気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/51371423.html
<転載開始>

北米生まれの寒気 北日本へ! 来週は暖かく!?


 最初は寒波の全体像・・・北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)から。
 今日も元日から昨夜21時まで9日間の天気図に着色してアニメ化しておきました。
北半球上空の寒気アニメ180111
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 北米生まれの-42℃以下の寒気がおよそ10日の旅をして日本海へ。
 今夜にも北日本に流入すると思われます。
 一方、北米から北極に北上した寒気の一部が再び北米に南下を始めました。

 ということで・・・新年早々北半球を大移動し始めた―42℃以下の寒気の「目先の行方」が決定。
 日本付近を通過中の寒気はいずれ東海上に抜けるでしょうから、その後中央アジアを東進中の暖気エリアがやってくると思われます。

 ではいつ暖かくなるのか?

週間気温グラフ180111

 これは向こう一週間の気温の傾向(平年差)

 今日から明日を底に気温が上昇。
 14日(日)には平年並みに戻り、来週前半は平年を大きく上回る暖かさになることが予想されています。

 そして・・・来週末にかけて再び気温が下がる傾向も・・・

 現在西シベリアにある―36℃以下の寒気の谷がどのようなカタチで日本付近にやってくるのか?
 20日(土)「大寒」の空模様が気になります。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

今日の空模様・・・里雪型の降雪続く!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市・・・

菅平180111

 断続的に雪雲が流れ込んでいますが、どちらかといえば青空と日差しのほうが優勢。
 寒波!大雪!!と騒がれている割には長野市への影響は少なく、粉砂糖のような雪が薄っすらとアスファルトを覆っている程度です。

 最低気温も―2.0℃(05時04分)で、平年より少し高めといった感じ。
 そんな今朝の実況ですが・・・


実況180111

 西高東低 冬型の気圧配置ですが・・・
 昨日に引き続き等圧線が朝鮮半島方面に袋状に広がった状態(黄色の矢印:気圧の谷)。
 典型的な里雪型(日本海側の平野部中心の降雪)の気圧配置と言えます。

 このため日本海の季節風は西南西~西北西方向が優勢。
 雪雲が収束しながら西から流れ込むため、西日本では瀬戸内や九州の広範囲で降雪に。
 東日本では、(西日本で雪を搾り取られた雪雲が)気圧の谷に沿って収束しながら能登半島付近を中心として沿岸の平野部に流れ込んでいるようです(能登半島西側の石川県では雷を伴った雪雲でテレビ局のアンテナがやられてしまったようですね)。

 衛星の水蒸気画像を見ても、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が朝鮮半島方面に断続的に南下していて、日本付近は西南西偏西風の場。
 上空の気圧の谷が弱まりながら本州上を北東進するため、西ほど悪天パワーが降り注ぎ、発生した雪雲は沿岸に沿って雪を降らせながら北上していると思われます。

レーダー里雪型180111
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 これは11日00時から06時のレーダー画像をアニメ化したもの。
 最後に24時間降雪量(降った雪)を掲載しておきましたが、日本海側の山(脊梁山脈)より沿岸の平野部で降雪が多くなっていることがわかります。

 まさに里雪型・・・ですね。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM11日180111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・今夜にかけて悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦と、同じく悪天パワーを持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、-30~35~40℃以下の今季一番の強い寒気を伴って、ゆっくりと、日本海を東進。

 下り坂に向かうのはもちろん大気の状態も不安定になって、今回の寒波のピークを迎えることが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・西高東低 冬型の気圧配置が続きますが・・・寒冷渦の東側、北海道西岸付近で小低気圧が発生。
 悪天パワーの親分といえる寒冷渦由来の低気圧ですから、小粒でもピリリと発達しながら奥尻島~松前小島付近を南下し、津軽海峡方面へと進むことが予想されています。
 このため、北海道西岸付近は局地的に荒れ模様の天気になり、激しい現象の発生が心配されます。

 また、強い寒気を背負った上空の気圧の谷の接近・通過に伴い、日本海西部と九州西方では、夜にかけて収束線の活発な降雪帯が停滞(黄色の点線)。
 雷雲にまで成長した雪雲がドッと流れ込み、雷を伴った局地的な大雪になることが心配されます。

 そして引き続き西日本から寒気が南下。
 ついに―10℃以下の寒気が西日本の太平洋側まで南下。
 -5℃以下の寒気が奄美付近まで南下するため、奄美付近で降水があれば、”南の島の降雪”になることも考えられます(地上気温次第ですけど)。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180111
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳細はアニメ中の書き込みをお読みいただきたいのですが・・・
 今日の日中も里雪傾向の降雪が継続。
 日本海側の平野部中心のまとまった雪が予想されています。

 また、西日本では関門海峡付近から雪雲が流入。
 四国の北西部でも降雪が続きそうです。

 そして明日・・・収束線が北西方向に立ち上がり、季節風も西よりから北西よりに変化。
 チョッピリ山雪傾向の降雪に??
 
 冬型のピークが過ぎると、雪が弱まるだけでなく降る場所にも変化が生じますから、明日以降は降る場所の変化に注目して天気チェックをする必要がありそうです。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大北半球180111 拡大GSM180111 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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