としても、彼にはアニメ作品やゲームなどへの楽曲提供を今後も積極的にやってもらいたいし、彼自身が↑のインタビューでも言ってるBGMを中心にしたインストライブも、新しい表現の場としてぜひ成功させてもらいたいと思ってるんだ。

ちなみに彼はパーソナリティーとしても結構面白くて、KSLの司会やKeyらじなんかでは独特のまったりトークでみんなをいっぱいホッコリさせてきた。

麻枝が殺伐トークでキレ気味キャラなのに対し、彼のまったり系パーソナリティーは好一対で面白いよね。

先日、彼とどんまるが組んでアルバムの宣伝放送をやった時の様子。
放送をまだ見てない人はコチラからどうぞ!

このPCゲーム業界において、音楽の地位を押し上げた彼の功績は実に大きいと思う。

そのうち、みんなで銅像でも作ってやってくれ(笑)


補記1
そんな私と折戸が話すのはどんな話題が多いかと言うと、これが音楽とは全く関係のないグルメ談義だったりするから不思議だ(笑)私は料理を作るのが趣味なのでもともとそういう話は好きなのだが、折戸は旨いものを見つけるのが実に上手。彼の勧めてくれる食べ物はハズレがなくて信頼できる。事実、彼の舌はビジュアルアーツ随一じゃないか。

補記2
前に彼と北海道に出張したとき、用件さっさとすませて帰りの空港でカニを買って帰るのに二人で目の色変えたのはいい思い出。そのうち一度でいいから私が料理作って彼を唸らせててみたい(笑)


補記3
インストライブといえば、先日『スター・ウォーズ in コンサート』に行ってきた。映像が流れて光とレーザーの演出があり、曲の合間にはC3POの中の人がナレーションしてくれる。凄く感心したのだけど一方でやっぱり物足りなさも。観客を飽きさせないためにはもっと斬新な工夫が必要だ。折戸のインストライブではそれに挑戦してみたい。

補記4
『circle of fifth』では東京・大阪でシークレットイベントをやるみたい。詳しくは『circle of fifth』公式サイトをどうぞ。例の期待の癒し系天然娘『北沢っΣ(||゚Д゚)ヒィィィィ』も出演するらしいので気になる方はチェキをね。


■ DreamParty大阪2012秋にも参加!

東京に引き続き、大阪のDreamParty大阪2012秋にも参加してきました!
販売グッズは関東と変わらずだったのですが、大阪発販売ということもあり沢山の方に足を運んで頂きました、ありがとうございます!

じゃーん!と、完成したブース、今回はコンパニオンさん含め3名で参戦!

ブース横側ではアニメ・リトルバスターズ!のPVも数種類放映、みなさん足を停めて見てくださっていました!

開始直後は列もできましたが、全体的にゆったりした雰囲気のイベントでしたね

無料配布中はあとからあとから人があつまって、持ち込んだポスターが全てなくなりました!ありがとうございます!

コンパニオンさんが手渡し!

最後のイベント、じゃんけん大会に集まって下さった方々!

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