2005年09月24日

フォーラム歌舞伎

9bdecc76.jpg今日は「豊後道成寺」を観てから、両国の江戸東京博物館へ。ここで開催されている「フォーラム歌舞伎」に雀右衛門丈のお弟子さんである京妙丈が出演しているのだ。
公演はとても充実していて、出演者やスタッフの志の高さがうかがわれる内容だ。「松王下屋敷」は明治期に書かれたとみられている作品で、「寺子屋」の前夜、松王丸の屋敷で繰り広げられるドラマを描いたもの。「寺子屋」には「(小太郎は)手を合わせてにっこと笑」って死んでいったと、武部源蔵が明かす場面があるが、この作品では松王が息子にそうやって死ねと諭すところがあるのだ。なんとも残酷なシーンである。しかし、公募で選ばれたという子役の熱演でおおいに盛り上がった。京妙丈も立女形としていかんなく力量を発揮していて、頼もしいかぎり。また、鳴り物の実演もとても楽しめた。
これまで、すぐ隣の国技館に来たことはあったが、江戸東京博物館は初めて。しかし、いきなり江戸情緒の欠片もない外観にげんなりさせられた。「江戸はもはやコンクリート造りの博物館の中にしか存在しない」とでも言いたいのだろうか。せっかくの広い敷地をコンクリートで埋め尽くしているだけの、無機質な建築物だ。なんだか芝居を観る前から気が重くなってしまった。また、どういう目的でつくったものか知らないが、江戸の博物館の中に作られたわりにホールには花道もなく、ギリシアの円形劇場のようなすり鉢型の構造をしている。せめて花道の設置可能な造りにすればよかったのに、と思う。
ただし、ミュージアム・ショップはなかなか充実している。江戸文化に関する書籍が豊富で、次から次に欲しくなってしまった。もうひとつそそられたのが「江戸之刻」という懐中時計。江戸時代に使われていた不定時法による時刻と、現在の定時法の時刻を同時に表示できるというすぐれものである。頭ではわかっているつもりの不定時法による時刻が、これを使えば実感できる、というわけだ。うーん、かなり欲しい。

gen96_cat at 23:58│Comments(0)TrackBack(0) theatergoing 

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