気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/51191690.html
<転載開始>

 今朝は冬型の気圧配置に伴う雪雲の流入の様子をタイムラプス撮影していたので、ブログの書出しが遅くなってしまいました。
 薄い内容、ご容赦下さい。

寒冷渦の影響、第一波上陸へ・・・今季最初の本格的寒波に!



 (1)北半球上空の寒気・・・-36℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷、南東進


 今日も寒さと降雪の原因の全体像・・・
 29日(水)21時~昨夜21時の北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)をアニメ化しておきました。
北半球寒気アニメ171205
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 この一週間、日本の北でチカラを貯めた?寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が、偏西風の南側への蛇行域(上空の気圧の谷)とともに、-36℃以下の寒気第一波を日本に送り込み始めたことが分かります。



 (2)向こう一週間の気温傾向と具体的な空模様・・・強弱あれど冬型続く!


 では、向こう一週間の気温の傾向(平年差)の最新データをチェックしておきましょう。

週間気温グラフ171205

 強弱あれど、全国的に平年を大きく下回る状態が一週間以上も続くことが予想されています。

 7日(木)頃、一時的な気温の上昇も予想されていますが、基本的にずっと低温傾向。
 毎日チェックしているグラフですけど、平年を下回る状態が、これだけ長引くのはあまり見かけたことがありません。

 では具体的な空模様はどうなるんでしょうか?
 明日から6日間の空模様を、気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってザックリとまとめておきました。

GSM6コマ171205
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 気温の平年差のグラフと対応して、7日(木)、10日(日)に冬型の気圧配置が弱まり、一時的に寒気が北上する模様。

 それ以外は、西高東低 冬型の気圧配置と寒気の南下がセットになって、西日本も含めて雪の降りやすい状態になることが予想されています(詳細は図中の書き込み参照)。

 特にJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)と呼ばれる雪雲の帯がかかり続ける北陸付近では、気温の低い脊梁山脈付近を中心に積雪の増加が予想されます(北アルプス北部・立山方面など)。
 バックカントリースキーや早めの冬山登山など、週末を待ちきれない方も多いと思いますが、いきなり真冬の厳しい状況が予想されますから、慎重な計画と行動に注意していただきたいと思います。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

今日の空模様・・・西から冬型強まり、真冬並みの寒気南下!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今日の長野市・・・

菅平171205

 今朝は真西の北アルプス方面から雪雲が流入。

 真西から雪雲が流れ込む場合、善光寺平(長野盆地)は北アルプス風下の下降気流域に入るため、雪雲が消散し、あまり雪が降らない傾向にあるのですが・・・
 今朝も青空優勢で、西の空にはモヤのように雪雲が広がっています。

 最低気温は0.4℃(06時31分)。
 09時を過ぎて、ようやく2℃を上回り始めました(2℃以上だと降っても弱い雨?)。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況171205

 気圧の谷が東海上に抜け、西から等圧線が混雑し始め、西高東低 冬型の気圧配置が強まってきました。

 山陰以北の日本海側には雪雲がビッシリ貼りついていて、低気圧に近い東北北部の山沿いや、日本海西部の(気圧の谷に沿った風の収束線に対応した)雪雲の帯がかかる北陸付近の山沿いで降雪が強まっているようです。

 今朝は、福岡、山口、島根、熊本で初雪を観測。
 西から強まっている冬型・・・これからもっと強まりそうですけど・・・


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM5日171205
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・日本付近で大きく南に蛇行している(ザックリ4本の)偏西風強風帯(水色の矢印)に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が通過。

 上空の気圧の谷を追うように、北海道には-40℃以下の寒気、東北には-35℃の寒気、山陰以北には-30℃以下の真冬並みの寒気が流れ込み始めることが予想されています。

 このため地上では・・・下段の図・・・三陸沖に抜けた低気圧が発達しながら北東進。
 西高東低 冬型の気圧配置が強まり、北西風に乗って地上付近(上空約1500m)の寒気が西日本から南下。
 -5℃以下の寒気の南下に伴い西日本では初雪ラッシュが予想されます。

 また日本海西部では、-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷の通過に対応して気圧の谷に少低気圧が発生。
 このため北陸付近~関東の寒気の南下や雪雲の流入が遅くなるわけですけど・・・

 地上付近が相対的に高温で、上空には真冬並みの寒気が南下することによって、小低気圧付近は大気の状態が不安定に。
 今夜にかけて小低気圧が上陸する北陸付近では、(ブリおこしの)落雷や突風などの激しい現象と、低気圧通過後の降雪域の拡大と強まりに注意が必要です。
 (北朝鮮の木造漁船・・・もし操業しているのならかなり厳しい状態・・・)


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは最後、以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。 

全国流線アニメ171205
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 西日本から寒気が南下する様子がよく分かりますが、山陰の降水(雪)は比較的弱め。

 やはり心配なのは日本海の小低気圧が北陸に上陸するタイミングの激しい現象と、降雪の強まり。
 JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の収束線(黄色の点線)が若狭湾付近を指向するようですから、関ケ原方面への雪雲の流れ込みも気になるところです(新幹線への影響は?)。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM6コマ171205 拡大GSM171205 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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