2015年12月17日

【コラム】 「新米姉妹のふたりごはん」第1巻発売記念 柊ゆたかインタビュー【生ハム原木】

新米姉妹のふたりごはん 柊ゆたかインタビュー月刊コミック電撃大王にて連載中、二人の女子高生によるクッキング漫画「新米姉妹のふたりごはん」の第1巻が12月19日発売!今回は第1巻の発売を記念して、作者の柊ゆたか先生が生ハムの原木』のスライス切りにチャレンジ!その現場を取材しつつインタビューお送りします!(取材・文:かーず
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第1話より、あやりの“生ハムの原木”スライスシーン

月刊コミック電撃大王で連載中、二人の女子高生によるクッキング漫画「新米姉妹のふたりごはん」の第1巻が12月19日に発売されます!

なんといっても第1話で、豚の脚まるまる1本の『生ハムの原木』をスライスする黒髪ロング美少女・あやりが超絶カッコ可愛い!!

今回は第1巻の発売を記念して、作者の柊ゆたか先生がこの『生ハムの原木』のスライス切りにチャレンジ!その現場を取材しつつ、作品について先生ご自身と、担当編集へのインタビューを決行したのでその模様をお送りします!

■実演!漫画家による豚の脚『生ハムの原木』解体ショー!!
柊ゆたか先生 「生ハムの原木」のスライス切りにチャレンジ!

これが生ハムの原木!豚の脚を塩漬けにして熟成させたものなんですが、豚の蹄がなかなかにリアル。生ハムといっても表面の水分がとんでいるので触ってもカチガチに固くて、質感といい、『原木』に喩えられるのも頷けます。

───柊先生は生ハムの原木をスライスするのは初めてですか?

柊ゆたか(以下、):いえ、初めてじゃありません。『新米姉妹のふたりごはん』は父から生ハムが送られてくるって話なんですけど、私の場合は兄から突然、これが送られてきました(笑)

───まさか実話エピソードだったとは!ではさっそく実演していただきましょう!

───……ってその持ち方怖くないですか!漫画家なんだから右手を大切にしてーっ!

:私、左利きなんで大丈夫です。

担当編集:あ、だから左でナイフ持ってるのか。じゃあいいのか。

───ぜんぜん良くないです(笑)

そんな脱力な会話をしている中、豚の脚、入刀!

「「「おーっ!!」」」

という謎の歓声が上がる中、次々にスライスしていく柊先生。そのまま食べても美味しそうですが、ここは第1話にならって、生ハムをパンに乗せてサラダといっしょに一口パクっと……んーーーーま〜〜〜〜〜っ!!!

思わず漫画のままのリアクションをしてしまいます。普段食べている生ハムと比べるとしっかりした歯ごたえで、旨味成分が濃厚!!こんなに自己主張が激しい生ハムは初めて食べました。

次々と薄切りにしていく柊先生の姿を見ていると自分もやりたくなってきて、いざチャレンジしてみたんですが、下手なので分厚く切れちゃってみんなに笑われたりして。生ハムの美味しさもさることながら、こうして大勢でワイワイ騒ぎながら卓を囲むのも愉快で、その楽しさブーストが味覚にも反映されているのかなっていうのを、作中のサチとあやりを思い出しながら感じました。

───今日の感想はいかがでしたか?

:楽しかったです!以前、原木がうちに来た時にはひとりでこれをやっていました。それはそれで独り占めできて楽しいんですけど、大勢で囲んで楽しさを共有できるのはいいですね。

担当編集:『新米姉妹のふたりごはん』は実際に料理して楽しい&美味しいということを重視していただいてます。「漫画を読んで試してみたけど不味かった」「作ってみたけど美味しくない」って声をできるだけ聞きたくないというこだわりですね。なので、『新米姉妹のふたりごはん』に出てくる料理は、ネームを作る前に実際に作ってみています。生ハムの原木も、案外簡単に手に入るんです。今回の原木も注文してから2日で届きましたからね。

───確かに、実際に作ってみないとわからないことなど多そうです。それでは、腹ごしらえも済んだところで、漫画の中身について聞いていきたいと思います。

■周囲を明るくする可愛い系お姉さん「サチ」
姉の「サチ」

───まずはキャラクターについて。姉の「サチ」のキャラはどのようにして決まったんですか?

:妹のあやりが物静かでクールな女の子なので、サチは対照的に、自分の気持ちを素直に表現する子になりました。こういうふたりが一緒にいるといいよねっていう自然なバランス感です。

───サチのお気に入りのシーンなどはありますか?

私は第2話で、いつの間にかあやりが後ろに立っていた時のサチの顔がお気に入りです。

担当編集:僕は同じ回で「さよなら私の指」が好きですね。しばらく柊さんとふたりの間でヒットになっていました。同時に、サチのキャラクターが面白く見えてきたきっかけだとも思っています。

───確かにサチは感情が素直だから表情も豊かで、料理を食べた時の満面の笑みも印象的です。

:毎回食べた時の表情はワンパターンにならないように変えています。描き分けには苦労しますけど、食べ物によって味が違うはずだから、そこはリアクションにも変化を持たせています。

───料理漫画ならではのこだわりですね。サチに関するボツエピソードはありますか?

