2018年9月25日の伊方原発3号機の運転差し止め仮処分取り消し、同28日の大分地裁による仮処分却下、および9月26日の原子力規制委による東海第二原発の新規制基準に適合判断を受け、「原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める二度目の提言」をまとめました。急ではございますが、10月2日、近藤昭一共同代表、阿部知子事務局長、真山勇一世話人、初鹿明博世話人、加藤修一顧問が同席のもと、原子力規制委員会・原子力規制庁に申し入れを行いましたのでご報告いたします。

- 【提言】原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める二度目の提言(PDF版)
- 【添付資料】東海第二発電所の新規制基準適合に伴う稼働及び延長運転に係る原子力発電所周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書の締結等について
- 【添付資料】東海第二原発 安全確保等協定
- 【添付資料】放射線防護施設の危険区域の状況
原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める二度目の提言
2018年10月2日
原発ゼロの会
共同代表:近藤昭一(衆議院議員)
事務局長:阿部知子(衆議院議員)
原発ゼロの会
共同代表:近藤昭一(衆議院議員)
事務局長:阿部知子(衆議院議員)
2012年に活動を始めた超党派議員連盟「原発ゼロの会」は、2012年9月に「原発危険度ランキング」を発表した。東海第二原発(日本原電)は、東日本大震災で被災したなどの理由で「即時廃炉」にすべき28基の一つに位置づけた。また伊方原発(四国電力)は危険度総合ランキングトップ22の対象とした。これはドイツのように「危険なものから順番に廃炉にしていく」という議論を深める「たたき台」として考案したものではあるが、後述するように、その後も、原発が周辺住民に与えるリスク要因が判明している。
また、2014年11月には「原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める(談話)」で、原発再稼働を判断する法的責任を明確化すべきと提言した。しかし、政府はその実現に向けた努力も検討も行っていない。
その後明らかになったリスク要因の一つに、原発ゼロの会が平成30年7月豪雨を受けて内閣府に公開させた「放射線防護施設の危険区域の状況(平成24年度~29年度交付決定)」がある。放射線防護施設とは、過酷事故が起きた場合に避難弱者が一時的に屋内退避できるよう防護を施した施設である。
それが、たとえば、東海第二原発の30キロ圏内6市村では、計22施設のうち、特別養護老人ホームMAO(日立市)と障害者支援施設ピュア里川(常陸太田市)が「浸水想定区域」に、久慈茅根病院(日立市)は「土砂災害警戒区域」に区分されている。
また、伊方原発から30キロ圏内3市では伊方町10件、八幡浜市3件、宇和島市1件、計14施設のうち12施設が「土砂災害警戒区域」、「土砂災害特別警戒区域」、「津波浸水想定区域」のいずれかまたは両方に立地している。
このような原子力防災のあり方は到底許されないとして、原発ゼロの会では、内閣府特命担当大臣に対する「原子力防災の抜本是正を求める申し入れ」を行った。
しかし、是正が見られないまま、2018年9月25日には広島地裁の伊方原発3号機の運転差し止め仮処分を高裁が取り消し、同月28日には大分地裁が仮処分を却下した。これは、周辺住民の安全確保を要件としない無責任構造を前提とした法体制に基づく決定である。
他方、同月26日には、原子力規制委員会が東海第二原発は新規制基準に適合しているとの判断を示したが、日本原電と茨城県および6市村では「日本原子力発電株式会社東海第二発電所の新規制基準適合に伴う稼働及び延長運転に係る原子力発電所周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」において「実質的に事前了解を得る」とした。協議会の開催や自治体の同意を確保する仕組みを盛り込んだ立法を先取りした取り組みである。
政府・国会はこれを踏まえて、原子力規制委員会の規制基準に周辺住民の安全確保要件も盛り込み、再稼働にあたっては自治体の事前了解を得る安全確保等協定を締結することを法定化すべきである。そこで、当会としては改めて、原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める二度目の提言を以下の通り行う。
また、2014年11月には「原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める(談話)」で、原発再稼働を判断する法的責任を明確化すべきと提言した。しかし、政府はその実現に向けた努力も検討も行っていない。
その後明らかになったリスク要因の一つに、原発ゼロの会が平成30年7月豪雨を受けて内閣府に公開させた「放射線防護施設の危険区域の状況(平成24年度~29年度交付決定)」がある。放射線防護施設とは、過酷事故が起きた場合に避難弱者が一時的に屋内退避できるよう防護を施した施設である。
それが、たとえば、東海第二原発の30キロ圏内6市村では、計22施設のうち、特別養護老人ホームMAO(日立市)と障害者支援施設ピュア里川(常陸太田市)が「浸水想定区域」に、久慈茅根病院(日立市)は「土砂災害警戒区域」に区分されている。
また、伊方原発から30キロ圏内3市では伊方町10件、八幡浜市3件、宇和島市1件、計14施設のうち12施設が「土砂災害警戒区域」、「土砂災害特別警戒区域」、「津波浸水想定区域」のいずれかまたは両方に立地している。
このような原子力防災のあり方は到底許されないとして、原発ゼロの会では、内閣府特命担当大臣に対する「原子力防災の抜本是正を求める申し入れ」を行った。
しかし、是正が見られないまま、2018年9月25日には広島地裁の伊方原発3号機の運転差し止め仮処分を高裁が取り消し、同月28日には大分地裁が仮処分を却下した。これは、周辺住民の安全確保を要件としない無責任構造を前提とした法体制に基づく決定である。
他方、同月26日には、原子力規制委員会が東海第二原発は新規制基準に適合しているとの判断を示したが、日本原電と茨城県および6市村では「日本原子力発電株式会社東海第二発電所の新規制基準適合に伴う稼働及び延長運転に係る原子力発電所周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」において「実質的に事前了解を得る」とした。協議会の開催や自治体の同意を確保する仕組みを盛り込んだ立法を先取りした取り組みである。
政府・国会はこれを踏まえて、原子力規制委員会の規制基準に周辺住民の安全確保要件も盛り込み、再稼働にあたっては自治体の事前了解を得る安全確保等協定を締結することを法定化すべきである。そこで、当会としては改めて、原発再稼働をめぐる「無責任構造」からの脱却を求める二度目の提言を以下の通り行う。
- 避難計画の実効性を担保する責任を負うよう、原子力規制委員会が、避難計画を含む地域原子力防災計画を総合的に審査、認定する仕組みを法定化すべきである。
- 原発(再)稼働に際しては、住民意思を反映する適切な合意形成手続き、および立地自治体を含む周辺自治体の事前了解を必須とする事業者との安全確保等協定の締結を法律で義務づけるべきである。
- 放射線防護施設が危険区域にある場合、原子力事業者の責任と費用で放射線防護施設が危険区域外に移転が行われるよう義務を付し、移転の協力が放射線防護施設や在所者から得られない場合は、原子力防災の観点から国は原発再稼働を認めない制度を確立するべきである。
以上
