In Deepさんのサイトより
http://oka-jp.seesaa.net/article/185579645.html
<転載開始>


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朝鮮日報より。
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(訳者注) 北朝鮮と中国の国境にある火山「白頭山」は、日本に直接影響する「火山噴火」の懸念としては、富士山と並んで大きなものだと思われます。地域によっては(東北や北海道など)富士山の噴火よりも大きな影響を受ける可能性もあります。北朝鮮や韓国の人々にとっては、日本人における富士山と同様に、象徴的な存在の山でもあり、「日本人にとっての富士山の噴火という概念への心理」と同じような意味があるのかもしれません。

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▲ この有名な、金日成初代国家主席と現在の北朝鮮の最高指導者である金正日国防委員長のツーショット写真の背景も白頭山です。


白頭山は、この数千万年の間、ほぼ 100年に1度のペースで噴火してきたとされていますが、 1014年に起きた噴火は「過去2000年間で世界最大級」だったそう。そのあたりは昨年6月のサーチナの記事のタイトル「白頭山に噴火の可能性、被害はアイスランドの千倍!」というのを見ても、周辺国の懸念はおわかりかとも思います。

噴火の規模にもよるでしょうが、「大噴火」だった場合、偏西風などの位置と季節(収穫シーズンなど)によっては、地域の実質的な文明の消滅等を含めた壊滅的な被害となる可能性はあるのかもしれません。それと、火山灰で断続的に太陽光が遮られることで、ただでさえ寒冷化している低温傾向に拍車がかかるかも・・・(これは北半球全体の問題となりそうですが)。

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▲ 季節によって位置は変わりますが、大まかに書くと、この矢印のような方向に、中国大陸のほうから日本に向かって偏西風やジェット気流が常に流れ込んでいます。これにより、日本も噴火の様々な影響を受ける可能性があります。


さて、今週、韓国の複数の報道メディアから「近いうちに白頭山が噴火するのか」というような見だしの報道が出ました。日本語では中央日報が非常に短くですが、伝えています。

しかし、複数の報道もソースはすべて「自由アジア放送」ひとつから来ているもののようで、そちらをご紹介します。ポイントとしては、

・北朝鮮当局は、2003年から密かに白頭山の火山活動を監視していた。
・この点では中国当局と情報を交換していることが明らかととなった。
・白頭山周辺の建設事業が突然中断されている。
・住民の避難訓練が複数回行われている。
・北朝鮮政府はすでに白頭山噴火後の復興再建事業の計画を持つ。


などです。

北朝鮮政府はすでに「白頭山噴火後」の再建復興計画も策定しているようですね。

日本がとりあえずできるのは、最近の噴火では最大だった 1014年から1018年頃の噴火の時、日本の北海道や東北の天候や気温はどうだったか調べることくらいなのでしょうかね。偏西風の位置から見ると、白頭山の噴火では北海道がキツい影響を受けそうですが、1014年の北海道の文字の記録はなないと思われます。

当時の北海道には文字の文化はありませんでした。

私は北海道出身で、当時の私の住んでいたあたりの小学校では、学校単位で「アイヌ村」というところに行きます。その頃に、はじめてアイヌ文化が文字を持たないことを知りました。「文字を持たない文明ってどんなのだったのだろう」とワクワクして、係員の話を聞いていました。文字文化しか知らなかった私にはショックでしたし、SFのような話にも聞こえました。

そのアイヌ村ではお土産なんかも売っているんですが、そこで「ムックリ」というアイヌの楽器の口琴(ビョンビョンいうやつ)の小さいのを買って、帰ってから家の周辺の森林でずっとビョンビョンやってたりしたものです(あやしい子ども←コロボックルというのも北海道の概念でしたかね)。

ムックリはこれですね。



メソアメリカの古代文明なんかもそうですが、文字がなくても存続できる文明というのは、かなり高度であることは確かでしょう。

我々に表記文字がなかったら、文明を存続できるのかどうか・・・。
今の文明はそれだけ心許ないものではありそうです。

なんだか話がそれましたが、ここからが自由アジア放送の翻訳記事です。

また、昨年、日本と中国の地質学者たちが白頭山について「噴火の可能性がある」というようなことが報道になりました。そのうちの韓国での報道を昨年訳したものがありましたので、記事の下に資料として記しておきます。



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自由アジア放送(ハングル) 2011年02月09日

北朝鮮政府は、2003年から白頭山の火山活動を専門的に継続して監視し続けてきたことが最近になってわかった。また、両江道と咸境道一帯で中国側との開発協力を強く推進させている理由も白頭山の噴火の可能性と連関があると消息筋は言う。

