続きです。

玄米は消化に悪い

さて、玄米食の2つ目のデメリットである「消化の悪さ」について解説します。

「玄米は消化されにくい」ということは様々なところで言われているので、特に私が言及する必要もないのですが、「消化不良」や「消化に負担をかけること」が、体にどのような影響を与えるのかがよく分かっていない人が多過ぎるので、この問題をどうするかが「正しい玄米食」を行う為の肝(キモ)になる部分ですから、ここはやはり丁寧に解説しておきたい部分です。

玄米が消化しにくい理由は、冒頭でも書いたように、金庫のような堅い殻(セルロース)で表面を覆われているからです。

堅い殻というのはもちろん食物繊維のことですが、糠由来の食物繊維は構造がガッチリしている為に、普通に炊いてしまうと、人によっては「ゴムを噛んでいるようだ(´・ω・`)」と言うように、噛んでも噛んでも柔らかくならない・・・。というような、「ボソボソ」とした食感になります。


また、これは次の(3)の話とも関連してきますが、「玄米の構造がガッチリしている」ということは、米粒の内部に潜んでいる「旨み成分」「栄養成分(抗がん物質を含む)」が滲み出てこないということです。

ですから、「食感が堅くボソボソとした玄米は、消化にも悪く、美味しくない」のです。

ではどうすればいいか?
金庫のように堅いセルロース(食物繊維)を軟化させればよいのです。その為には(1)の話と繰り返しになっちゃいますが、

  • 乾煎りする
  • 水に一定時間浸水させて、発芽状態にする

このどちらかの方法がありますが、乾煎りするとさらに食感が悪くなりますので、(汗)「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」ことをおすすめします。

ただ、水に浸けるだけではまだ足りません。
多少柔らかくなるだけで、米粒の芯までふっくら炊き上げることは出来ませんし、栄養成分や旨み成分を十分に抽出することが出来ません。「炊き方」にもうひと工夫が必要なのです。

これについては、次の章や次回の記事で述べる予定です。

玄米食は不味い

これも切実な問題です。
体に良いとはいえ、毎日の食生活を「苦行」にしてまで健康になりたいとは思わないのが多くの人の本音でしょう。(もちろん、体を壊したときに「絶対に後悔しない」のが前提ですが・・・。)

「継続することが出来ない食事療法」は、やっても意味がありません。
半年、1年と続けてやっと効果が出始めるのに、続けられないことをやる意味があるのでしょうか?

人によっては毎日晩酌を楽しみながら食事をしたいだろうし、大好きなスイーツを食べたい人もいるでしょう。ガン患者だってそうです。そういう方達でも我慢することなく続けられるのが、本当の食養生だと思います。

むしろ、「まずい、まずい (´;ω;`)」と、毎日嫌な思いをしながら食事をするほうが体に良くないでしょう。プラセボ効果のことを考えると、精神状態が体に与える影響は計り知れませんからね。しかし・・・。

「玄米は不味い」と感じる人は、ちょっと可哀想だな・・・。

と、思います。

「玄米はまずい!」と思わされちゃった人達は、初めて玄米を食べた時、「炊き方がよく分かっていない人の玄米を食べさせらた運の悪い人」である可能性が非常に高い・・・。

潜在能力を全て引き出されたフルパワーの玄米は、「ほのかな甘み」「香ばしさ」があり、芯までふっくらとした「もちもち感」があります。

多分、「私はお米が嫌いであります。(´・_・`)」という日本人離れした人でない限り、美味しすぎて体中が脱力し、思わずため息が出るだろうと思います。

玄米がまずいのは、「炊き方」に問題がある。この1点に尽きます。
どんなに産地が良かろうが1等級米だろうが、炊き方が間違っていたら、美味しくないどころか、

  • 消化しにくい・・・、
  • 毒にやられる・・・、
  • 不味い・・・、
  • 栄養成分を十分に吸収出来ない・・・、

のような、ほんとにどうしようもない状況になっちゃいます。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

玄米食の恩恵を最大限に受けるためには、

  • 発芽率ほぼ100%の玄米を選ぶ
  • 正しい炊き方をする

この2つが非常に大切です。
「正しい炊き方」については、まだ具体的に解説していません。ということで、次回以降「図解入り」で解説する予定です。興味があればご覧頂けたらと思います。

