DEEPLYさんのサイトより
http://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/f9a4dfabed027d3186e7c575bafd0c4c?fm=rss
<転載開始>

BRICS、つまりブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの特使が12日インドに集まってシリア問題について協議をしていた。
http://thebricspost.com/brics-special-envoys-discuss-syria-iraq-crises/

議題は、シリア、イラク、イエメン、リビアの軍事的、政治的状況とパレスチナ・イスラエル問題の解決の見通しについて、だそう。

各国の政治状況があるからあまり派手に発表はしていないのだろうと思うのだが、ロシア外務省は、コミュニケをウェブに載せていた。ここ

それはそれとして、ここで結構大きいのは、インドの立ち位置。インドは、シリア問題についてはシリアの外交官が感謝を示していたぐらい、シリア、イランの不利益にならないような態度を堅持している、と言っていいと思う。

インドの立ち位置はアフガニスタンにも関係してくる。表面的にはネオコンと一緒にアフガニスタンに大きく突っ込んでいこうとしていたと思えるのだが、でも、さすがにすべての近隣諸国との関係をぶち壊しにしてまで突っ込んでいこうという気はない模様。このへんはインドだわなぁって感じ。アクロバット外交、ヨガ外交という感じ。

■ 国連重視、シリア主権重視

ざっと読んだだけだけど、上で書いたコミュニケの内容で重要なのは、この二つか。

  • 中東で起こっている危機は、武力または外からの介入なしで、国際法と国連憲章に準拠して解決されるべき
  • 参加者はシリアの主権と領土の一体性をサポートすることで一致。シリア国民による平和的な解決が必要だ


They firmly advocated that these crises should be resolved in accordance with the international law and UN Charter, without resorting to force or external interference and through establishing broad national dialogue with due respect for independence, territorial integrity and sovereignty of the countries of the region.

The participants confirmed their strong support for the sovereignty and territorial integrity of Syria and the need for a peaceful solution, led by the Syrians, to the conflict.

こういうものは別に今すぐ何かに使えるというものではないが、混乱、衝突が起こる可能性を秘めた問題について、立場を確認しあうのはいいこと。

「あっち」から命令が来るまで待って、来たら、首降り人形よろしく、「はいはいはいはいはいはいはいはい」と支持を表明するスタイルの西側などという体制より、はるかに自治的、つまり主権のある人々の振舞いだわ。

 

「首振り人形」は、プーチンがトランプのシリア空爆に対してNATO諸国が取った行動をこんなふうに言ったところから一躍人気ワード?になってる模様。

「NATO同盟国の反応はどうだったってんだ? みんなして首振り人形よろしく頷いてるじゃないか」と言ったわけです。あの、首のところがびよ~んとバネになってる人形のこと。bobblehead doll。

“What was the reaction of the NATO allies? All of them are nodding like bobble heads,”
https://www.rt.com/news/384421-nodding-like-bobbleheads-putin-nato/

 

■ モスクワ・北京

13日には中国の張高麗第一副首相が、モスクワに行ってプーチンに会っていた。

http://en.kremlin.ru/events/president/news/54284#

 

非常に良い、というか何かちょっと良好な関係を築くことを寿ぐ感情が垣間見えるようなご挨拶を張さんは行い、この中で、プーチンは5月に、一帯一路構想のサミットのために中国を訪問し、7月には習さんがモスクワを訪問することを確認した。


モスクワと北京の間で首脳が年に何度も行ったり来たりしていることは、思うに、ユーラシアの内部は安全である、ユーラシアの内部の交流はライブであることの表明でもあるんだろうな、とか思ったりもする。

 

■ 地理は変わらない

で、これらを見ていて思うのは、トランプの攻撃的姿勢というのも、要するに、結局のところ、いろいろ言うけど、これらユーラシア内部の団結をなんとかしてぐじゃぐじゃにしたい、とそれがコアの目的なんだと思うんだよね。(田中宇さん流に考えるなら、これによって失敗することが予想されるその先を見てる、となるんだろうけど)

