社会科学者の随想さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1064176841.html
<転載開始>
【真実を語り正論を吐くと干されるこの世の中】

 【日本の政治社会と世界全体の支配をもくろむ者たち】

 〔※ 断わり〕 本記述は2008年12月13日の再掲である。必要に応じて補正・加筆してある。


 ① 前論的な話題

 『朝日新聞』2008年11月30日(日曜日)増刷の「b」版 「あっと!@デ~タ」は,日本の大学において中途退学者の少ない理由を解説していた。2週間後の今日〔同年の12月13日土曜日〕,その同じ「b」版 に毎週「mo@chaina」というコラムを担当・投稿する莫 邦富(モー・バンフ)が,こういう話をしていた。

 アメリカ・ニューヨークの大学に留学している莫の娘が,現地時間の深夜午後11時半に「大学の図書館」にいて勉強していると携帯電話をかけてきた。これにはびっくりさせられ「治安は大丈夫かと心配し,早く下宿に帰る」よう,うながしたところ,その大学では未明の午前2時まで勉強する学生もいるとの返事であった。

 そこで莫は,2008年11月30日(土曜日)増刷の「b」版 「あっと!@デ~タ」:「日本の大学では中途退学率が少ない」に触れていた。そういえば,莫の娘は,アメリカの大学「入学当初は勉強のプレッシャー」があまりにも大きく,アメリカ人でさえかなり体重が減った人がいた,という話をしていた。--「少年老い易く学成り難し,一寸の光陰軽んずべからず」。

 今週のこの『朝日新聞』2008年12月13日(土曜日)増刷の「b」版 は,だいぶおふざけ調に,うしろのほうに掲載する「bebetween」欄では『「みぞうゆう」の不安覆う』最近における日本社会の「10大ニュースは?」というアンケート調査を紹介している。第1位「中国製輸入食品で農薬混入禍」,第2位「オバマ氏麻生太郎画像3が次期大統領に」,第3位「未曾有(みぞう,念のため正しい読みかたを付記)の世界金融危機」。
 出所)画像は,http://ja.uncyclopedia.info/wiki/麻生太郎
 補注)「みぞうゆう」とは,現在の副首相である麻生太郎独自になる,漢字「未曾有」の読み方であった。この麻生が,日本国第92代内閣総理大臣を務めていた時期(在日期間)が,2008年9月24日~2009年9月16日であったから,本記述が執筆されたときこの国の総理大臣であった。いまは降格されて副総理大臣?(これはまったくの冗談 ◆ ♥ △ ☆!? )


 ② 本日の本論-正論を吐く論者たち:その1 森田 実-

 森田 実『崩壊前夜-日本の危機-』(日本文芸社,2008年10月)は,世界中を不幸にした「市場原理主義」に決別を迫る著作である。「リーマン・ショックのつけをアメリカは日本に払わせようとしている」と,批判もしている。( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
森田表紙 (2)
 1) 人物紹介
 森田 実(もりた・みのる)は,1932 年に生まれ,東京大学工学部を卒業後,日本評論社出版部長,『経済セミナー』編集長などを経て,1973年より政治評論家として独立し,著作や論文を多く著わすとともに,テレビ,ラジオ,新聞のほか,全国各地での講演をとおして幅広い評論活動をおこなっている。現在は森田総合研究所を主宰する。

 2) 森田『崩壊前夜』の主唱
 森田『崩壊前夜』は,こう主張する。アメリカ発世界金融危機は,全世界の経済危機に拡大し,世界を危機に陥れた。日本経済もまた危機的様相を呈している。企業倒産は急増している。多くの家計が崩壊の危機に瀕している。世界も日本も容易ならざる重大な局面に直面している。いま,なにをなすべきか。本書は,国民の皆さんに,今日の世界と日本の危機の現実とその原因,長期の展望を示すために執筆されたものである。

 第1章「完全に破綻した市場原理主義-日本は「暴走する資本主義」から「中庸の資本主義」に立ち返れ-」 --小さな政府主義がついに破綻した。「暴走する超資本主義」の正体。「反米大陸」中南米から見えるアメリカの本質。根本を反省せず状況に追従する日本のマスコミ。フリードマン革命の非人間性。市場原理主義からの脱却が最善の道である。

 第2章「日本を破壊した小泉・竹中改革-与党は「改革の継承」を否定し「小さな政府論」から政策転換せよ-」 --絶対に許してはならない「小泉改革の継承」。ついに暴かれた「財政危機」の大嘘。小泉改革がもたらした数々の災厄。