仕事で毎日玄米を炊いているスペシャリストから直々に教えてもらいましたので、「公開したらまずいんじゃね?」と思ったのですが、許可をいただきました。

私はこの方を玄米職人と呼んでいるんですが、たまたま知り合いを通じてこの方の家に遊びに行ったとき、その人が炊いた玄米を食べたんですね。この世のものとは思えないほど衝撃的に美味しかったのを、今でも鮮明に覚えています。

私も玄米職人さんと同じくらい素材や調味料にはこだわっている自負はありました。
事実、職人Tさんに「普段食べている玄米を持ってきてほしい」と頼まれたので、持って行ったんですね。(※これにもちゃんとした意味があったのです。次回以降でその理由が分かります。)

そしたらTさん、まだ水も通していない玄米の粒の手触りを確かめたり噛んだりしながら、

職人:「いい米使ってるじゃねーか!(^ー^)」

と、言ってくれたんですね。でも、Tさんはこう続けました。

職人:「いいか?それなりの素材があっても、調理がアホだと不味いのはもちろん、その素材が本来持っている恩恵を引き出すことは出来ねーんだ。」

と、言ったんですね。さすがプロは違います。
そして、いちいち格好いいTさんです。(笑)

健康志向のカフェをやっているTさんですから、味だけではなく「体が喜ぶこと」にとことんこだわっています。まさにその通りで、食事療法に限らず、「食」は全てそうあるべきだと思います。

私はTさんに頼んで、素人でも使いやすい圧力鍋を選んでもらい、「秘伝の炊き方」を教えてもらいました。私のしつこさが功を奏しました。(笑)

次回以降に紹介する「圧力鍋を使った玄米の炊き方」は、玄米職人のTさんが実際にキッチンで行っているやり方です。これを読んでいるあなたには、是非とも玄米の「本当の味」を確かめていただきたいと思います。

玄米を短時間で発芽させ、旨み成分を十二分に引き出し、白米よりふっくら炊き上げる方法
玄米に含まれている毒を無毒化したうえで、栄養素が吸収しやすくなる「特別な炊き方」をご紹介します。

考えてみると、白米は玄米から胚芽(「旨み成分」がぎっしり詰まっているところ)を捨て去ったものですから、玄米より美味しいはずはないんです。

また、白米は精米した瞬間から内部が空気に晒されて味が劣化していきますが、玄米は堅い金庫(細胞壁)に守られているので、発芽するまではそう簡単に劣化しません。というか、種(タネ)がそう簡単に劣化してしまったら、植物はとうの昔に絶滅しているでしょう。

つまり、玄米なら「いつでも新鮮な状態で食べられる」のです。問題は調理法だけなんです。


ここまで(1)「発芽抑制因子(アブシジン酸)」による細胞毒性、(2)消化の悪さ、(3)玄米の不味さ、この3つについて解説してきました。

そして、この3つのデメリットについての対処法も合わせて解説してきましたが、全ての対処法に共通しているのは「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」ことです。

これだけで(1)~(3)については、ほぼカバーできます。
そして独特の炊き方をすることによって、玄米の秘めた力を100%引き出すことが出来ます。

「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」+αをすることによって、

  • ガンの予防・再発予防・治療に役立てたい方、
  • あらゆる生活習慣病の予防・治療に役立てたい方、
  • 慢性便秘や下痢に悩まされている方、
  • 美容と健康に役立てたい方、特に肌荒れが気になる方、
  • 痩せたい方、余分な脂肪やその他の老廃物を、さっさと排出してしまいたい方、
  • 疲れやすく、体力の低下が気になる方、

これらに当てはまる方々は、(※本当は全ての人に当てはまるのだけれども)玄米は理想的な主食としてあなたをサポートしてくれるでしょう。

私がこの記事のなかで一番言いたかったことは(1)~(3)の話なので、「もう読むの疲れた(´Д`)」って方は、ここで閉じてくれても構いません。とりあえず、(1)~(3)をカバーしていただければOKです。

ここから先の話は、正直蛇足というか、大したことない話なので、(苦笑)暇な人だけ読んでくれれば、と思います。では、いきましょう!

