愛詩tel by shigさんのサイトより
https://blog.goo.ne.jp/1shig/e/cd99d0a93ca5c2c5106f1a385ad6be86
<転載開始>

週刊がん もっといい日 より

乳がん闘病中の内山 遥(うちやま はるか)が
レポートする連載『がん患者さんのための「免疫とがん」講座』

第4回


音楽療法その1
『音楽療法が体に与える影響と、
がんの再発防止に効く仕組み』


「モーツァルトの音楽には、ゆらぎ効果と倍音の
要素がバランスよく豊富に含まれているのです」


取材協力

埼玉医科大学保健医療学部
健康医療科学科・学科長 和合治久教授

がんの再発を防ぎたい!その思いから、いろいろな方法を試している方も多いでしょう。

けれども、患者さんによって向き不向きもあれば、経済的に無理な場合もあります。
私の場合も、これからがんと長く付き合っていかなければなりませんから、
できるだけ効果的で、元手もかからない方法があれば試してみたいと思っていたところです。

そこで、がん患者さんのための『免疫とがん』講座では、
誰でもすぐに始められる「音楽療法」を3回にわたって取り上げます。

すでに音楽療法士と呼ばれる専門家が、
全国の医療機関で音楽療法による治療を行っていますが、
がんの再発予防という目的であれば、個人でもすぐに始めることができ、
手軽に続けられる方法でもあります。
音楽療法の第一人者である埼玉医科大学の和合治久教授に、
音楽療法が体に与える影響と、がんの再発防止に効くしくみについてお聞きしました。



                              ■取材・文:
                              メディカルライター・内山 遥(うちやま はるか)
乳がん闘病中


和合治久教授
1950年長野県生まれ。東京農工大学大学院修了、京都大学にて理学博士号を取得。
現在は埼玉医科大学保健医療学部健康医療科学科・学科長。
日本における免疫音楽医療研究の第一人者であり、CD『最新・健康モーツァルト音楽療法』シリーズ
(ユニバーサルミュージック)の監修も手がける。
著書に『モーツァルトを聴けば病気にならない!』(KKベストセラーズ)など。


■苦しいときにこそ音楽を聴けばよかった
                        
皆さんはふだん、どんな音楽を聴いていますか?
私は自宅で原稿を書いているときは、必ず音楽を流しています。
わが家から1日中音楽が聴こえるとしたら、それは締め切りが迫っている時期だとわかるでしょう。

日本語の歌詞の入った音楽を聴くと、集中できなくなることがあるので、仕事をするときは、
もっぱらクラシック音楽かクラシックギターのCD、または外国のアーチストのCDを流しています。
今お気に入りなのは、村冶佳織というギタリストのCDです。

 クラシック音楽に関して、それほど詳しいわけでもなく、
なんとなく聴いていただけだったのですが、
最近は少し変わってきました。

昨年、放映された「のだめカンタービレ」というテレビ番組にはまってしまったのです。
この番組は、音楽家を目指す若者たちの物語で、随所にクラシック音楽が流れます。
さっそくサントラ盤を買い、聴くようになりました。

今は、こうしていろいろな音楽を楽しんでいる私ですが、
がんの治療を受けているときは、何日も音楽に触れないことがありました。
とくに抗がん剤の副作用に 苦しんでいるときは、音楽を聴く余裕すらなかったのです。
けれども、今回、和合治久先生のお話を聴き、
苦しいときにこそ音楽を聴けばよかったのだと思いました。

音楽の力によってさまざまな病気を治療し、
改善させる方法を音楽療法(ミュージックセラピー)といいます。
音楽による治療効果は、古代ギリシャの数学者ピタゴラスがすでに記録に残しているとか。
欧米では、すでに20世紀半ばから音楽療法が本格的に研究され、実践されてきたそうです。

■音楽は私たちにどんな影響を与えるのか

和合先生が音楽療法の研究を始めたのは、13年ほどのこと。
当時は音楽が体にどのような影響を与えるかについてのデータは、ほとんどありませんでした。
そこで歴史をひも解いてみたところ、1957年からフランスの耳鼻科の医師であるトマティスが、
モーツァルトの音楽を研究し、実際に治療に使っていたことを知ったそうです。

さて、音楽は私たちにどんな影響を与えるのでしょうか? 
「皆さんも、高い音が頭にキーンと響いたり、低い音がおなかにずしんと響いた経験があるでしょう。
音の高低を示す周波数は、人間の脳から脊椎にある各骨格部位と対応しており、
高い周波数の音ほど高い位置にある脳の延髄という部位に響きます(図参照)。

