インドで今月11日に開票された国内5州の州議会選の結果を受け、モディ首相の国政与党、
インド人民党(BJP)が2州で圧勝しただけでなく、第2党となった別の2州でも連立政権を発足させた。
2014年5月に国政でモディ政権が発足して以降、議会選が行われた14州とデリー首都圏など
2連邦政府直轄地の計16地域のうち、BJPは9地域で政権の座を占め、地方での影響力を強めている。
BJPは今回、人口最大州の北部ウッタルプラデシュ州と、北部ウッタラカンド州で8割前後の議席を獲得して
圧勝した。加えて、第1党から第2党に転落した南部ゴア州、前回ゼロ議席から第2党に躍進した北東部
マニプール州でも、最多議席を獲得した国政野党の国民会議派が過半数に届かなかったため、小政党や
独立系議員を取り込んで連立政権を組んだ。
BJPは国政のモディ政権発足後、デリー首都圏と大規模州の東部ビハール州で惨敗し、一時は退潮傾向に
陥ったが、今回の5州議会選で完全に勢いを取り戻した形だ。
昨年11月のブラックマネー(非合法資金)一掃を狙った高額紙幣廃止による社会混乱が逆風になるとの
見方もあったが、反汚職や経済政策でのモディ氏への期待が続いていることを示している。