玄米は「異物」が混じっていることが多い

玄米は白米のように選別機(精米機)を通して異物を取り除く作業を行っていない米屋が多いので、それを口にしてしまう可能性があるということですね。

異物の代表的なものとしては、ガラス片金属片、ネズミや虫などの小動物の死骸フンなどです。

こういうの食べてしまったら、ほんと大変ですね。 (; ̄ー ̄A アセアセ・・・

玄米は決してきれいな物ではない。

お米は田んぼで採れるものです。工場ではありません。ですからあたりまえですが、いろんな異物が混入しています。

被害粒や、細かい石粒はもちろんのこと、ガラス片、金属片や、玄米の乾燥の時に混入したと考えられるねずみのフンやとても文章で書きづらい物まで、混入していたことがあります。

それを精米の段階で、精米工場で最新型の選別機を通して排除し、お客様にお届けしています。

ただ、玄米の出荷の場合、その選別機を通さない場合がほとんどです。最近では、カントリーエレベーターやライスセンターで、ある程度は選別しますが、扱い量が多く、限られた時間では完全に除去出来ていないのが現実です。当店では、玄米を販売する場合、お客様にこのことについて、事前にお伝えをしております。

出典:コシヒカリと地域産品のふくい米ドットコムホーム - 危ない玄米食

混入物ゼロ玄米

混入物除去しているかを、いつも購入している農家さんやお店に確認して下さい。特に生産農家から直接買っている方は要注意ですョ!

もちろん玄米で販売しているお店も同じですけど、処理をしている所は極僅かです。

注意)スーパー等で精米されて袋詰めになって販売されているお米は、精米してから、必ず混入物除去を行っていますので、石やその他異物は入っていないのです。玄米をコイン精米機で精米する方も大丈夫です。コイン精米機は、必ず精米する前に石抜きをしています。

出典:初めての方へ、当店のこだわりについて - 玄米販売専門店ひらい

このような知識は、現場にいる人じゃないとなかなか分かりませんね。

調べてみると確かにその通りで、ほとんどが「白米のついでに玄米も出荷するような農家」ですから、玄米専用の選別機や精米機(玄米の場合は研磨機とも言う)などの設備が整っている農家はほとんどないようです。

その意味では、上記で引用したページの忠告どおり「玄米に力を入れている農家(米屋)が作ったものじゃないと、玄米食をやってはいけない」と思います。

玄米専用の設備が整っている農家(米屋)を選ぶ必要がある

逆に言えば、「玄米に対応した設備がしっかり整っている農家(米屋)」なら、玄米食をやってもOKってことです。

ポイントは、「選別」「籾すり(研磨)」をきちんと行っていることです。

これは、ある意味で「産地」や「栽培法」よりも重要なポイントかもしれません。
いくら有名な産地であっても、無農薬&無肥料で作られていても、ネズミのフンが混じっていたら台無しですから。(笑)

そのような優秀な農家(米屋)さんを、自分で探し出さないといけません。
大変なことですが、私が皆さんに代わって色々良さそうなところをいくつか探してきましたので、後でいくつか紹介させていただきます。

【残留農薬の問題】玄米は農薬の影響をモロに受ける

白米にももちろん残留農薬の問題はありますが、農薬は特に籾(もみ)米糠(こめぬか)に溜まりやすい性質があります。

さらに言えば、放射性物質もそこに凝縮されています。
ですから、玄米は農薬や放射性物質の影響をモロに受けるのです。

籾は玄米でも取り除きますが、米糠の部分は玄米の「要」の部分であり、栄養素が最も詰まっている大事な部分なのです。

胚芽と米糠と胚乳の栄養素の比較

米糠を取り除いた米を「白米」というのですが、白米には米全体の約5パーセントしか栄養分が含まれていません。

栄養豊富な米糠、しかしながら残留農薬も大部分がここに滞留しています。

農薬の害を恐れて白米にするか、栄養豊富な玄米をとるか・・・。
玄米に否定的な方々は「農薬や放射性物質が凝縮されている玄米よりも、それらの影響が薄まっている白米を主食にするべきである」と主張されています。

農薬の影響が怖いなら、無農薬栽培の玄米を選べばよい

はい、これで解決しますよね。(笑)無農薬で作られた玄米は、ネットで探せばたくさんありますので、そういうのを利用されたらいいと思います。

放射性物質についても、今はネット通販の時代ですから放射性物質が飛来しそうにない産地から玄米を購入するか、定期的に放射能チェックをしている農家や米屋さんを選択すれば済む話です。

また、残留農薬による人体への影響は、実のところよく分かっていません。農薬を1種類使用した場合の安全性は確かめられていますが、複数種類使用する場合の安全性は確かめられていません。

