2013年10月31日

【コラム・ネタ・お知らせ】美少女ゲームブランドGardenの処女作『ラブレプリカ』についてディレクターが語る!体験版が出た後だから言えることもある!!

Garden『ラブレプリカ』 PCゲームブランド「Garden」宮藤まぴろです。私共Gardenのコラムは2回目です。やった! 前回のコラムではブランドの内情やなぜかツールの話ばかりで、「ラブレプリカ」のゲーム内容の話が薄かったということもあり、再び掲載していただけることになりまして、うれションです。ということで、今度はゲーム内容の話をしていきますばい!
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■なんで前回はゲームの話をしなかったぁぁぁ!

さて! 去る10月18日のオフィシャルウェブサイトでのダウンロード開始を皮切りに、秋葉原でのDVD配布、さらに全国のショップ様でのダウンロードディスク配布と、いよいよ『ラブレプリカ』の体験版が公開されております!!
もう各所で何度もお伝えしてきていることなのですが、タイトルの発表から約2年の時間が経過してしまっております。長い……しかしなんとか体験版のマスターを上げることができました。

まず音楽が全て完成し、シナリオがフィックスし、ボイスの収録も着々と進み、イベント絵の原画も全て完成し、キャラクターの差分追加でクオリティアップしている段階にきて、スクリプトで遅らせるわけにはまいりません。
体験版は正直まだまだ荒削りなバージョンであることは否めないのですが、現状でわかっている不満点を製品版では解消した上でお届けすべく頑張っておりまする。

体験版ですが雰囲気の体験にとどまらず、プロローグから物語の核心が垣間見えるところまでをお届けしてしまっています。開発陣は体験版で公開した範囲を1章と呼んでいます。
いうなれば「第1章まるごと無料配布版」とでも言うべき内容です。
シナリオ分量としては700KB超、データ容量は約1.8GBという大ボリューミーな代物となっています。

■体験版でかすぎじゃね?

単純にプレイできる範囲が広いということもあるのですが、なによりも各セリフごとにマッチした表情をあてようという方針があったからです。
その方針のもとにツールを開発し、ホントに妥協しないでその通りやっちゃった結果、なんだかトータルで2000枚くらいの差分枚数になってしまいました。誤字じゃありません。2000です。制作中はそんなに多くなるとは思ってなかったのですが、正直やりすぎました。
全容量の半分近くは、この表情差分画像で占められています。

なぜ表情にこだわったかというと、ヒロインたちの内面が複雑すぎなんです。嫌よ嫌よも好きのうち、みたいな秘めた想いを表情で伝えようというだけではなくて、もっと日常的に複雑な内面を描く必要があった。
たとえば「飼っていた家畜を食べるのは残酷か?」みたいなテーマについて、ヒロインたちの考えや主張が全て異なっていてそれを議論するシーンも1章にはあるのですが、命に対する姿勢みたいなものもそれぞれヒロインのサブテーマになっていたりします。

そして必ずしも饒舌なヒロインばかりではなく、うまく自分の考えを言葉にできない女の子もいるわけです。そうでなくとも、自分が注目されていない時にしか見せない表情があるのは、人間ならあたりまえのことですよね。
そういう、セリフに表れないキャラクターの内面もできるかぎり描いていきたかった。言葉はなくとも表情から何をいいたいのか読み取れるように。その結果の大容量なのです。

ダウンロードにだいぶお時間を頂いてしまいますが、ミラーサイト様にもご好意いただいておりますので、途中で諦めずのんびり落としていただければと思いますです。

というわけでそれはそれ! 内容についてご紹介していこうと思うのですが、まずはなぜ前回のコラムであまり内容についてお話できなかったか。 1章の公開前には、内容に関するお話がしたくてもできなかったのですよ! 1章のシナリオにとある仕掛けがしてあるからです。おーいえー。


■バンドもの? ほんと?

