平成30年7月5日、超党派議員連盟「原発ゼロの会」は、経済産業省に対しまして、近藤昭一共同代表、阿部知子事務局長、逢坂誠二世話人、初鹿明博世話人、服部良一顧問が出席のもと、第5次エネルギー基本計画への申し入れを行いましたのでご報告いたします。

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第5次エネルギー基本計画への申し入れ

2018年7月5日
超党派議員連盟「原発ゼロの会」
共同代表:近藤昭一(衆議院議員)、事務局長:阿部知子(衆議院議員)
逢坂誠二(衆議院議員)、初鹿明博(衆議院議員)、柿沢未途(衆議院議員)
真山勇一(参議院議員)、笠井亮(衆議院議員)、玉城デニー(衆議院議員)
照屋寛徳(衆議院議員)、加藤修一(元参議院議員)、服部良一(元衆議院議員)


1. 今も続く福島第一原発事故を直視せよ
  • 福島第一原発では事故処理を担う作業員の被ばくと人材確保が問題となり、増大する汚染水処理は未解決、処理コストは当初予測の倍である20兆円超よりも増大するとみられている。
  • 現サイトでの事故発生時の対策が未検証なままの原発再稼働は尚早かつ非倫理的である。
  • 子どもの甲状腺がんの多発原因が被ばく影響か否かは、議論の端緒にも就いていない。
  • 放射性物質に汚染された土壌は福島県内からだけで東京ドーム十数杯分に及び、県外の道路や農地で再利用するという非現実的な実証事業が行われている。

2. 事故後7年の現実との整合性を図ること
  • 計画は2014年の第4次計画および2015年長期エネルギー需給見通しの電源構成を踏襲し、2030年に再生可能エネルギー22~24%、原子力22~20%、LNG27%、石炭26%としているが、福島第一原発事故後7年の現実との整合性を欠いており、見直しが必要である。

3. 原子力についての方針の明確化
  • 計画は「可能な限り原発依存度を低減する」としているが、事故後からの大半の期間は依存度0%が「可能」だった事実を踏まえれば、2030年原発0%の明記が妥当である。
  • 計画は原発を「低廉」としているが、立地を促進する電源三法交付金から、事故炉および正常炉の廃炉費用の総額、使用済み核燃の処理から最終処分までコストの透明化が必須である。
  • 計画には「原子力の開発」「事業環境の確立」と新増設を意味する文言が並ぶが論外である。

4. 再生可能エネルギーへのより積極的な取り組みを
  • 再生可能エネルギーの「主力電源化」を確保するなら、2030年24%目標を前倒し、同年のドイツ50%、フランス40%、英国30%に匹敵する目標を掲げ、方策を講ずるべきである。
  • 送電線の「空き容量問題」や「接続負担金問題」には早急な是正が必要である。
  • 固定価格買取期間が終了し始める2019年、発送電分離が行われる2020年4月に向け、一般家庭、地域、企業が選択肢を広げ、新電力が参入しやすい策を優先順序づけるべきである。

5. 効率化、省エネ、再エネによる脱炭素化を明確にすること
  • 2030年石炭26%目標は、フランスの2022年0%、英国の2025年0%と並べると恥ずかしいレベルである。2015年長期エネルギー需給見通しでは、エネルギー効率の改善で、経済が年1.7%成長しても、2030 年度は2013年比で最終エネルギー消費が13%減となる。さらなる効率化策、省エネ策の積み増しで脱炭素化を進め、早期に石炭0%を目標とすることが、パリ協定に合意した我が国の務めである。

6. パブコメについて誠実な対応を
  • 計画は「国民との双方向なコミュニケーション」を謳うが、計画案に寄せられた5万人超の署名と1710人の意見がどう反映され、何が何故反映されなかったのかを明記すべきである。


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