食品添加物の場合も同じで、1種類使用した場合の毒性は気にする必要がないほど低いのですが、数種類使用した場合の安全性は確かめられていなかったはずです。

ですので、農薬や食品添加物などの化学物質を使用するのは「体に悪い!」「いや、適切に使用すれば全く安全だ!」という双方の意見は、どちらも中途半端であり、信頼性に欠けるのです。

商品に記載されている「原材料表示」を見れば分かりますが、1種類の添加物しか使われていないものはほとんどありません。

つまり、厳密に言えば「世の中に出回っている(農薬や食品添加物を使用した)食品を数十年単位で食べ続けた場合の安全性は、よく分かっていない」のです。

現在の農薬や食品添加物はかなり進歩しているので、「それほど気にする必要はない」と私は考えています。

もっと言えば、農薬や添加物の危険性はよく言及されているけども、それらの化学物質を使わないことによる危険性はあまり語られていないと思うので、「少しアンフェアだな」という気がします。

その件については、また別の記事で取り上げようと思います。

生食用牛肝臓(牛レバー)の禁止に隠された「政治的」な秘密
生食用牛レバーが7月1日から「食べてはいけない」って事になりましたね。 まぁ正確には「飲食店が販売・提供してはいけない」ということですが、 ...

ただ、先程解説したように、玄米の場合は胚芽の部分に農薬が凝縮されていますから、農薬の毒性が強く出るかもしれないので、「玄米食をやるならば、無農薬玄米を選ぶのは必須である」と思います。

玄米に含まれているフィチン酸が、人体にとって有用なミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど)や栄養素を排出してしまう

前回の記事で、「フィチン酸は強力な解毒作用がある」と話しましたが、その作用があまりにも強すぎて、体にとって有効に働く栄養素も、体内から排出されてしまう・・・。

それほどフィチン酸は他の物質と結合しやすい性質がありますから、「そんなものが体内に入ってしまうと、体から栄養素を奪ってしまい、栄養失調になるのではないか?」という主張です。

さきほど「米糠に農薬や放射性物質が溜まりやすい」と説明しましたが、その理由もフィチン酸です。フィチン酸は主に米糠の部分に存在している為、それらの物質とガッチリ結合してしまいます。

結果的に、フィチン酸の周りには農薬や放射性物質、その他の有害物質が引きつけられてしまいますが、それと同時に人体にとって有用なミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど)もフィチン酸によって引きつけられています。

なので、米糠は栄養豊富でもあり、でもあるのです。

玄米にフィチン酸は含まれていない

ただ、さきほどもチラッと書きましたが、玄米にフィチン酸は含まれていないんですよね。
玄米否定派(不勉強派)の皆さんがフィチン酸と呼んでるのは「フィチン」のことです。

一般的にそのような理解ですから、私も皆さんに伝わりやすいように「フィチン」のことをフィチン酸として解説していますが、本当は違います。

ですから上の主張は全部ひっくり返るのですが、それで解説を終わらせてしまうのも少し不親切な気もするので、出来るだけ難しくならないように違いを説明します。

フィチンとフィチン酸の違い

  • フィチン酸(略称IP6)は、まだ他の物質と結合する力がある
  • フィチン(フィチン酸塩とも呼ばれる)は、他の物質と結合する力はない

簡単に説明すると、両者の違いは上記になります。

そして、玄米などの種子類に含まれているものは、フィチン酸ではなく、「フィチン」という形で存在しています。

つまり、様々な栄養成分(※もちろん有害成分も含みます)と結合しきって、これ以上他の物質と結合できない状態で安定して存在しているのです。

例えば、フィチン酸がミネラル4個と結合し、これ以上他の物質と結合出来ない形で「フィチン」として安定しているとしましょう。自然の状態で穀物中に含まれているのはこのような形です。

このフィチンが体内に入ります。

フィチンが体内に入ると、「フィチン酸 + 4個のミネラル」となって、4個のミネラルがフィチンから遊離した状態になります。専門家も含め、ほとんどの方はこの状態のフィチン酸が「危ない」と言ってるわけですね。

フィチンがフィチン酸になると、他の物質と結合出来るようになりますから、体内に存在する4個のミネラルと再結合します。また、フィチンに戻ります。

そうやって、フィチンはフィチン酸になったりフィチンになったりを繰り返して、体内から排出されていきます。

さて、体内に存在するミネラルの量は減ったでしょうか?

4個のミネラルと結合しているフィチンが入ってきて、フィチン酸が4個のミネラルと結合して体内から排出される・・・。

減ってませんよね?

