LITERA/リテラさんのサイトより
http://lite-ra.com/2017/03/post-2961.html
<転載開始>
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安倍晋三公式サイトより


「これ“私人”で通るかって話なんですよ、公人じゃないかって!」

 政治家の関与に焦点が当てられている森友学園国有地格安払い下げ問題。昨日2日の国会では自由党共同代表・山本太郎議員がそう問い詰めた。安倍首相は1日の参院予算委で、共産党の小池晃議員から昭恵夫人と森友学園の籠池泰典理事長との関係を聞かれ、「妻は私人なんですよ。いちいちですね、妻をまるで犯罪者扱いするのは極めて不愉快ですよ」と逆ギレ。つまり、私人である妻が何をしようが関係ない、これ以上追及してはダメだ、というのである。

 おいおい、そんなわけあるか。昨日の国会で山本太郎議員からの質問に答えた土生栄二内閣審議官からは、明らかに昭恵夫人が「私人」たりえない幾つもの事実が出てきた。まず、昭恵夫人には秘書的な役割を担う経産省と外務省の職員が実に5人もついていて、もちろん公費で賄われている。しかも、2006年以降、首相夫人の秘書は「非常勤1名」が慣例になっており、昭恵夫人の5人の公設秘書は“異例中の異例”だ。

 また、第二次安倍政権では辞退していると説明されたが、事実として第一次政権の頃には公務に対する日当も支払われていた。昭恵氏の活動をサポートする「首相公邸連絡調整官」が設置された第一次政権のときだ。いうまでもなく、これらの原資はすべて国民の血税である。さらに、今日の衆院国交委員会では、民進党の玉木雄一郎議員の追及で、一昨年9月5日、昭恵夫人が塚本幼稚園で講演をした際にも、政府職員が同行していたことが明らかになった(このときの費用は私費だと説明)。 

 だいたい、昭恵夫人は自身の居酒屋UZUの営業や反原発運動との関係などで注目を浴びることも多いが、その何十倍も安倍首相や自民党政策を助ける“広告塔”として動いている。言い換えれば、昭恵氏の活動は、自身の人脈よりも安倍首相の人脈の延長としての活動のほうがはるかに多いのである。

 たとえば昨年の参院選でも、自民党議員の応援演説のため全国を駆け回っていた。とりわけ島尻安伊子・前沖縄担当相(落選)の応援に駆けつけた沖縄県那覇市では「(夫は)独裁者で戦争をすると言われているが、そんなことはない」と絶叫。他にも福島や三重など自民党劣勢の地域に投入されている。安倍首相が昭恵氏の「家庭内野党」なる異名を逆手にとってイメージアップに利用しているのは間違いないのだ。「妻は私人です」などという言い訳は御都合主義にもほどがある。

  選挙のときだけではない。昨日本サイトでお伝えした“第二の森友学園疑惑”こと加計学園グループ(岡山県)の問題で、昭恵夫人は加計学園が運営する認可外保育施設「御影インターナショナルこども園」(兵庫県)の「名誉園長」を務めている。その就任記念講演では、保護者らの前で安保関連法についてこのように語ったという(毎日新聞兵庫版15年9月20日付)。

「(安保法制は)決して戦争に向かうものではなく、この国が自立するための一歩」
子どもたちが世界中の子とつながることが平和への道だと期待する」

 つまり、昭恵夫人は安倍首相の政策の“スピーカー役”として各地で活動しているのだ。また、最近のプレミアムフライデーのイベント出席をはじめ様々な政府政策の告知を行っており、海外出張も多く、外国政府の要人とも面会を繰り返している。実にこの2月には28日間に29回もなんらかのイベントに参加しているという(「J-CASTニュース」3月2日配信)。

 もちろん言うまでもなく、それは昭恵氏が「首相夫人」だからに他ならない。実際、森友学園の件でもはっきりと「安倍晋三内閣総理大臣夫人」という肩書きで名誉校長に就いていたし、また昨年には「安倍昭恵チャンネル」というネット動画コンテンツを立ち上げたが、そこでは「憲政史上初!! 首相公邸よりお送りします」と謳っている。つまり、昭恵氏がこうした「首相夫人」の肩書きを積極的に用い、公人である立場を利用して世論誘導に関与している以上、誰がどう見ても私人たりえないのである。

 それは、問題発覚以降、沈黙を貫いている昭恵夫人自身が、誰よりもよく認識しているはずだ。本日の『とくダネ!』(フジテレビ)では、2014年12月に昭恵夫人が塚本幼稚園で講演した模様が放送されたのだが、そのなかで、昭恵氏はこのように語っていた。

「どこに行っても総理夫人として扱っていただいて、海外に行けばSPさんがついて信号もなくスイスイと行かれて、どこでも待つことなくみんながものすごく大切にしてくれるという状況のなかに(自分が)あると、ふと勘違いしてしまうことがあるんですね。自分はもしかしたら偉いんじゃないかと思ってしまう」

 安倍首相は森友学園との関係を隠蔽しようと躍起だ。しかし繰り返すが、5人の秘書とSPを従え、政府政策のスピーカー役を担っている昭恵夫人が、安倍首相の言うような「私人」であるわけがない。

 また、これとは別に『とくダネ!』で放送された講演のなかでは、昭恵夫人が「前々から、塚本園長(籠池理事長)からは主人にもお手紙をいただいたり、電話で話をしていただいたり、実際にもお会いしていただいたりしていたりしていました」と語っていたことが明らかになった。これは、安倍首相が国会で籠池理事長との個人的面識を否定したことと完全に矛盾する新証言だ。さらには、塚本幼稚園が、昭恵夫人が名誉会長を務める一般社団法人「鈴蘭会」が販売する教材を園内で使用していたことも新たに判明している。

 昨日の国会では、山本太郎議員が「この問題。誰よりも詳しい人に来ていただくしかない」として昭恵夫人の参考人招致を求めた。当然だ。昭恵夫人を私人と嘯く安倍首相だが、いったい誰が“公私混同”して森友学園に便宜をはかったのか。野党もメディアも、全力を尽くして究明していかねばならない。
編集部




<転載終了>