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最近、連絡の取れた北朝鮮の両江道の消息筋は、「すでに、党員などからなる構成員によって、白頭山の噴火に対処するための事前準備に突入した」とし、「昨年秋から両江道の三池淵郡で2度に渡って実施された住民の避難訓練は、事実上、白頭山の噴火に対処するための訓練だった」と明らかにした。

また、 2012年の完工を目的に建設中だった「白頭山観光鉄道建設」の工事が突然中断され、建設人員が撤収したことに関しても、「白頭山の噴火の可能性」のためだと強調した。

北朝鮮政府は、去る 2008年 11月から「白頭山観光鉄道」建設のために「 6.18 突撃隊」の3万の人員を、恵山と三池淵の区間に配置して基礎工事を始めた。しかし、去る 2009年 8月に明らかな理由もないままに、突撃隊人員を全員撤収させ、人員を江原道の果樹園の建設事業に回している。

これに関しては、北朝鮮の深刻な財政難のために「白頭山観光鉄道」建設が中断されたという分析がなされていたが、今回、「白頭山の噴火の可能性のために中断された」という新たな主張が提起されたことが、専門家たちの関心を呼んでいる。

また、北朝鮮政府が 2012年の完成を目標としていた枕峰と三池淵君の間に建設していた「冬季スポーツのための大規模観光体育施設」の工事に関しても、基礎工事までをすべて終えた状態にも関わらず、今はすべて中断されている。
消息筋によると、これも白頭山の噴火の可能性を考慮してのことだという。


一方、両江道にあるジャガイモの研究所で活動している研究員のひとりも、「去る 2003年から平壌の地震研究所では、火山研究所をそこから分離させて、火山研究に取り組んでいる」とし、「火山研究所全体が白頭山探検隊に所属し、一丸となって高精度の火山研究活動を展開している」と述べた。

白頭山の火山活動を監視する北朝鮮「白頭山探検隊」は 1988年に組織されているが、現在は、火山研究所と共に「火山観測チーム」を構成しているのだという。


北朝鮮政府は、白頭山が噴火した場合、中国の東北地域の開発計画に莫大な蹉跌が生じることを予想しており、中国側と両江道、咸境道の一帯の鉱物資源、および、都市開発交渉の推進を急いでいるのだという。

北朝鮮政府は、両江道と咸境道一帯の金属と石炭開発を進めると共に、中国に会寧市や両江道などを本格的に開放して、中国政府からより多くの外貨を獲得しようと画策している一方で、もし、白頭山が噴火した場合の火山被害からの復興再建事業に中国政府を引き入れる計画だと、その研究員は述べた。

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参考資料:昨年の韓国報道

白頭山(ペクトゥサン)は噴火するのか
地球の記録(オリジナル記事/韓国ソウルファイナンス) 2010年05月23日

アイスランドからの火山灰のために最近ヨーロッパの航空会社が災難を経験している中、私たちの(朝鮮半島の)白頭山も火山爆発の兆候が普通ではないと22日のKBSが報道した。これに、改めて国民の視線が集中している。

KBSの調査報道チームが今月の初めに白頭山を調査したところ、近辺の住民たちが、最近数年の前兆は尋常ではないと話しているという。住民たちのインタビューは非常にリアルだ。 「車が過ぎ去るように土地が動きました。動揺しました」、「地震が来たと、学生たちを全員運動場で待避させました」など。

白頭山の地震は2002年から急増しており、多い時には1カ月に250回もの地震が発生した。 中国の地震関係者は、「2002年以降、微弱地震が集中する理由は白頭山の下のマグマが上昇して圧力が増加して発生したもののように見える」と言う。

中国地質研究所が作成した白頭山の火山活動研究報告書によると、白頭山の地下にはマグマ部屋が4つ存在し、最も上部のマグマは地下5kmまで上がってきていることが示されている。

人工衛星を利用して白頭山の地形を測定した結果、2002年から山の頂上部が膨らみ始め、2003年には4.6cm、2004年には1.8cmも突き上がったという。

現在は火山活動が少し弱くなっているが、近い将来また始まると中国政府は見ているとKBSでの放送は伝えている。 中国の地震関係者は、「2014年か2015年くらいにまた火山活動が始まると見ている」と語った。

ほとんどの火山噴火は、このような現象が繰り返されてきて起こるという点で憂慮の恐れがあるとし、放送は白頭山の周辺都市が、最近、中国政府の緊急時の指示に応じて、火山の噴火の対処策を立てた事実を伝えた。

私たち(韓国で)は休火山として分類している白頭山だが、しかし、中国と日本の学者たちは噴火が差し迫っていることを警告していると放送では言っている。

「白頭山は明らかに噴火する」という中国科学院の教授の断定的な予測で放送は終わった。



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関連記事:

北朝鮮の核実験は白頭山の噴火のトリガーになりうるか (2010年10月31日)


<転載終了>