延髄からは自律神経の副交感神経が出ており、胸椎と腰椎からは交感神経が出ているので、
どんな音を聴くかによって、自律神経も影響を受けるのです。

がん細胞を攻撃する免疫細胞のリンパ球は、副交感神経に支配されていて、
副交感神経が優位になると増加
します。
このため、
副交感神経が出ている延髄を刺激 する高い周波数(4000~6000ヘルツ)に相当する音を聴くと、
がんの再発防止にも役立つと考えられます。

また、高周波を多く含む一定の音楽を聴くことで、痛みを緩和するベータ・エンドルフィンや
睡眠物質のメラトニンが分泌されることも確認されています」(和合教授)

■なぜモーツァルトの曲が音楽療法に用いられているのか

 では、数ある音楽のなかで、モーツァルトの曲が音楽療法に用いられているのはなぜなのでしょうか。
モーツァルトの曲には、副交感神経を刺激する3500~4500ヘルツの高周波音が、
実に豊富に含まれている
のです。

それだけではありません。音楽にはメロディやリズム、音程、音色、周波数以外にも、
ゆらぎ、音がぶつかり合って、より高い音を生み出す倍音など、さまざまな特性がありますが、
モーツァルトの音楽には、ゆらぎ効果と倍音の要素がバランスよく豊富に含まれているのです」
(和合教授)

 ゆらぎとは、一定の音の規則的なパターンと、不規則なパターンが決まったサイクルで来るもの。
風の音や川のせせらぎなど、自然界にもたくさんあるそうです。 
確かに川のせせらぎとか滝の音を聴くと、リラックスでき感じがします。

私の実家は海辺の町にあるのですが、今も実家に帰って波の音を聴くと落ち着くし、よく眠れます。
これは、ゆらぎの効果だったのでしょう。
次回は、実際にモーツァルトの音楽がどんな影響を与えるのか。
いくつかの実験結果を見ながら教えていただきます。

                        

図:音の周波数と脊髄の対応関係 『モーツァルトを聴けば免疫力が高まる!』より

☆☆内山 遥の近況報告☆☆ 

私は、どちらかというと体育会系タイプで、30歳を過ぎてから地元のバレーボールチームに入り、
真剣に練習に取り組んできました。
そのかたわら、ゴルフにも熱中し、月に2~3回のペースでコースを回っていました。
その私が乳がんになり、手術でリンパ節を切除するかもしれないと告げられたときは、
ものすごく動転しました。

リンパ節を切除すると、腕がむくんだり、上がらなくなると聞いていたからです。
もうスポーツ は、できなくなるかもしれないと覚悟しました。
でも、今再び、バレーボールもゴルフもできるようになりました。
以前の7、8割のペースではありますが、無理をしない程度に楽しんでいます。

手術してから 1年で、こんなに体がスムーズに動くようになったのは、
術後すぐにリハビリを始めたおかげかもしれません。

手術してから1、2週間は傷が痛くて思うように 動きませんでしたが、
看護師さんに叱咤激励され、痛みをこらえながら動かしたのを覚えています。

さらに、エアロビクスのビデオを使って、毎日体を動かしていたのもよかったのでしょう。
スポーツをしているときは、病気のことも忘れて熱中できるのがいちばんいいのかもしれません。
「汗を流すってこんなに気持ちがいいことだったんだ!」と感じながらスポーツを楽しんでいます。

■取材・文:内山 遥(うちやま はるか)

女性誌や医療関係の雑誌に執筆するメディカルライター。
2006年2月、入浴中に左胸のしこりを見つける。
検査の結果、クラス5、ステージⅡの乳がんとの診断。
4月に乳房温存手術を受け、リンパ節に転移があったため、抗がん剤治療を6クール受ける。
さらに放射線治療を受けて、現在はホルモン剤を服用中。


提供:株式会社サン・メディカ

第二回につづく

 
え!!モーツァルトを聴くと癌が治るの!?第二回 /埼玉医科大学・和合治久教授

週刊がん もっといい日 より

乳がん闘病中の内山 遥(うちやま はるか)が
レポートする連載『がん患者さんのための「免疫とがん」講座』


第5回

                        
                  音楽療法その2
                        『音楽療法は私たちにどんな影響を
                        与えるのか~研究データから』

                        
                        「がんを直接攻撃するNK細胞を活性化する
                        働きのある、インターフェロン γ という物質も
                        分泌されるようになります」

                        
                        取材協力
                        埼玉医科大学保健医療学部
                        健康医療科学科・学科長
                        和合治久教授
                        

