櫻井ジャーナルさんのサイトより
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201605260000/
<転載開始>
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 どのような政治的な立場であろうと、事実を知ることは重要だと信じているのですが、有力メディアは支配層にとって都合の悪い情報は伝えなかったり、嘘を発信したりしています。これは日本だけの現象ではありません。

 世界で起こっている事実を全て知っている人間はいないでしょうが、それでも社会、人類、地球の運命を左右するような情報は全ての人が知る必要があると思っています。それが民主主義を実現するための最低条件でしょう。

 ところが、日本では情報公開が形ばかりで、秘密保護法まで成立しました。日本の「エリート」は日本を民主主義国家にする意思が全くないとしか思えません。公的なシステムだけでなく、本来ならメディアも情報を庶民に伝えるべきなのですが、そうした義務を果たしていません。

 現在、日本のメディアでは自主規制、自主検閲が広がり、支配層にとって都合の悪い情報を全く伝えなくなりました。あまりにも自主規制、自主検閲が酷いため、信頼度は大きく低下しているように見えます。戦前や戦中の報道も自主規制や自主検閲で言論が封殺されたと指摘されています。同じことを繰り返しているということでしょう。

 日本の支配層が「お手本」にしているアメリカでは、第2次世界大戦が終わって間もない段階で「モッキンバード」と呼ばれる情報操作プロジェクトが始まりました。その中心にはアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、フィリップ・グラハムが中心だったと言われています。
 ダレスは戦時情報機関OSSの幹部でウォール街の大物弁護士、ウィズナーとヘルムズはOSSでダレスの側近。ウィズナーはダレスと同じようにウォール街の弁護士です。ダレスとヘルムズは後にCIA長官に就任、またグラハムはワシントン・ポスト紙の社主で、その妻はキャサリン・グラハム。世界銀行の初代総裁に就任したユージン・メイアーの娘で、ウォーターゲート事件当時は同紙の社主だした。

 ウォーターゲート事件の取材で中心的な役割を果たした記者はボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインですが、バーンスタインは1977年に退社し、「CIAとメディア」というレポートをローリング・ストーン誌に書いています。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)


 その記事によりますと、400名以上のジャーナリストがCIAのために働き、1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は10名以上の工作員に架空の肩書きを提供していたそうです。この記事を書くためにバーンスタインはワシントン・ポスト紙を辞めなければならなかったという事実を忘れてはならないでしょう。

 ライフ誌の発行人だったC・D・ジャクソンは1943年から45年にかけてOSSに所属、戦後は秘密工作を監督するために設置された「工作調整会議」の議長に就任しています。1963年11月22日にジョン・F・ケネディ大統領が暗殺される瞬間をエイブラハム・ザプルーダーが撮影した8ミリ・フィルムを隠すように命じたのはこのジャクソンでした。1969年2月に裁判所の命令でこのフィルムは公表されますが、その時には「現像ミス」で大きな傷がついていました。

 こうした情報統制の仕組みがあるだけでなく、大都会の有力メディア、例えばニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙で働きたいと思う記者は支配層の意向に沿う報道を心がけなければならず、自主規制や自主検閲が行われているようです。そうした傾向は1980年代から強まり、21世紀に入ると公然と嘘をつくようになりました。

 こうした嘘には「タグの付け替え」が伴い、同じ武装集団が「自由の戦士」になったり「テロリスト」になったりします。LIFG、アル・ヌスラ、ダーイッシュ、穏健派・・・どれも実態は同じです。アメリカの意向を受けてクーデターを実行したウクライナのネオナチ、アメリカの支配に反対するフランスのマリーヌ・ル・ペン、巨大資本の操り人形であるジェブ・ブッシュやヒラリー・クリントンを罵ってきたドナルド・トランプをすべて「極右」で片付けることも間違っているでしょう。タグの呪縛を解く必要がありますが、そのためにも事実は重要です。本ブログが事実を知る一助になればと願っています。

櫻井 春彦

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