気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/51171113.html
<転載開始>

「ライブドアブログ OF THE YEAR 2017」ブログ職人賞をいただきました!


 いよいよ12月、年末になってしまいました。

 で・・・年末といえば様々な賞を思い浮かべますけど・・・

トロフィー171201

 なんとKasayanも「ライブドアブログ OF THE YEAR 2017」”ブログ職人賞”というささやかな賞をいただくことが出来ました。

 シンプルなガラス製のトロフィーをいただき思わずパチリ!
 金ピカのトロフィーとは異なり、仕事場の棚に飾っても違和感がありません。

バナー171201
【ライブドア特設ページ】 http://blog.livedoor.com/of_the_year/2017/

 で・・・気になる賞金や商品ですけど・・・なにもなし・・・ゼロ!!
 のし袋に入った諭吉様も、振り込みの明細、賞品の目録もありません。
 「頑張って広告収入で稼ぎなさいよ」ということなんでしょう。

 でもこの歳になると、ささやかな賞金よりもセンスの良いトロフィーのほうが正直嬉しい!!
 数百万あると言われるブログの中からピックアップされたことだけでも”奇跡”ですから。

 叙勲には縁のないKasayanにとって、これが人生最後の賞になるでしょう。

 これも拙いブログを訪ねてくださる読者の皆さんがあってこそ。
 還暦目前の田舎の気象予報士にお付き合いいただき有難うございました!!
 そして、これからもよろしくお願いいたします。

-42℃以下の寒気を伴う寒冷渦南下・・・今後の動向と具体的な影響



 (1)強い寒冷渦接近!・・・北半球上空の寒気(実況)と今後の動き(予想)


 今日も最初は寒さと雪の原因の全体像・・・北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)からチェックしたいと思います。
北半球寒気アニメ171201
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 比較的暖かかった今週ですが、最後は寒さで締めくくり。
 巨大な寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)に成長した寒気塊が北日本へと南下し始めています。

 では、寒冷渦が「いつまで?」居座り、「いつ?」「どこまで?」寒気が南下するのか??
 昨日に引き続き、週間予報支援図という専門の天気図を使ってまとめておきました。

支援図6コマ171201

 北半球上空の気圧配置を極東にズームして、明後日から6日間の予想を並べたもの。
 昨日同様、偏西風の様子と寒気が南下するタイミングをKasayanが加筆しておきました。

 やはり今回の寒冷渦・・・少なくとも8日(金)まで日本の北に停滞する模様。

 ただ、今夜をピークに南下する寒気は、3日(日)頃、いったんカムチャッカ半島方面に抜けることが予想されています。
 また、このタイミングで偏西風が西南西風に変わるため、4日(月)かけて太平洋の暖気が流れ込み、一時的に寒さが緩むと思われます(あくまで緩む。暖かいという表現はためらわれます)。

 ただ、5日(火)から再び寒気が南下。
 寒気を運ぶ偏西風が西日本の太平洋側まで南下するため、全国的に冷え込むとともに、冬型の気圧配置が強まるタイミングで日本海側では降雪・・・それも大雪になることが心配されます。

 そして7日(木)にはいったん寒気のピークは過ぎるものの、次の寒気が朝鮮半島付近へと南下。
 ひょっとすると来週末にはさらなる寒気の影響があるかもしれません。


 (2)強い寒気の影響・・・週末と来週の空模様は??


 では、気になる強い寒気の具体的な影響・・・

 週末と来週の空模様を、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、ザックリとまとめておきました。

 ①週末の空模様

GSM週末171201

 土曜朝は北日本中心の西高東低 冬型の気圧配置。
 北陸以北の日本海側に降水(雪)域が予想されていて、平地で雪の目安になる寒気も山陰付近まで南下するため、雪の日本海型、冬晴れの太平洋側、それぞれ冬型特有の寒々しい”冬の朝”になると思われます。

 ただ、日曜日の朝にかけて西~東日本を高気圧が東進。
 冬型の気圧配置は北海道付近限定になって、晴天域が拡大すると思われます。

 また、高気圧が東海上に抜ける日曜日も、(本州上の偏西風が東西流のため)高気圧が西側に勢力を残し、西~東日本はまずまずの天気で推移。

 高一方気圧の勢力が及ばない北日本では、気圧の谷の通過に伴い雨や雪が降り・・・
 高気圧南縁で暖かく湿った空気が流れ込む南西諸島も雨の降りやすい状態が続くと思われます。