単純に算数の問題です。

こうやって論理的に考えれば、フィチン酸によってミネラル不足になることは考えられないです。

理論ではそうなるのですが、実際にはもう少し複雑な化学反応が起きていますし、理論と現実は必ずしも一致しません。

では、実際はどうなのでしょうか?フィチンを豊富に含んだ玄米などの食べ物を定期的に摂取していると、ミネラル欠乏になるのでしょうか?

過去にヒトや動物を対象にしたフィチンとミネラルの関係を研究した論文がいくつかあり、それによると、「フィチンのキレート作用(※)によるミネラル欠乏のリスクはない」ことが証明されています。(※「キレート作用」とはミネラルなどの金属元素と結合して体外から排出してしまう作用のこと)

エルンスト・グラーフ博士と彼の助手、ジョン・イートンは1984年、微量鉱物元素と結合した『フィチン』は、その結合を簡単に離し、離れたミネラルが体内に吸収されることを示しています。

さらに、フィチン酸があるほうがミネラルが吸収されやすいことを示しています。


日本の大川順正博士は1984年高カルシウム尿症の患者の追跡調査で、患者に『フィチン(IP6)』を高濃度に含有する米ぬかを連日10グラム2年間投与しました。

その結果、血清中のカルシウム、リン酸化合物、あるいはマグネシウムの濃度に有意な低下はありませんでした。

すなわち、またもやIP6の有する微量元素気レート作用が生態に及ぼすかもしれないという危惧を吹き飛ばす結果になったのです。

(出典:アブルカラム・M・シャムスデン著、坂本孝作訳『天然坑ガン物質IP6の驚異』講談社、2000.9.20発行、144頁より引用)

このように、フィチンによるミネラル欠乏は杞憂であることが分かります。
ミネラル欠乏どころか、逆にミネラル吸収効率が上がった報告もあるくらいです。

さらに言えば、フィチンは玄米以外にも豆類や未精製の穀物に多く含まれています。

食品中のフィチン(IP6)の含有量(%)

もしフィチンがミネラル欠乏を起こすなら、玄米よりフィチンが多く含まれている小麦や大豆などを食べてもミネラル欠乏を起こしそうなものですが、そのような話は聞いたことがありません。

玄米に含まれているフィチンに対しては批判するのに、玄米以外の上記に示した食物に対してはなんの声も上げない理由がよく分かりません。

玄米を発芽させると、ミネラル吸収効率が上がると共に、フィチン酸の持っている抗ガン効果もアップする

また、玄米を発芽させるとフィチンが分解され、ミネラルが体内で効率よく吸収されるようになりますが、同時にフィチンが本来持っている抗がん作用も強力になります。

イノシトールには、六ヶ所のリン酸基結合部位があります。したがって、イノシトールのリン酸化合物は、それに結合したリン酸基の数により名前がつけられています。

イノシトール一リン酸(IP1)、イノシトール二リン酸(IP2)、イノシトール三リン酸(IP3)、そしてIP4、IP5などです。

六個のリン酸基がすべて結合するとイノシトール六リン酸(IP6)と呼ばれ、ときに「InsP6」と表記されます。フィチン酸とも呼ばれています。

IP6はリン酸基が一つずつ外れることによってイノシトールになります。また逆に、イノシトールはリン酸基が再び結合することによってIP6に変換されます。

イノシトールとIP6は協同的に働きます。両者を組み合わせて用いたほうが、それぞれを単体で用いるよりも健康に寄与する効果が強力です。

後で詳しく述べますが、IP6にイノシトールを加えることにより、いっそう強力な「抗がん性カクテル」が出来上がります。

IP6に関して私の研究室で行われた数多くの先駆的な実験で、常に再現性をもって統計学的な有意差で、様々な臓器・組織のガンを抑制するという事実が示されました。

+

そのなかには、大腸がん、乳がん、前立腺ガン、肝ガンなどが含まれています。

世界各国の科学者もこの事実を追試で確認し、正しいと認めつつあり、さらに研究に取り組む科学者も増えています。

(注:文字装飾は管理人による)

(出典:アブルカム・M・シャムスディン、坂本孝作訳『天然抗ガン物質IP6の驚異』講談社、2000.9.20発行、18頁~19頁より引用)

つまり、「フィチン酸」と「フィチン酸が分解したもの」が混合して存在していることが重要ということです。(因みにイノシトールとは、「フィチン酸が分解したものの一種」と思ってもらっていいです)

