2008年05月06日

第773回 バランスの安定感

743914df.JPG 国会の委員会質疑などで週刊誌記事や新聞報道をもとに質問する議員がいたりしますが、その姿勢には安直さが滲み出ていてどうもいただけません。人間として、噂話やデマゴーグの類いに簡単に感化されてしまいそうな不見識、底の浅さが見え隠れするからです。濁流のように情報が氾濫する時代にあって、物事の本質を見極める眼を養うことは決して簡単なことではないと認めるものの、政治家がそうした流れに翻弄されては大衆の代表とは足りえないと思っています。
 と言いつつ、今日はある新聞記事についての感想を一言。ほとんどのメディアがガソリン代が上がった下がったばかりで、それがいかにも政治全体の失政のように報じる中、暫定税率狂騒曲の大事なもう一面をしっかり読者に伝えるという真摯な態度が感じられました。益々多様化する現代、社会の安定感を増すのはバランスです。そして、その重要な機能の一翼を担うのは間違いなく報道だと言えます。しかし、相も変わらず右・左、正義・悪者、権力・弱者、軍国主義・反戦等々、2極の対立構図に世の中の事相を強引にはめ込み、自分達は正義の味方を振りかざすというのは些か無理があると言うものです。わかりやすいとか売れるとかだけではない、もう一重深い価値を重んじて欲しいと期待してはいるのですが・・。
 地元紙の今日の記事には、本来あるべきバランス感覚が発揮され、それが人心の安定感に寄与するものであることを大いに評価したいと思います。
gekko946 at 23:28│Comments(0)今の話題 

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