主人公は学園の屋上で歌う少女に恋をして、一緒にバンド活動を開始するところから物語ははじまります。
しかしすぐに、バンドものっぽくないキーワードが登場します。
人類に蔓延する奇病”GODS”、そして臓器移植用クローン……。『ラブレプリカ』の世界は人類にGODSという不治の病が蔓延していて、その治療法は臓器移植しかないとされています。そして人類は臓器移植用のクローン人間”ラブレプリカ”を生み出していた。そういう舞台で繰り広げられるバンド青春もの、それが『ラブレプリカ』です。

うーん。こうして改めて設定を並べてみると「混ぜるな危険」と言わざるを得ない要素が並んでますねえ。これはヒドイ。よく企画が通ったなあ……今更ながらビジュアルアーツ様の懐の深さに脱帽です。
そして企画会議の帰り道に「奇跡が起きた! VAだけに!」とか思ったのは内緒です。
しかもこの「混ぜるなよ? 混ぜるなよ?」と言われると混ぜたくなるものを本当に混ぜちゃったみたいな事実は、オフィシャルサイトには未だ一切書かれていません。なんという暴挙。すいません。わざとですが。

でもご安心(?)ください。ちゃんと最後までバンド活動の要素あります。
確かにバンド一辺倒の話ではないのですが、主人公たちは1章で音楽そのものや部活動を通して、皆でひとつの目標をもって活動することの楽しさを体験します。
この青春の日々は、たとえつらい困難の日々が訪れようともこの世界は輝いているはずなのだと思わせてくれる。何かの拍子に失われてしまうかもしれないけれどやはりキラキラと美しいはずの日常。その象徴としての部活動、バンド活動なのです。みんなで一緒に文化祭のステージに立つこと。それは物語全体で大きな目標になっています。


■結局ラブレプリカってどんなゲームよのさ?

主人公の沢人はモテるために軽音部を立ち上げると、部活動の一環としてバンドメンバーたちと避暑地での合宿を行うことになります。
合宿所での練習の傍ら、皆のサポートをする鈴との距離が近づいていき、ふたりは恋に落ちていきます。

一方、以前から沢人に想いをよせていた幼なじみのみずほは、急速に接近していくふたりを見てついに告白を決意します。

鈴とみずほ、ふたりの想いは合宿の終了日に向けて加速し、全員が協力して作っていたオリジナル曲はふたりが作る歌詞を伴って形になっていく。
合宿のひとつの集大成となる演奏は、忘れられない思い出という楔となり全員の心に傷痕を残す。

そして合宿の最終日の夜、沢人が見たものとは……?

■もしかして鬱ゲー……?

大丈夫です。

何が!? と突っ込まれそうですが。

想像してみてください。
治療不可能な不治の病、生まれつき誰もがその病のキャリアである世界。クローン人間が存在し、そのクローンたちは臓器移植用のため日々解体されている……と思われる。そんな社会。
罪悪感に苛まれて、日々の生活は暗く沈んだものになると思いますか?
私はならないと思います。

確かにペシミストの多い社会にはなるでしょう。でも逆に限りある生を懸命に謳歌しようとする人や、人類が病を克服できるようにと命を燃やす人々も多いのではないでしょうか。
主人公たちはそんな激しい世界に生まれ落ちて、文字通り命がけで誰かを愛そうとします。

私がシナリオプロットを作るときに必ずテーマの土台にするキーワードがありまして、それは月並みですが「愛とはなにか?」ということです。
愛っていったいなんなのかわかりません。わかりませんが、なにか貴いものであるらしいです。
これは愛かもしれない、もしかしたらこういう形の愛もあるのかもしれない、とかなんとか……想像をすることはできるけど体験することはできないもの、そしてそれはきっと言葉だけでは伝わらない。
だから物語に絵と音楽と声の力を借りてゲームを作ります。

『ラブレプリカ』のヒロインは全員が攻略可能。そしてそれぞれに別の愛のカタチを描こうということで、企画意図としてはいわゆる”サブヒロイン”はいません。全員の物語の上にだけ成り立つルートが存在します。

愛っていったいなんだろうか? と。
『ラブレプリカ』は愛の価値を問う物語なのです。
ね? 鬱ゲーじゃないでしょ。
1章で隠しておいたナイフを、2章では心に深く突き刺しにいきます。
あなたのHDDに届きますように!

(文章:Garden / 宮藤まぴろ

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