                        
 前回は、音楽療法が体に与える影響、
なかでもモーツァルトの音楽が免疫力を上げる仕組みについてお伝えしました。

今回は、モーツァルトの音楽が、私たちの心身に、実際どのような影響を与えるのかについて、これまでに行われたいくつかの実験データを見ながら、
引き続き埼玉医科大学の和合治久教授にお話を伺います。


唾液の分泌量は約1.5倍、
血液の循環がよくなり、体がポカポカに

                        
 がんの再発を防ぐためには、がん細胞を攻撃するリンパ球を増やすことが不可欠です。
リンパ球は副交感神経に支配されていますから、ストレスを避けて、
副交感神経を刺激するような生活習慣を続けることが、
リンパ球を増やすことにつながります。

モーツァルトの音楽は、
副交感神経を刺激する高周波音とゆらぎ音が豊富に含まれていますが、
実際に、モーツァルトの音楽によって副交感神経が刺激されていることが、
数々の研究によって明らかになっています。

モーツァルトの音楽を聴くと、唾液の分泌量が約1.5、多い人では3倍にも増えます
また血液の循環がよくなって、冷え症の人でも体がポカポカし、
心拍数や血圧もすぐに安定します。
体温が上昇するということは、リンパ球の働きも高まるということ。
これらの兆候は、すべて副交感神経が優位になったことを示しているのです」
(和合教授)

 下のグラフ1は、3人の成人女性に、モーツァルトの音楽を30分聴いてもらい、
そのあとで、唾液の分泌量がどれくらい変化するかを調べた実験の結果です。
聴いた後の唾液量のほうが、明らかに増えていました。

また唾液中のIgA抗体の濃度を調べたところ、3人とも高くなっていました
(グラフ2。)

IgA抗体とは、唾液や鼻汁、涙、胃や腸の粘膜などに多く含まれ、
体表面を病原菌などから守る働きがある免疫物質で、
赤ちゃんが飲む初乳にもたくさん含まれているそうです。

「がんの患者さんのなかでも、とくに消化器系のがんの方は、
体内のIgA抗体産生量が少なくなっていますから、
IgA抗体が増えて粘膜や体表面を病原菌から守る力が高まることは、
非常に意味があることだと思います」(和合教授)

さらに実験の結果、コルチゾール(ストレスホルモン)が減ることも分かりました
(グラフ3)。
これは、音楽療法によって副交感神経が優位になったためです。
コルチゾールは、リンパ球の働きを抑えてしまうホルモンですから、
コルチゾールが減ることによって、リンパ球の機能の低下は抑えられます。

「実際に、音楽を聴いた30分後に末梢血に動員されるリンパ球をカウントすると、
1.2~1.5倍に増えます。

これは、脾臓やリンパ節に定着して休んでいたリンパ球が、
音楽を聴くことによって末梢血にまで集まってくるためです。

しかも、がんを直接攻撃するNK細胞を活性化する働きのある、
インターフェロン γという物質も分泌されるようになります。
このように音楽療法を実践すると、がんを攻撃する環境が整いやすくなるわけです」
(和合教授)

                        

 がんを攻撃するリンパ球の増加も明らかに・・・

現在、和合教授らのグループは、
モーツァルトの音楽療法が、がん患者に対してどのような効果をもたらすか、
42人の患者さんの協力のもと、研究を進めています。

現在のところ、多くの患者さんに唾液の量が増える、唾液中のIgA抗体の量が増える、
コルチゾールが減る、体温が上がるなどの傾向が見られているということです。


また末梢血の状態を調べたところ、多くの患者さんで、
白血球のなかのリンパ球の割合が高まり、
なかでもヘルパーTリンパ球が増えたということです。

「ヘルパーTリンパ球は、がん細胞の情報を受けとり、
他のリンパ球にがん細胞への攻撃命令をだす免疫細胞です。

いわば、司令塔として働くリンパ球であり、ヘルパーTリンパ球が増えるということは、
がんを素早く見つけだし、攻撃する力が高まるということなのです」(和合教授)

 和合教授らは、さらに音楽療法が
がん患者さんのQOL(体調や集中力など)に与える影響についても調査しており、
近いうちにデータをまとめて報告する予定ということです。
                        


 グラフ:音の周波数と脊髄の対応関係 『モーツァルトを聴けば免疫力が高まる!』より

                        

                                                                                                                                                                  


グラフ1 聴く前と聴いた後での唾液分泌量の変化


                              グラフ2 聴く前と聴いた後での唾液免疫物質IgAの変化
                                                                                                                                                                                                                               
                              グラフ3 聴く前と聴いた後での唾液コルチゾールの変化
                              

 ☆☆内山 遥の近況報告☆☆ 

4月のある日、姉からメールが来ました。
「1年前は大変でしたね」という内容です。

メールを読んで初めて、手術を受けてから1年たったことに気づきました。
私は乳房温存術を受けましたが、このとき「センチネルリンパ節生検」
という方法を併用してもらうことにしていました。