 第3章「アメリカの『戦争計画』に巻き込まれる日本-自衛隊のアフガニスタン戦争参加を絶対に許すな-」 --決して戦争をやめない軍事国家アメリカ。「大連立政権」で日本は戦争の道へ。原理・原則なき小沢民主党の政策。

 第4章「従米か独立か 総選挙後の日本はこう動く-国民目線に立った「平和・自立・調和」の政治こそが最善の道-」 --総選挙後の政局を予測する。政権与党にとって真の課題は「脱アメリカ」。5つの提言-民主党が「真の与党」となるために。

 エピローグ「日本の独立と再生へ向けて-独立と再生に向けて動き出した日本-」 
 註記)https://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4537256389.html

 3) 森田 実がテレビから消えた日
 詳細については『崩壊前夜』を読んでもらうほかないけれども,前段に引用した目次だけをみても,森田のいいたい重要点は一目瞭然である。政治評論家の森田=「私がテレビから消えた理由」は,2005年8月ころに求められる。同月8日のフジテレビの番組「めざましテレビ」に出演した森田は,当時の小泉純一郎首相を,つぎのように手きびしく批判したのである。 
    日本は議会制民主主義の国であり,議会が法律の決定権をもっている。憲法第41条は,国会は国権の最高機関であって,唯一の立法機関であると規定している。当時,国会が郵政民営化を否決したのに,内閣総理大臣が納得できないといって,国民投票に代わる衆議院選挙で決着を付けようとしたのは,内閣総理大臣がしたがわねばならない国会の決定を踏みにじり,首相を国会の上に置くという「憲法違反である」。小泉首相はただちに責任をとるべきである(210-211頁)。
          森田実画像4
   出所)http://ryuji.org/broadcast/dialogue_001/index.html
 フジテレビ生番組で,以上のように発言した森田に対しては「その後」「政治のほうから相当なプレッシャーがあり」,森田への「出演の依頼はなくなり」「私のフジテレビ生番組への最後の出演になった」(211頁)。これでは「戦前の軍国主義の時代と同じです」。「マスコミの危機です」(212頁)。

 森田はさらにいう。「いまのジャーナリズムはものすごい危機にある」「批判者を排除したら社会は暗くなります」(213頁)。「いまの政治家はほとんどアメリカの属国の政治家だと思います」。「日本の政治家はアメリカに尻尾を振っている」。「アメリカ政府がいえば日本政府はなんでもしたがうことをよくしっています」(218頁)。
 補注)森田 実がこのように指摘・批判した対米従属性は,その後にまで,つまり安倍晋三政権になってもなんら変わりないどころか,もっと深化(進化?)してきている。その意味では「戦後レジームからの脱却」を強説していた安倍の立場は,完璧といっていいほどに不成立になっており,むしろ悪化(アメリカにとっては進歩?)してきた。

 なお,本ブログ(旧ブログ)の「2008.11.13」「『資本の論理』の体現者」註記)においては,森田が日本を代表する製造業であるトヨタ自動車を批判した事実にも言及している。
 註記)「2008.11.13」の旧ブログはまだ再掲していないが,近いうちに再録するつもりである。
森田実2著表紙
    註記)画像左側はKKベストセラーズ,2011年発行。
画像右側は日本評論社,2006年発行
( ↑  画面 クリックで 拡大・可)

 森田 実という辛口の政治評論家の口を封じたいと企図した「政界と財界の欲求が調和し,強力に発揮された」のである。大手諸企業はマスコミ界に莫大な宣伝広告費を注入している。政治家の意向を汲んでその経費=金力を武器に使って,放送局各社に圧力をかけ,自社に気に入らない政治評論家の1人や2人の発言を「公の場から締めだす」ことなど,きわめて容易な対応(措置)である。

 ③ 本日の本論-正論を吐く論者たち:その2 ベンジャミン・フルフォード-

 ベンジャミン・フルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』(講談社,2008年)は,世界政治経済の次元において「金融危機を演出し,人類制覇を狙う闇の勢力」=「ルシフェリアン」を暴こうとする著作である。このような解説を聞くとなにかSFめいた中身である書物であるかのようにも聞こえるが,ともかく一読してフルフォードの主張を聞いてみる価値はある。