 ということで、この週末・・・大きな寒冷渦が南下してきた割にはまずまずの天気で推移する所もあるようですけど(週間予報支援図では暖気が流れ込むタイミング。当然ですね)・・・

 ①来週の空模様

GSM来週171201
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 詳しくは図中の書き込みをお読みいただきたいのですが・・・
 やはり冬型の気圧配置が強まり、まとまった雪が予想されるのは、寒気南下のピークを迎える6日(水)頃。

 計算上は、来週末にかけていったん気圧の谷が通過した後(寒気が抜けた後)、再び冬型の気圧配置が強まることも示唆されていますけど・・・
 まずは来週半ばの雪や寒さに注意する必要がありそうです。

異常天候早期警戒情報171201

 ちなみに、これは昨日気象庁から発表された異常天候早期警戒情報(リンク)。

 5日~14日にかけて、広範囲で平年を下回る寒さになり、山陰から東北の日本海側では降雪が増える可能性が高いことが示されています。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

今日の空模様・・・冬型、次第に強まる!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市・・・

菅平171201

 夜明け直後はどんよりと曇って、志賀高原~菅平方面の2000m級の山々には雪雲がかかっていましたが・・・08時過ぎから晴れ間が広がり始めています。

 最低気温は2.1℃(06時36分)。
 寒々とした景色の割には平年よりやや高め。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況171201

 水蒸気画像を見ると、東北北部付近に明瞭な偏西風の強風帯が停滞。
 どうやらこの北側に冬の寒気が流れ込んでいるようです。

 気圧配置も、この偏西風強風帯を境に北側では西高東低 冬型の気圧配置。
 南側には大陸から高気圧が張り出していることが分かります。

 ただ日本海西部には、朝鮮半島から南下中の悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)に対応して、気圧の谷(黄色の点線:等圧線の高気圧側への湾曲域)が発生。
 これに沿って風の収束線が形成され、活発化した雪雲の帯が若狭湾から能登半島の西側にのびていることが分かります。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 では今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM1日171201
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・今夜にかけて冬の上空寒気を運ぶ偏西風強風帯が東北北部付近に停滞(濃い水色の矢印)。
 また、晩秋(初冬?)の上空寒気を運ぶ偏西風強風帯(南側の濃い水色の矢印)が山陰~関東甲信付近に停滞することが予想されています。

 そして北の偏西風強風帯に沿って、-40℃以下の真冬の寒気を伴う上空の気圧の谷が東進。
 -35℃以下の強い寒気を伴う上空の気圧の谷も後追いで北日本を通過することが予想されていて、北日本では冬型の気圧配置と(不安定な大気によって)雪雲が空高く発達しやすい状態が続くと思われます。

 また、南の偏西風強風帯に沿って、上空の浅い気圧の谷(正渦度極大値)が断続的に東進。
 山陰から北陸付近の雨・雪雲を活発にすることが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北の偏西風に対応して北日本中心の西高東低 冬型の気圧配置が継続。
 北日本では北西の強風と高波が続き、上空の気圧の谷が通過するタイミングで降雪が強まることが予想されています。

 また、南の偏西風に対応して日本海西部では気圧の谷(黄色の点線)が停滞。
 風の収束線が形成されるのに伴い活発な降水(雪)帯が、若狭湾~能登半島西岸を指向し続けることが予想されています。

 そして(地形の影響を受けにくい上空約1500m)-5℃以下の寒気は、夜にかけて近畿付近まで南下。
 日本海側に予想されている降水は、日中の昇温で雨になる地域があるものの、夜には(地上気温次第ですけど)広範囲で雪やみぞれになると思われます。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは最後、以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。 

全国流線アニメ171201
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 日本海西部の気圧の谷に伴う収束線の停滞が目立ちますけど、このエリアは比較的高温傾向。
 (長野県北部などの高地を除き)雨で推移する所のほうが多いと思われます。

 ただ、夕方以降、降水が活発化する新潟県以北では-6℃以下の寒気が十分に南下。
 気温が下がる夜、降雪が活発化し、積雪が増加すると思われます。

 今回の寒冷渦の影響・・・
 明日午前中にも解消しまとまった雪も短時間で弱まりそうですけど、来週半ばからの大雪に備えてしっかり処理しておきたいところです(自分に言い聞かせていたりして)。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

 拡大北半球171201拡大GSM来週171201拡大GSM171201
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

(4Kタイムラプス動画:菅平高原方面 冬型の夜明け。上空西南西風・下層北風)
  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw



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