北朝鮮なんか、まさにその好例ではなかろうか。

私は現在の北朝鮮対応を見ていると、ああ、こうやって日清戦争が必要だったってことなんだろうなぁとかしみじみ思う。

要するに、チャイナとロシアを混乱させるための突破口としての朝鮮ってこと。これを日本に支配させることによって、大陸に棒を突き刺して、攻撃拠点を作って事実その通り、混乱していって、そこから清朝が潰れ、ロマノフ朝が潰れた、と。欲しかったのは死んでくれる兵隊という話。

日本が「仲間」になっていなかったらこの巨大帝国潰しはできなかったでしょう。日本人に大陸への野望を植え付けて、それを利用した。西でこれに対応するのはドイツというよりポーランド。というより、ポーランドとはドイツの延長で、満洲国とは日本の延長という感じですかね。

 

ここで書いたような話が下敷き。

ロマノフ家のプリンスからガーター勲章まで

日本に問われているのは、地理を取るのか、「仲間」を取るのか、でしょうね。前回は仲間を取って仲間に裏切られたわけですが、今回はどうなるものやら。

別の言い方をするなら、明治朝日本を続けるのか、それとも歴史を捨象して適当に作った明治朝日本を修正して、地理的日本になるのか、でしょうか。

 

■ オマケ

国連でのシリア問題の解決プランに対して、ロシアは反対票を投じ、中国は棄権したことを巡って、中国がアメリカと手を結んだ、→ ロシアを裏切ったのだ、的なことを書いている人が散見できますが(日本に限らない)、これって、そんなに驚くことには思えないです。

なぜなら、安保理の決議はロシアの反対票1票で足りるから。だから、中国はだいたい、そういう場合には棄権して、自分の外交的な選択肢の範囲を広げておくというのがむしろ通常のやり方。中国ってそういう人たち。

だから、前回のシリア問題の議決の時に、ロシアだけでも足りるのに中国も反対票を投じた時、ロシア回りでは、おお、チャイナも本気かみたいな驚きが走ったぐらい。

今回に関していえば、米中間の貿易問題があるから、できるだけ自分の手を縛らないようにしようというのは、理解できる話。

 

あと、そうそうその「理解」。中国がトランプの空爆に「理解を示した」というのも、なんか伝言ゲーム的な話だよなぁとか思う。習氏が言ったのは、シリアで子どもたちがああいう風になっている場合そういう行動に出るのは「理解します」、でしょ。

これって、I understandってことですよね。理解するというのはニュートラルな状態以上の含みはない語。つまり、承認の意思までは含んでいない。

英語圏の会話で、I understand, I understandと来たら、むしろ次の文言が重要になるのが通常使用だとも思う。つまり、その部分は理解する、それは理解する、しかし、と来るのが通常のフォーマットだということ。(逆に、I don't think...と否定で入ったら、むしろ後段で承認可能な部分が来る可能性が高い)

それに対して、日本語環境では、「理解する」を、強引に「理解を示す」と言い換えてしまうことがかなり頻繁にあることから見ても、何か、理解する、に承認の意思を含ませている使用慣行があるかもなぁ。

いずれにしても、なんてか、メディアを使ったプロパガンダ戦の一コマ以上の話ではないと思う。

 

■ オマケ2

「欲しかったのは死んでくれる兵隊という話。」と書いて思うのだが、そうであるならば西側(Bチーム)にとって現在の急務は、日本をかつてように先制攻撃をする国するということではなかろうか。

適当なところに突っ走ってくれる奴が欲しい、と。

そうであるならば、やたらに教育勅語だの我が闘争だのとネタを作っていることも意味がある。意図するところは、「あれでよかったのだ」と日本人を錯覚させること。

これこれこの仲間がBチーム。

フリーランド vs 稲田

 

<転載終了>