 1) 人物紹介
 ベンジャミン・フルフォード(Fulford,Benjamin)は,1961年カナダに生まれ,外交官の家庭に育ち,若くして来日し,上智大学比ベンジャミン・フルフォード画像較文化学科を経て,カナダのブリティッシュ・コロンビア大を卒業。『日経ウイークリー』記者,米経済誌『フォーブス』のアジア太平洋支局長などを経て,現在はフリーのジャーナリストとして活躍中である。
 出所)写真はフルフォード,http://kagefumi811.blog.so-net.ne.jp/2016-02-04-1 より。

 2) フルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』の主唱
 本書の目次を紹介しよう。フルフォードは「まえがき-9・11の裏にいた『闇の勢力』」で,こう断わっている。
フルフォード世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン表紙    私にとって9・11同時多発テロの取材は,それまで信じていた世界観を打破する画期となった。それまで私は,アメリカを始めとした西洋先進国が世界の発展途上国〔主に有色人種の国〕に対して,自分たちの思想を押しつけ「啓蒙」することが,世界を平和に導くすばらしいことだと,心の底から思っていた。

 そこには,越えられない絶対的な壁があって,先進国の欧米人は世界を指導しなければならないと,本気で思ってもいた。しかし,そんな幻想は消えた。9・11を取材し,真実をしったことによって,40年以上覚めていなかった私の目を覚ますことできた(1頁)。
 さらにフルフォードはいう。「世界は,残念なことに」「ルシフェリアンというおかしな勢力によって,支配されているのが現状」である。「9・11から始まり,紀元前まで遡ってから,歴史をつぶさに観察していき,現在進行中の世界金融危機を分析し,最後はこれから起こるであろうわれわれの未来にまで言及」した(3頁)。

 フルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』の本の全章は,こういう内容である。

 第1章「9・11を起こした者たちの正体」 --9・11,自作自演の決定的証拠。アメリカ軍に唯一「空白ができる日」。崩壊していないビルを崩壊と報じたBBC。世界の有力者が証言する陰謀説。ほか

 第2章「戦争と革命を操る闇の勢力」 --革命や戦争を支援する人々。 堕天使の子孫の血を受け継ぐ者。ルシフェリアンのルーツ。ほか

 第3章「日本の歴史とルシフェリアン」 --「黒船」のペリーはロスチャイルドの刺客? 明治維新の裏で蠢いたルシフェリアン。ルシフェリアンは天皇を暗殺したのか。ほか

 第4章「ルシフェリアンvs.中国秘密結社」 --100年以上前に「予言」されていた第3次世界大戦。 ソ連解体を決めた秘密会議の出席者。ICチップによる人類の家畜化計画。ほか

 第5章「アメリカを見捨てたルシフェリアン」 --ヨーロッパ社会にある二つのピラミッド。ルシフェリアンのアメリカ離れ。アメリカ空軍の愛国者による反乱。世界の救世主は日本。ほか

 3) ベンジャミン・フルフォードの主張
 フルフォードは白人たちが信じてやまない〈白人至上主義〉から脱却しえた珍しい「白人」ジャーナリストであり,英語・日本語のほか,スペイン語・フランス語・イタリア語・ポルトガル語・北京語も使える。とくに興味深い記述はたとえば,こういうものである。
    1909年10月26日,伊藤博文をハルビン駅で射殺(暗殺)した〔韓国や朝鮮では英雄の〕安 重根(アン・ジュングン)が,その罪を裁かれる法廷において,「日本は東洋の攪乱者なり」「伊藤公は韓国に対して逆賊なるとともに,日本皇帝に対しても大逆賊なり。彼は先帝孝明天皇(を誅殺して)・・・」と発言したため,裁判長があわてて安の発言を止め,裁判の公開を禁止にまでした。つまり,明治天皇が〈すり替えられた偽物の人間〉であるという当時の噂が,すでに外国人にまで広がっていた事実に言及している(118頁)。
     安重根の手型
  出所)これは安 重根の手型,http://blog.goo.ne.jp/momonga-in-sendai/e/4ec9d63b53a95f6322abe78b3d0018ce より。韓国では英雄。安は検束されて囚人になったのち,日本人でも直に接した人たちからは尊敬を受けている。
 フルフォードの指摘するルシフェリアンという世界征服を試みる勢力は,ジョージ・オーウェル『1984年』の描く超独裁的世界帝国の確立を狙っている。このような主張をとなえたら,これを聞かされた人によって「狂人あつかい」されるかもしれない。しかし,この論点の判断は,実際にフルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』を一読してからにしたほうがよいと思う。

