キチガイ医さんのFBより
https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/541101105973647
<転載開始>
最近にわかに食品偽装が取りだたされていますが、今回のブームは一過性に終わりそうです。それで結局謝罪会見だけでおとがめなし。偽装を行った会社はこれからも今まで通り営業していくでしょうし、偽装が無くなることは無いでしょう。こういうのを、予定調和っていうんですかね?

日本の食品史は偽装の歴史というくらい、昔から食品偽装というのは耐えることがありませんでした。2000年に入ってからも、たくさんの食品偽装事件が起こっています。それでも昔は食品偽装が発覚すれば、偽装を行った会社には社会的な制裁が科せられていました。まあ、それだけ悪質だったという事もありますが。

この食品偽装史が変化したのはいつからでしょうか?すなわち、偽装しても謝罪会見だけでおとがめ無しになって、偽装はやったもん勝ちになったという意味ですが。それは僕の想像では、2007年ではないだろうかと思います。2007年に何があったか、皆さん覚えていますか?

2000年に入ってからの食品偽装史を紐解きますと、やはり2001年の牛肉偽装事件が真っ先に浮かびますね。国内でBSEが確認され、市場の混乱を避けるために政府がBSE全頭検査を義務付け、全頭検査以前に食肉処理した国産牛肉は、国が買い取って焼却処分することになりました。この制度に付け込んだ食肉業者が、安い輸入牛肉を国産牛と偽り、国に買い取らせたという、偽装というよりは悪質な詐欺事件です。

この牛肉偽装事件に関与した会社は軒並み社会的責任を問われ、解散や倒産の憂き目に会いました。2002年1月23日に雪印の牛肉偽装が発覚、同社は解散に追い込まれました。2002年6月28日、日本食品の偽装発覚、8月6日には日本ハムの偽装が発覚しました。これらの会社はどうなったんでしょうね?

2004年4月17日にはハンナン元会長含む11人が詐欺の容疑で逮捕。牛肉偽装に絡む事件は巨大詐欺事件へと発展していったのでした。偽装なんて生ぬるいもんじゃないですからね、これ。11月8日には名古屋市内の牛肉卸社長など7人逮捕と、事件は広がりをみせます。

そしてついに、2007年6月20日、ミートホープの牛肉偽装が発覚します。ミートホープといえば、関西の実業界では知らぬものは無いというあの浅田満の会社です。同和利権の元締めであり、フィクサーと呼ばれた男の本丸についに捜査の手が伸び、一連の牛肉偽装事件は収束へと向かいます。このミートホープと浅田満に関しては、「食肉の帝王 溝口敦:著」に詳しいので、皆さん一度読まれてはいかがかと思います。ちなみにミートホープの食肉偽装は20年以上前から続いていたことも発覚し、日本の食肉の信用が根本から揺るぎました。

日本の食品業界の偽装体質が明るみに出だし、ここぞとばかりに様々な食品偽装が発覚し、紙面をにぎわせ続けたのが2007年です。8月15日、石屋製菓が「白い恋人」の消費期限改ざん、10月12日、お伊勢参りの定番おみやげ「赤福」の消費期限改ざん、10月29日、船場吉兆のお菓子の消費期限改ざんと、次々に食品偽装が発覚します。これによって元々経営自体が厳しかった船場吉兆は廃業に追い込まれ、石屋製菓や赤福も、生産休止へと追い込まれました。

ところがここで今までとは違った現象が起こります。石屋製菓や赤福に同情を寄せる国民の声が上がり始め、再開復帰を願う声が広まっていきます。そして白い恋人や赤福の販売が再開されると、商品を求め長蛇の列ができるようになりました。日本人はどうやら2007年から、人をだました会社の商品が欲しいって思うようになったんですね。

そして今年になって、またまた食品偽装が次々と発覚しました。しかし2007年からの人々の考え方の変化は続いているようです。偽装を行った会社の謝罪会見では、苦しい言い訳のオンパレードでしたが、それでもどこも休業や廃業に追い込まれることは無く、人々は詐欺会社を糾弾するようなこともせず、温かい目で見守ってあげています。そういった日本人の温情というか、間抜けというか、そういう風潮が、偽装やったもん勝ちの社会にしているんですけどね。でもFBを見ていても、こういう論調の記事を書く人は皆無のようで、どうも最近、僕は日本人ではないのかな?と疑うようになりました。(さとう・シュークリ・ながお)

<転載終了>