センチネルリンパ節生検とは、
リンパ節にがんが転移していないかどうかを術中に迅速診断する方法で、
もし転移していなければ、それ以上の郭清をしなくてすみます。

リンパ節郭清がなければ、
入 院は5日程度で済み、手がむくんだり、上がりにくくなるなど、
後遺症を心配しなくていいのです。

ところが、術後、もうろうとしていた私に医師が話しかけた言葉は、
「リンパ節はきれいにとりましたからね」というものでした。
リンパ節を4か所調べたうち、1つだけ転移していたのだそうです。

「転移・・・リンパ節切除・・・」
医師の言葉を聞いた後はショックで、言葉もでませんでした。
お見舞いに来てくれた夫や友だちに、何度も不安や愚痴をこぼしたことを覚えています。

このように1年前は、私の人生でいちばん深刻な日々を送っていたというのに、
私の忘れっぽいことといったら・・・。

「人間は忘れる動物だ」という言葉がありますが、
今は自分の病気を忘れることがあるくらい、元気になったということなのかもしれません。


■取材・文:内山 遥(うちやま はるか)
女性誌や医療関係の雑誌に執筆するメディカルライター。
2006年2月、入浴中に左胸のしこりを見つける。検査の結果、クラス5、ステージⅡの乳がんとの診断。
4月に乳房温存手術を受け、リンパ節に転移があったため、抗がん剤治療を6クール受け、さらに放射線治療を受ける。
ホルモン剤服用を2か月でやめ、 現在は、がん再発を防ぐ生活を模索しながら実践中。


提供:株式会社サン・メディカ


最終回につづく

え!!モーツァルトを聴くと癌が治るの!?最終回 /埼玉医科大学・和合治久教授

週刊がん もっといい日 より

乳がん闘病中の内山 遥(うちやま はるか)が
レポートする連載『がん患者さんのための「免疫とがん」講座』

第6回
                        
                
音楽療法<その3>
                        音楽療法を効果的に行うためのポイント

                        取材協力
                        埼玉医科大学保健医療学部
                        健康医療科学科・学科長
                        和合治久教授
                        

和合治久教授
1950年長野県生まれ。
東京農工大学大学院修了、京都大学にて理学博士号を取得。
現在は埼玉医科大学保健医療学部健康医 療科学科・学科長。
日本における免疫音楽医療研究の第一人者であり、
CD『最新・健康モーツァルト音楽療法』シリーズ(ユニバーサルミュージック)
の監修 も手がける。
著書に『モーツァルトを聴けば病気にならない!』(KKベストセラーズ)など。

集中して聴くことが効果をあげるポイント

音楽療法<その1>、<その2>を読んでいただき、
さっそく試してみたいと思った方もおられるでしょう。

そこで今回は、効果的な音楽療法を行うポイントについて、ご紹介します。

音楽療法に適した音楽には、
バッハの無伴奏チェロ組曲やグレゴリオ聖歌などもありますが、

やはり周波数やゆらぎ効果、倍音効果などからモーツァルトが一番だそうです。

どれを選んでいいかわからないという方は、和合治久先生監修のCD
『最新・健康モーツァルト音楽療法』シリーズのPART3(免疫疾患の予防 <1>)、PART6(免疫疾患の予防<2>)を選ぶとよいでしょう。


「モーツァルトの音楽の周波数を分析すると、五つのパターンに分かれます。
そのなかで、ストレスホルモンを減少させるとともに血行をよくし、
唾液中の IgA抗体が、

とくによくでる曲を集めたのが、PART3とPART6です。

唾液中のIgA抗体が増加すればするほど、血液中に動員されるリンパ球も増える
ことがわかっていますから、

この音楽を聴くことによって、免疫力アップにつながるわけです」(和合教授)

