櫻井ジャーナルさんのサイトより
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201701030000/
<転載開始>
イスラエルベンヤミン・ネタニヤフ首相が汚職容疑で事情聴取されていると伝えられている。2009年にフランスの詐欺師アルノー・ミムランから100万ユーロを受け取った、あるいは著名な実業家から高価な贈り物を貰った疑いが持たれているようだ。

 ネタニヤフは2014年5月に来日した際、日本政府高官に対し、カジノのライセンスを速やかにシェルドン・アデルソンへ出すよう求めたとイスラエルのハーレツ紙が15年2月5日付け紙面で伝えた。この記事はすぐ削除されたようだが、コピーがインターネット上にアップデートされている。この口利きが事実なら、違法行為になるが、この時は問題にならなかったようだ。

 アデルソンはラスベガス・サンズの所有者で、ラスベガスだけでなくペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールでもカジノを経営している。ネオコンのスポンサーとしても知られていたが、昨年の大統領選挙では共和党のドナルド・トランプへ多額の寄付をしていた。

 1999年にアメリカのビル・クリントン政権はNATOを使ってユーゴスラビアを先制攻撃し、2001年9月11日の世界貿易センターや国防総省本部庁舎(ペンタゴン)に対する攻撃を利用してジョージ・W・ブッシュ政権はアフガニスタンやイラクを先制攻撃した。いずれも西側の有力メディアに偽情報を広めさせての侵略だった。

 本ブログでは何度も書いてきたが、クリントン大統領は軍事介入に消極的。そのクリントンを攻撃するキャンペーンをネオコンや情報機関と関係の深い富豪は展開した。ホワイトハウスでの影響力が弱まったネオコンは「民間人」としてネタニヤフに対して強硬策を求める。1996年にリチャード・パールを中心とするネオコンのグループは1992年2月に作成されたウォルフォウィッツ・ドクトリン(DPGの草稿)をベースとする提言「決別」をネタニヤフ首相に対して送っている。その中にはイラクのサダム・フセイン大統領排除も含まれていた。この提言が送られた一因は、ネオコンがネタニヤフの政策に不満を抱いていたからだろう。

 そして1997年1月に国務長官がウォーレン・クリストファーからマデリーン・オルブライトへ交代した時から政権が好戦的になる。ちなみに、オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子で、その当時からヒラリー・クリントンと親しい。国務長官の交代はヒラリーが夫であるビルに求めたと言われている。そして1999年のユーゴスラビア攻撃につながった。

 ブッシュ・ジュニアの後、アメリカ大統領に就任したバラク・オバマはアメリカ軍の直接的な軍事介入は行わなかったが、2011年春からアル・カイダ系武装集団を使った侵略を始める。彼の師もオルブライトと同じようにブレジンスキー。そのブレジンスキーがジミー・カーター大統領の国家安全保障担当補佐官として1970年代の終盤に始めた手口をまねたとも言えそうだ。

 2016年6月にネタニヤフ政権は国防大臣にロシアとつながりのあるアビグドル・リーバーマンを据え、ネタイヤフ本人も盛んにモスクワを訪問、6月7日にプーチン大統領と会談している。

 2016年月下旬にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はイスラエルとの和解を発表、イスラエルからトルコへエイタン・ナエーが大使として赴任した。そしてエルドアン大統領はロシアのウラジミル・プーチン大統領に対してロシア軍機の撃墜を謝罪、ロシアに接近していく。7月13日にはトルコの首相がシリアとの関係正常化を望んでいることを示唆した。武装蜂起はその2日後だ。

 この武装蜂起をエルドアン政権は鎮圧、ロシアとロシアとシリアの停戦について合意している。イスタンブールでナイトクラブが襲われるなどトルコでは破壊工作が続いているが、素直に考えると、戦乱の継続を願っている勢力の仕業だ。

 ブッシュ・ジュニアやオバマは中東/北アフリカやウクライナを戦乱で破壊してきた。その後継者がヒラリー・クリントンだったのだが、昨年の大統領選挙で選ばれたのはトランプ。その選挙にロシアが介入したとアメリカの有力メディアは叫んでいるが、証拠は示されていない。トランプ陣営も証拠は存在しないと言明している。

 トランプが大統領に就任した後、安全保障担当補佐官に就任すると見られているマイケル・フリンは軍の情報機関であるDIAを統括していた人物で、今でも情報力は高いと考えられる。

 これまで「冷戦」時代にソ連の脅威を捏造、あるいは誇張して宣伝する目的でCIA内に作られた「チームB」やイラクへの軍事侵攻を正当化するために偽情報を流していたOSPが存在するが、いずれもネオコン人脈が関係していた。その実態に関する情報もフリンは持っている可能性が高い。そうした情報に基づき、大統領就任後にトランプがネオコンに対する反撃を始めることもありえる。    

<転載終了>