気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/51357164.html
<転載開始>

北米生まれの寒気、北極経由で日本付近へ!


 今日最初は寒波の全体像・・・北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)から。
 いつものように、昨夜21時まで6日間の天気図に着色してアニメ化してあります。
北半球上空の寒気アニメ180108
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 北米大陸で生まれ発達した-42℃以下の寒気が北極経由でユーラシア大陸へ。
 さらに先端の-36℃以下の寒気が、一時的に北海道を通過しオホーツク海に流出中。

 今日は-42℃以下の寒気が南下する直前、上空の気圧の尾根(偏西風の北側への蛇行域:暖気流入域)が通過して一時的に気温が上昇するタイミング。
 明日はいよいよアメリカ生まれの?(新陳代謝はあるはずですけど)強い寒気が南下してきます。

 この状況、実は昨年末から各国のモデルが示唆していたのですが、Kasayan的には眉に唾を塗りながら?実況を追いかけ続けてきました。
 北極をまたいで大陸間を渡る寒気・・・今回はそのダイナミックさに驚かされています。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

今日の空模様・・・冬型の狭間、気圧の谷が通過して荒れ模様の天気に!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市・・・

菅平180108

 高層雲と高積雲(レンズ雲)、層積雲を透かして太陽が見えている状態。
 上空の風が強まり始め、下り坂に向かっている証拠といえます。


(4Kタイムラプス動画:星空にかかる高層雲・高積雲。長野駅付近から南西 北ア南部方面)
  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw

 これは午前3時過ぎから午前6時までの長野市南西部、北アルプス表銀座方面の空模様。
 下り坂のサインといわれる巻層雲、高層雲、高積雲が広がり始め、星空が消えていく様子を捕らえることができました(今年は夜間のタイムラプス撮影(放送画質)をテーマに撮影練習を始めました)。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180108

 昨日の好天をもたらした高気圧が東海上へ。

 高気圧の後面・・・九州方面には大陸、長崎付近、沖縄付近、ザックリと3か所に低気圧や前線が解析されていて、まさに気圧の谷(低圧部)が接近中(たぶん偏西風強風帯がおおざっぱに3階建てになっているんでしょう)。
 このため、すでに西日本の広範囲に活発な雨雲が観測されています。

 衛星の水蒸気画像を見ると、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が北日本へと北東進中。
 代わって大陸から悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が接近していることがわかります。

気象情報180108

 これは気象庁が今朝発表した「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」(リンク:「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)の防災事項を抜粋したもの。

 今日の下り坂・・・ただの下り坂ではなく、大荒れの天気になるようです。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 では今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM8日180108
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・好天ベースだった昨日とは正反対。

 好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東海上に抜け(夜、北海道では後続の低い尾根も通過)・・・

 代わりに、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の比較的浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が・・・ザックリと沿海州、日本海沿岸、太平洋上、計3本の偏西風強風帯に沿って断続的に北東進する模様。

 北海道を残して、広範囲で下り坂に向かうことが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・3本の偏西風強風帯に沿って、低気圧や前線の降水帯が北東進。

 夜には3つの低気圧が出そろって、特に太平洋岸で等圧線が大混雑。
 南寄りの風が強まり、海上はシケ模様に。
 また、南寄りの風が暖かく湿った空気を運び込むので大気の状態が不安定になり、広範囲に予想されている降水域の中でも、太平洋側を中心に短時間の強雨、落雷、突風等が心配されます。

 さらに、強い南風に乗って冬の下層寒気は北海道まで北上。
 全国的に気温が上がって降るモノは雨に・・・
 雪崩や落屑、(まとまった雨に加えて)融雪による洪水も心配されます。

相当温位180108
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 特に強い暖湿気が流入するのは太平洋沿岸。
 前線帯(黄色の点線)を中心に激しい現象に注意をする必要がありそうです。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180108
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 今日は西~東日本中心にまとまった雨。
 西日本は朝から、東日本も午後には降り出すことがわかります。

 また、太平洋側に限らず、日本海の低気圧から延びる潜在的な前線の収束線が通過するタイミングで、日本海沿岸でも局地的、一時的にまとまった雨に。
 場合によっては激しい現象が起こるかもしれません。

 そして明日、未明には北日本でまとまった雨。
 朝には気圧の谷が東海上に抜け、-6℃以下の寒気とともに収束線の降水帯が日本海を南下する模様。
 収束線の上陸をスタートラインにして冬型の気圧配置が強まり、週末まで続く厳しい寒波が始まります。

 三連休最終日・・・ちょっと残念な空模様になりました。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180108 拡大相当温位180108 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)


(4Kタイムラプス動画:昨夜 信濃町から黒姫山・妙高山 高層雲・高積雲の流入)
  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw




<転載終了>