発芽玄米はまさにその状態でフィチン酸等が混在していますから、玄米よりも抗がん作用が強いと言えます。

ミネラル吸収率が上がり、フィチン酸の抗がん作用も高まる、さらにギャバ(γ-アミノ酪酸)が玄米の約3倍ほど含まれているとなれば、発芽玄米を食べない理由はないと思います。

玄米を主食としていた200年以上前の昔の人は短命だった

この説は、フィチン酸の栄養吸収阻害作用によって、昔の人は十分な栄養素を体に摂りいれることが出来なかったことが根拠になっています。(「これは極論ですが・・・、」と主張している方々も認めていますけどね・・・。)

しかし、先ほど説明したように「フィチン酸には栄養吸収阻害作用はありません」から、フィチン酸と関連付けるのは無理があります。

昔の人が短命だったのは、単に「食糧事情が悪かった」のと、「医療技術が発達していなかった」という2点でしょう。

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また、日本人の主食と寿命の関係については、健康宣言with玄米さんの玄米食と寿命という記事に使われている図が非常に分かりやすいので引用させて頂きました。

主食と日本人の寿命の関係

これを見ると、玄米から白米に主食が変化した「江戸時代~明治時代」に寿命の顕著な伸びがあるわけではありません(寧ろ、ちょっぴり下がっていますよね 苦笑)。

昭和20年代から現代までに、男性の平均寿命が32.4歳、女性が39.7歳も伸びた原因は、白米とか玄米とかはあまり関係なく、食糧技術と医療技術の発達です。

それに加えて冷蔵庫などの食糧貯蔵技術の発達によって、日本人の栄養状態は劇的に改善しました。加えて衛生環境も良くなり、重い病気に罹りにくくなったことも大きいと思います。

【まとめ】ズバリ!玄米はガンの治療&再発予防に効果的?

さて、前回までに2回にわたり、「玄米のメリット・デメリット」について色々と語ってきましたが、結論から言えば、玄米はガンの治療&再発予防に効果的だと考えています。

ただし、(1)ちゃんと発芽する「生きている玄米」を選び、(2)「正しい方法」で玄米を調理すれば、の話です。

これがね、結構ハードル高いと思うんですよ・・・。
まず(1)を満たしている玄米が、あまり見当たりません。これは有名な産地や銘柄とかは関係ないですね。実際に1日~2日くらい水に浸けてみたらすぐに分かります。

籾殻の乾燥の仕方がまずかったり、異物と玄米を選り分ける選別機の問題で胚芽を傷つけてしまって発芽しないケースもあります。ですから、実際に水に浸けてみないと、発芽するかどうかは分からないのです。

で、仮に(1)を満たしているとしても、(2)を理解していないと「発芽抑制因子」の毒に犯されて、体が衰弱してしまいます。記事の初めのほうで「玄米はハイレベルな食べ物だ」と言った理由が理解していただけたかと思います。

私みたいにお金を余分に使って「本当にこの玄米が発芽するのか?」を片っ端から水に浸けて調べたり、圧力鍋や高圧炊飯器などの調理器を揃えるぐらい真剣に取り組まないと、玄米の恩恵を受けることは出来ないでしょう。

しかし、コツさえ分かれば、料理なんか今までほとんどしたことがない私でも簡単に出来てしまったので、美容と健康の維持の為にも、是非とも皆さんには玄米食をやってほしいと思っています。

それに、「正しい玄米食」に至るまでの越えるべき壁は、私が皆さんの代わりに超えてきました。

(1)に関しては、私の努力の甲斐もあって、いくつか「発芽率ほぼ100%の玄米」を見つけましたので、それを次回の記事で紹介しようと思いますし、(2)に関しては今回の記事で全て解説しました。つまり、超えるべき壁はほとんど越えたのです。

圧力鍋や高圧炊飯器のどちらかが必要になりますが、最悪それらがなくても、前回の記事で紹介した「乾煎りしたあとで、玄米を炊く方法」をやれば、玄米の2大デメリットを解消することが出来ます。

ただ、それだと食感がパサパサで、不味いです・・・。

乾煎りして炊いてもいいのですが、次回紹介する炊き方で玄米を食べていただければ、2年どころか一生「絶対不動の主食」として食べ続けることが出来るでしょう。

それと同時に、いつまでも健康で若々しい身体を保つことに貢献し、ガン治療&再発予防にも確実にプラスに働くと、私は確信しています。

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