2015年08月14日

第3208回 子どもの居場所

 統計で示される数値と実感の乖離を感じるものに「不登校」があります。
 長期欠席の分類は以下の通りですが、「不登校」に該当しないものの、実際には通学できていないケースが増えているということなのか・・?

長期欠席    病気 医学的問題(療養・疾患・障害)
       経済的理由 経済的問題
       不登校  (※具体例は後述)
       その他  (※具体例は後述)

 たとえば「その他」
 以下が「その他」の定義です。

原則:「病気」「経済的理由」「不登校」のいずれにも該当しない理由により
   「長期欠席」した者の数
 ◎保護者の教育に関する考え方、無理解・無関心、家族の介護、家事手伝い
  などの家庭の事情から長期欠席している者
 ◎日本国外での長期滞在、日本国内・日本国外への旅行等のため、長期欠席
  している者
 ◎連絡先が不明なまま長期欠席している者(1年間にわたり居所不明であった
  者を除く。)
 ●欠席理由が2つ以上あり(例えば「病気」と「不登校」など)、主たる理由
  を特定できない者

 そう、たとえば●の理由です。
 『主たる理由を特定できない』から「不登校状態」なのに「その他」にカウントする。

 一度、市教委に質してみたいと思います。
 ともあれ、最悪「引きこもり状態」にしてはいけません。

 また、そうした状態を放置しておくなんて以ての外です。
 どんな形であれ、子どもの居場所を用意するのは教育の重大な責任。

 以下、公明新聞からの転載です。


コラム「北斗七星」

◆不登校の小中学生は2014年で計12万2902人。01年以降減っていたが2年連続の増。小学生で0.39%。中学生では2.76%、おおむねクラスに1人となっている。このニュースを聞いて、近所の娘さんを思い出した

◆彼女は中学1年の秋から登校できなくなった。原因は同級生からの仲間はずれ。3年生の春から学習を支援してくれるフリースクールに通い始め、1年遅れで高校に入学。大学では海外に留学もし、今は会社勤め。会えば明るくあいさつを交わす

◆フリースクールに行こうとしたきっかけを聞いた。中学2年の修了式も近いある日、意を決してクラスのドアを開ける。話し声が止む。視線が痛かった。でも、ある幼なじみが「よく来た」と拍手してくれた。何よりの励ましだった。そして「私の居場所はきっとある」と思えた

◆文科省が初めて全国のフリースクール474施設を調査した。回答した319施設に通う小中学生は4196人。うち約56%は、在籍する学校長の判断によって出席扱いに。不登校増加は、無理に学校に行かせる親が減ったとも考えられる。文科省は教育制度上の位置づけや経済的支援の在り方について検討を始めた

◆不登校で最も苦しんでいるのは子どもたちだ。その居場所を用意するのは、大人たちの責任ではないだろうか。(繁)

gekko946 at 23:28│Comments(0)

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