気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/51524309.html
<転載開始>

立春寒波なみの寒気南下も滞在は短め。周期的な変化に移行?


 (1)北半球上空の気圧配置と寒気の様子


 今日も寒波の在庫チェック・・・北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)から。
 4日(日)から6日間の天気図に着色してアニメ化しておきました。
北半球上空の寒気アニメ180210
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 今日は立春寒波後面の暖気エリアが通過中。
 昨日に増して気温の上昇が予想されます。

 ただ、大陸からは2日連続で成長中の-42℃以下の寒気塊が南下中。
 明日から連休寒波??が始まろうとしています。

※図をクリックすると天気図を除いた昨夜21時の寒気と地図のみの図が表示されます。
 画素数は放送にも使用可能レベル。完全にKasayan作成で著作権も放棄しています。
 寒波中はリンクを続けますので商用・放送を問わず自由にご利用ください(加工も可)。
 表示内容については原図(AUXN50)を確認し、自己責任でお願いしますね。

 (2)向こう一週間の気温傾向・・・寒波の後は北日本中心の寒気流入へ?

 それでは向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データを確認しておきましょう。

週間気温グラフ180210

 目先の寒波は3日間程度のショートステイ。

 その後は北日本に寒気が流れ込み続けるものの、東日本は短い周期で寒気の影響を受けるだけ。
 西日本は連日平年を上回ることが予想されています。
 ということで、来週後半から気温変化のパターンに変化が現れるかも??

 ただ、昨日のデータでは、14日以降もう少し平年を大きく上回ることが予想されていました。
 この変化が意味するものは??
 次の寒波をもたらす寒気よりさらに北極寄りの寒冷渦の動向が気になり始めました。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・・西から下り坂 雨と雪のエリアは複雑?


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市・・・

菅平180210

 オレンジの朝焼けの後は巻雲や高層雲も消え、ほぼ快晴の空が広がっています。

北アルプス180210

 最低気温は-5.8℃(06時55分)。
 北アルプスのモルゲンロートも良く見えました。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180210

 高気圧が南東海上へ。

 東シナ海と朝鮮半島付近から気圧の谷(黄色の点線:低圧部)が東進中で、暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)の流入により発生した雨雲が九州方面にかかり始めています。

 また、北海道西岸でも西側に強い上空寒気を背負った気圧の谷の雪雲が観測されています。

 衛星の水蒸気画像を見ると、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東海上に抜け、大陸から強い寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が南東進中。

 また、東シナ海から九州南岸にかけて、偏西風強風帯(水色の矢印)が伸び始めています。

 したがって天気は下り坂ということは確かですが、具体的にどのようカタチで下り坂を降りていくんでしょうか?


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM180210
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・-30~35~40℃以下の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が沿海州方面へと断続的に北東進。
 ただ今日いっぱい、北海道方面への寒気の南下は強まりません。

 一方西~東日本では、太平洋沿岸と日本海沿岸で偏西風強風帯(水色の矢印)が活発化。
 それぞれの強風帯に沿って上空の気圧の谷がゆっくりと北東進することが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・太平洋沿岸の偏西風強風帯と上空の気圧の谷に対応して、東シナ海に低気圧が発生し、発達しながら北東進。
 沿岸に発達した降水域がかかる模様。
 0℃以下の寒気が本州内陸まで北上するため、太平洋側の平地では雨主体で推移すると思われます。

 一方、日本海沿岸の偏西風強風帯と上空の気圧の谷に対応して、潜在的な前線の降水域が津軽海峡の西まで連なって顕在化。
 上空の気圧の谷の北東進に伴って、活発な降水域が北陸~東北日本海側へと北上する模様。
 こちらも、-5℃以下の寒気が北上しているため、標高の高い所を除いて雨主体で推移すると思われます。

相当温位180210
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 強い暖湿気は太平洋沿岸に流入。
 低気圧の接近・通過に伴い、太平洋岸では大気の状態が不安定になり、短時間の強雨や落雷・突風等の発生が予想されます。

 また、前線帯を越えたそこそこの暖湿気は日本海側まで吹き込む模様。
 一部はフェーン現象を引き起こし、日本海側に予想より高めの暖かさをもたらすかもしれません。
 そうなると・・・雪崩や落雪、融雪洪水の危険性も高まりそうです。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180210
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 太平洋側、日本海側、いずれも低気圧や前線帯の収束線が通過するタイミングで、かなりまとまった雨や雪になると思われます。

 日中「これから雨や雪がふるなんて信じられない!」という空模様の東日本も、夜にはしっかり降る模様。

 問題は標高の高い地域・・・関東甲信北部や標高の高い地域の降雪エリアがどの程度拡大するかということ。
 湿雪や雨氷による被害が最小限であることを祈ります。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

 北半球公開180210 拡大GSM180210 拡大相当温位180210   
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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