2008JDA秋季大会デメリット(その4)2008JDA秋季大会デメリット(その6)

2009年03月11日

2008JDA秋季大会デメリット(その5)

「技術喪失」DAに引き続き、「使用済み燃料の増大」というDAを掲載します。
まずは1NCのブリーフから。


デメリット:使用済み燃料の増大:否定側第一立論用

A 再処理事業は、原発から発生する使用済み燃料を大幅に減らすことに貢献しています。

京都大学原子炉実験所教授 山名 2006年。
[043]
「二つの路線[直接処分路線と再処理リサイクル路線]では、使用済燃料の長期的な貯蔵量に大きな差が出る。プルトニウムの収支バランスから見て、軽水炉から発生する使用済燃料集合体約8体の再処理によって1体のプルサーマル燃料集合体を作ることができる。この事は、直接処分系では8体の使用済燃料をそのまま長期に貯蔵しておかねばならないのに対して、プルサーマル系では1体の使用済MOX燃料を貯蔵しておけばよいことを意味する。」(21)
山名元(やまなはじむ・京都大学原子炉実験所教授)「核燃料サイクルとプルサーマル」『電気協会報』2006年1月号

B しかしながら、プランにより再処理を放棄してしまうと、使用済み燃料を現状より大量に保管しなければならなくなります。

C 使用済み燃料は、再臨界を起こす可能性が高く、危険です。

核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団の資料です。
[201]
「繰り返しますが、使用済み核燃料は原子炉の中にあった核燃料であり、新燃料よりもはるかに危険な放射能を大量に含み、多重防護のない施設で貯蔵されるのです。再臨界・メルトダウンの危険性が常に付きまとう代物なのです。」
核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団「やさしい反核燃口座その4 第4回 使用済み核燃料編(3)」(http://www5a.biglobe.ne.jp/~genkoku/kohza-004.htm

このタイプのDAは、他のチームが回していたのも何度か見ました。前回までの「技術喪失」よりは、大部コンパクトにまとまっているので、伸ばしやすさ、という点では、こちらの方が上でしょう。

ただし、AFFが「プランで再処理が停止すれば、使用済み燃料プールが一杯になって、原発も停止する(それ以上使用済み燃料は増えない)」という議論を出してくると、反論するのが難しそうだなあ、と思っていました。

実は、「技術喪失」DAの「FBR実現によって、使用済燃料の放射能を大幅に減らせる」という議論と組み合わせると、上のAFFのレスポンスも効果的に返せる可能性がある(AFFの議論によれば、結局原発の貯蔵プール一杯になる分は使用済燃料が残るので)ので、両方のDAを伸ばして…という戦略も考えていたのですが、結局一度も実現せずに終わりました。そこまで行き着くには、立論が15分くらい必要ですね

2NC以降のブリーフは、次回に回します。

 



geniocrat at 05:15│Comments(0)TrackBack(0)JDA | ブリーフ

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