 「問題は,日本が今後どうするかだ」というフルフォードも,さきにとりあげた森田 実と同じように,「いまの日本は,トップの一部が明らかに彼らに牛耳られている。アメリカのためにテロ特措法の延長に躍起になる首相〔元首相小泉純一郎のこと〕は,はたしてどこの国の首相なのだろうか?」(224頁)とか,「小泉純一郎首相から,安倍晋三首相,福田康夫首相,そして麻生太郎首相も,いったい誰のために政治生命をかけて,アメリカを支援しているのだろうか」(225頁)とかいって,根本的な疑問を提示している。

 フルフォードは「世界の救世主は日本」であるのは,「日本の対外資産総額は2007年末で 610兆円にもなる」のだから,「これを積極的に運用できれば,いま引きおこされている第3次世界大戦も止められるはずだし,世界の環境破壊や貧困問題も解決できると私は確信している」と主張する(226頁)。
 補注)「主要国の対外純資産(2015年末現在)」はその後,日本の数値はだいぶ低下しているものの,まだ世界のなかでは一番である。
主要国対外純資産額図表
出所)http://www.garbagenews.net/archives/2013421.html

 さらには「日本は現在アメリカを,いわば『脅迫』できる立場にある。戦争を続けるアメリカ,そして,それを操るルシフェリアンに対して,『戦争に使うのであれば,お金を貸さない』と拒否できる立場にいるのだ」と強調もする(228頁)。

 --以上の紹介程度では〈ルシフェリアン〉なる勢力集団の内実は,まだよく理解できない。もう一度いわせてもらえば,この点を詳しくしりたい向きには再度,フルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』を自分で読んでもらうことを勧めておく。

 同書から最後の引用をしよう。

 「いままでは,ブッシュを中心としたネオコンを操ることによって,ルシフェリアンは自分たちの思いどおりに,あらゆることを進めてきた。しかし,9・11がヤラセだということがバレてしまい,彼らの描いていたその後の世界支配を進めることができずにいる」(237頁)。

 「不幸なことに欧米社会はルシフェリアンに乗っとられてしまっブッシュのうしろで大あくびする少年たが,ユーラシア大陸には,まだ支配されていない国が残っている」。「その代表例が,中国,ロシア,インドだろう」(223-224頁)。
 出所)右側の写真は,http://abcdane.net/archives/000989.html より。うしろの少年は大アクビをしている。ブッシュ君には当時,世界中が同じように飽き飽きした気分にさせられていた。

 アメリカ政府『9・11 委員会レポート』に言及されていない事実がある。それは,2001年の9・11事件が起きてから8時間ほど経過した午後5時20分ころ,世界貿易センター第7ビルがわずか 6.5秒という短時間で,まるでビル解体工事であったかのように崩壊したことである。次記のアドレスは,第7ビル崩壊の動画(9秒目)の動画(の画像)である。
9・11時のビル崩壊の謎
出所)http://jp.youtube.com/watch?v=LD06SAf0p9A&eurl=

 ところが,BBC放送のニュースが現地時間の午後5時少しまえ「ソロモン・ブラザーズ・ビル〔第7ビル〕が崩壊しました」と報道した。だが,その時間にはまだ第7ビルは崩壊していなかった。イギリスの報道機関であるBBCが,どうして,約30分も事前に第7ビルの崩壊を報道したのか? 

 森田 実とベンジャミン・フルフォードが指摘し,問題にする「政治と経済の交叉する暗闇」の実在が,世界貿易センター第7ビルのわけの分からぬ崩壊現象によって示唆されている。「9・11事件がヤラセだ」というフルフォードなどにかぎらず,多くの識者・専門家が指摘するのは,この「経済・政治」の事件が「戦争の問題=テロとの戦い」にすり替えられていたことである。

 4) 参考文献など
 なお,フルフォード『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』が議論する中身に関連して,さらに実証的に解説する文献2冊を紹介しておく。

 ☆-1 ユースタース・マリンズ『民間が所有する中央銀行』秀麗社,1995年。

 ☆-2 安部芳裕『金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った』徳間書店,2008年9月。

 ☆-3 またとくに,2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件については,https://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカ同時多発テロ事件陰謀説 も参照されたい。


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