:もともとサチのコンセプトって「ギャル」だったんです。あやりが「正統派のお嬢様」風で、ギャルとお嬢様の取り合わせっていいよねって担当さんと話して……。でも私の中にギャルの素養がなくてあまりギャルになりませんでした……ギャルって難しいです(笑)

担当編集:なんか最初話してたイメージのギャルにはなりませんでしたね。でも、今は当初の予定よりも楽しく、かわいいキャラになっていると思いますよ!あと、見た目は大分変わったと思います。もっと髪が長くて先っちょとかカールしてました。ただそうすると、ロングのキャラが多くなってしまうので短くしてもらいました。

───あんなに食べて太らないのはなぜなのでしょうか。

担当編集:永遠の謎ですね、サチのブラックホールな胃袋は。

:サチは燃費が悪いんですよきっと。たくさん食べても少し動くとすぐカロリー消費してしまうという……羨ましいです。

■あやりのイメージイラストから生まれた
『新米姉妹』誕生秘話に迫る
妹の「あやり」

───次は妹のあやりについて教えてください

:元々『新米姉妹のふたりごはん』は、「生ハムの原木を女の子が持って、長いナイフで構えている」っていうイメージイラストから始まったんです。なので、あやりは『新米姉妹のふたりごはん』の原点と言えます。

担当編集:料理漫画にしようってなってから柊さんが挙げてきたイメージイラストのインパクトがすごくて。その一枚を見た瞬間、「これで行きましょう!」って興奮したことを覚えています。そのイラストがこちらです。サチが大分違うキャラになってますが!

「新米姉妹のふたりごはん」初期イメージイラスト

───これは確かに、目を引きますね!

担当編集:最初、柊さんの中であやりのイメージって、涼しい顔で天然に見えながら、その辺でカラスとか取ってきて食べちゃいそうなキャラでしたよね。

:狩猟民族でしたね(笑)

───あやりといえば毎回髪を結ぶシーンがありますよね?

:気づいていただけで嬉しいです!意識して毎回入れるようにしています。決めポーズというか……料理前に髪を結ぶのとかかっこいいと思って。他にもあやりが調理してる姿とか自分なりにこだわって描いているのでかっこいいと思ってもらえば嬉しいです。

───先ほどありましたように、あやりはサチとは正反対ですね。

:そうですね。感情がわかりやすく表に出るサチと違って、あやりの表情にはいつも気を使っています。あまり感情が表に出ない子なので、あやりに興味を持ってくれる人が、感情を汲み取ってくれるような表情が描けたらいいなと思っています。

担当編集:映画館のポップコーンの食べ方とか、第5話のつられガッツとか可愛くて好きです。

:私は卵白が泡立っている時の満足感が気に入ってますね。

つられガッツ

卵白が泡立っている時の満足感

───可愛いですねぇ。サチの親友・絵梨についてはいかがですか?

:あやりとはタイプの違うお姉さんタイプ……いえ、あやりは妹なんですけど!サチが天然ぽいから常識的なツッコミ役ですね。最初からチーズ回では絵梨を家に呼ぼうと決めてました。第5話は女子会っぽい楽しい雰囲気が伝われば嬉しいです。

サチの親友「絵梨」
■「苦手だから○○を食べました」
柊先生の想像を絶する「食」の思い出が強烈すぎる

───好きな料理と、逆に苦手な食べ物はあるんでしょうか?

:ラム肉、獣肉……お肉好きですね。苦手な食べ物っていうのは今のところ特にありません。強いて言えば昔は……カニの、味は好きなんですけど、小さい胴体から足がいっぱい出ている外見がダメでした。ですが、ある日それを克服しようと思い立って……タラバとズワイと上海蟹を一気に買ってきたんです。それで解体するところからひとりで全部やって、半泣きになりながら食べた結果……カニは心を沈めれば大丈夫になったんですよ。

担当編集:苦手でも、克服しようと思って努力するのは立派ですね。

:で、蜘蛛も苦手だったから、食べれば克服できるのかなって思って……

全員「えっ!?」

:虫を食べるイベントが都内で定期的に開催されているんですよ。それに参加したとき、女郎蜘蛛を茹でたものがお寿司の形で出てきて、食べました。最初は怖いもの見たさというか、狩る位の気持ちで参加したんですけど、周囲がみんな普通にというか我れ先にと虫を食べているので、自分も特に気にせず一緒になって食べることができました。味も悪くないですし。
でも会場から一歩出た途端に素に戻って、「私はいったい何を……」 それなりにショックを受けたことを思い出します。

(一同爆笑)

担当編集:柊先生の食エピソードは面白いものをいくつか聞いていましたが、これはすごい話ですね。初めて聞きました。先生は元々食についてのイラストなども描かれていて、それが今回の料理漫画のきっかけにもなっています。そんなに料理が好きなら、いっそ料理漫画やりませんかって。

───そうやって『新米姉妹のふたりごはん』が誕生したんですね。にしても驚きました(笑)
それでは最後に皆さんへのメッセージをお願いします

:せっかく生ハムの原木で始まったのに最後が虫食の話ですみません。漫画はちゃんとおいしそうな料理を心がけています。料理が大好きなあやりと食べるのが大好きなサチのふたりが、料理を通じてだんだん姉妹になっていく過程を見守っていただけたらうれしいです。

───本日はありがとうございました!


インタビュー中、会に参加した各々が生ハムをフランスパンに乗せて、チーズやサラダを自由にトッピングして食事をしていました。生ハムの原木は1万5千円程度から入手可能ですが、量も4kg以上なので、10人でも食べきるにはちょっと多いかも。

他にフランスパン、チーズ、野菜、ドリンクを10人分として、ざっと試算すると、一人あたり2000円くらいでチャレンジできそうです。ぜひ興味を持った方は、友人知人など集めて『新米姉妹のふたりごはん』を読みながら試していただければ幸いです。

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