 音楽療法の効果を高めるには、何よりも集中して聴くことが大切です。
BGMとして音楽を流すだけの、いわゆる音楽鑑賞と比べると、
効果はまったく異なるそうです。

集中度を上げるため、耳をすっぽり覆うヘッドホンを用意し、
目をつぶって快いと感じる音量で聴きましょう。

どうしてもヘッドホンに違和感がある、疲れてしまうという人は、
静かな部屋で耳元にスピーカーを置いて聴いてもOK。

このとき、体が冷えないよう、暖かい服装になり、リラックスした姿勢を保ちます。

 治療中の患者さんが、音楽療法を試すに当たっては何の問題もないとのこと。
むしろ、化学療法と組み合わせることによって、相乗効果が見られた例もあったそうです。

「午前中と就寝前に、最低でも20分、できれば30分ずつ聴くようにしましょう。

がん細胞を攻撃してくれる主な免疫細胞は、NK細胞とキラーTリンパ球ですが、
これらの細胞が活躍するのは主に夜間です。

このため、就寝前にモーツァルトの音楽を聴くことによって、
脾臓やリンパ節に定着しているリンパ球がより多く動員され、
がん細胞を攻撃してくれるはずです」(和合教授)


                        

 数分で唾液がじわっ・・・体温も1℃上昇

 さっそくCDとヘッドホンを購入し、実際に音楽療法を試してみました。
私が試したのは、『最新・健康モーツァルト音楽療法』シリーズのPART3です。
上着をはおり、靴下をもう1枚はいて、いつもくつろぐ場所でヘッドホンを装着し、
音楽に集中。
軽快なクラリネットの音が、耳に心地よく響きます。

すると、5分もたたないうちに唾液がじわっとでてきました。
また、30分後に体温を測ると、聴く前より1℃上昇し、36.0度になっていました。
通常、私の体温は35.7~35.9℃くらいで、36℃を超えることはめったにありません。
なのに、30分音楽を聴いただけで、簡単に36℃まで上がったことは驚くべきことです。

体温が高くなれば、それだけリンパ球が増え、
がんに対する攻撃力が高まったということ。
やった!

大切なのは、毎日続けること
絶対治してみせるという意識を持ちながら真剣に聴くと、それだけ効果も高まります。
また、音楽療法と同時に免疫力を高める 生活習慣を実践することも不可欠です。

7時間程度は睡眠をとり、間食を避け、空腹の時間をつくること。
キノコ、バナナ、海藻、ニンニクなど、免疫を高めてくれる食材を意識的にとる
ことなどを心がけましょう」(和合教授)


音楽療法は、誰にでも手軽にでき、副作用もありません。
元手もほとんどかからないのも、うれしいところです。
1日1時間ほど音楽を聴くだけでリンパ球が増えてくれるなら、
私たちがん患者にとってはありがたいことですね。
あなたも、音楽療法を生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか。


<免疫力を高める音楽の聴き方>



☆☆内山 遥の近況報告☆☆ 

自分が、がんだとわかり、手術を受けることになったとき、
それを誰に打ち明けようかと悩んだことがあります。

同居している家族は夫だけなので、夫には一番先に話しましたし、
2人の姉妹にもすぐに打ち明けました。
 

仕事関係では、ごく親しい方にだけ話し、
ほかは「体調をくずしたのでしばらく休みます」という報告だけにしました。

悩んだのは、母に打ち明けるかどうかということです。
母は現在70歳で元気に暮らしていますが、血圧が高く、かなりの心配性です。

7年前に夫(つまり私の 父)を肝臓がんで亡くしていることもあり、
私ががんだと知ったら、具合を悪くしてしまうのではないか・・・そう思いました。
姉妹に相談すると、やはり2人とも「言わないほうがいい」という意見。
そこで、母には隠し通すことになりました。

私が実家に帰るときは姉妹が集まり、それとなく、ばれないようにカバーしてくれるのです。
お正月に帰ったときは、抗がん剤の副作用で脱毛してしまったため、
ウイッグをかぶっていましたが、
入浴時なども姉妹の連携プレーで切り抜けました。
母はいまだに、私ががんになったことに気づいていません。

先日、母が畑で育てたソラマメが送られてきました。
母にお礼の電話を入れると、「元気なんでしょ?」と聞かれました。
これは母の口癖で、電話をするたびに 必ず聞かれるのです。
私はもちろん、「元気だよ」と答えました。

これからも母を心配させることのないよう、本当に元気にならなければ・・・。
そして、10 年後、
「お母さん、私、がんだったんだよ」と笑って言える日が来ればいいなー。
そう思いながら、ソラマメをゆでました。



■取材・文:内山 遥(うちやま はるか)
女性誌や医療関係の雑誌に執筆するメディカルライター。2006年2月、入浴中に左胸のしこりを見つける。検査の結果、クラス5、ステージⅡの乳がんとの 診断。4月に乳房温存手術を受け、リンパ節に転移があったため、抗がん剤治療を6クール受け、さらに放射線治療を受ける。ホルモン剤服用を2か月でやめ、 現在は、がん再発を防ぐ生活を模索しながら実践中



提供:株式会社サン・メディカ




<転載終了>