第23回JDA秋季ディベート大会の予選(ほぼ)全試合ジャッジしてみた(その2)

2020年12月12日

第23回JDA秋季ディベート大会の予選(ほぼ)全試合ジャッジしてみた(その3)

第23回JDA秋季ディベート大会予選全試合ジャッジの最後は、分析編です。


■順位比較

実際の大会での順位と勝敗・得点は、以下の通りでした。

JDA_F23_actual

今回私がジャッジした結果で順位をつけると、以下のようになりました。

JDA_F23_my

15試合中、実際の結果と勝敗が入れ替わった試合は2試合でした。

多少の順位の入れ替わりはありますが、トーナメントに進出した4チームのうち3チームは4位以内に入っているので、それほど大きく結果が変わった、という訳ではなさそうです。


■ポイント比較

予選参加チームのポイントの、試合あたり平均点及び標準偏差が、実際の大会とどのように変化したかを見てみました。

JDA_F23_pt

なお、全試合の平均得点と標準偏差は、私のジャッジで97.33点/6.17点、実際の大会で97.13点/10.78点でした。平均点はほぼ一緒ですが、やはり一人でジャッジした方が、得点のばらつきは少なくなるようです。

ただ、同じ人間が同じチームをジャッジしても、ある程度のばらつき(おそらくプラスマイナス2〜5点程度)は避けられないように思います。また、今回15試合ジャッジするにあたって、3週間くらいの期間をかけているのですが、後の方になるほど得点が若干甘目になっているような気がします(検証は難しいですが…)。Aチームの試合は、三試合とも最後の二日間で見たので、そのせいで高得点/ばらつき小になっている可能性はあります。


■その他気づいたこと

全体を通してみて、やはり今回1位通過したチームは、議論の質・量とも一歩抜け出ている感じがしました。

その他のチームに関しては、それほどチーム間で能力差があるとは思いませんでしたが、選択した議論が結果に影響しているのではないか、と思いました。

今回の論題では、クリティークが比較的多く出されていました(少なくとも4チームが否定側でクリティークを使用し、うち1チームは肯定側議論もクリティークでした)。実際の大会では、クリティークには一票も入っていないため、これが直接的にチーム間の成績の差に大きく影響したのではないかと思われます。

ただ、これは、クリティークを出すべきではない、という意味ではありません。実際、私のジャッジではクリティークに投票している試合もあります。

これは、ある程度クリティークに対する「慣れ」が出てきたからかもしれません。実際、私が投票したのも、クリティークが出た試合の中では最後の試合でしたし、得点の標準偏差が最大のチームはクリティークをメインイシューにしていたチームでした。つまり、試合でクリティークの議論が繰り返し出されることによって、その理解が進み、評価が上がることで、投票可能性も上がっていった可能性があります。

アメリカから30年ほど時間差はありますが、日本でも着実にクリティークが議論の選択肢として定着しつつあるのを感じます。この流れはおそらく止められないでしょう。ジャッジがクリティークに触れる機会が増えると、さらにクリティークに投票される可能性が増え、それがまたクリティークの普及を進める、というサイクルに入りつつあるのかもしれません。

それが良いことかどうかは、まだ分かりませんが…



geniocrat at 15:31│Comments(0)JDA | 観戦記

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第23回JDA秋季ディベート大会の予選(ほぼ)全試合ジャッジしてみた(その2)