社会科学者の随想さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1071187909.html
<転載開始>
 【崩壊し溶融した国家日本の体たらく,あとは野となれ山となれ】

 【「ベンチがアホ」だと選手(高級官僚)たちは非難するが,いまもその間を縫って好き勝手に行動する▲▲首相(監督)は,妻の昭恵とお手々つないで外遊三昧,訪問する諸国にわれわれの血税をばらまくのが仕事か? お得意の拉致問題はどうした?】

 【「国家の私物化」? そんな生やさしい事態ではない現状】

 【「自分はウソをついていない」と「ウソをつく人たち」の「本格的な大ウソ」が延々とつづく安倍晋三政権中枢部のうすら寒い事情】


 ①「記憶の限り」を武器に安倍晋三をかばう国家官僚柳瀬唯夫・元首相秘書官の猿芝居

 今日〔2018年5月11日〕の新聞朝刊(『朝日新聞』)は,1面冒頭の記事の見出しを「柳瀬〔唯夫〕氏『加計側と3回面会」したが,安倍晋三「首相に報告『一切ない』」などと答えていた。首相のそばでじかに仕える秘書官としては,摩訶不思議な「国会参考人招致」での応答であった。
   『日刊ゲンダイ』20180410柳瀬唯夫顔図
   出所)https://blog.goo.ne.jp/kimito39/e
      /420418d586785fdc79d720bddcfa55a3
 この柳瀬元首相秘書官は,いままで「一切なにもしらなかった」「限り(内)であった」はずの記憶が,このたび徐々に自然に思い出せるようになっていたらしい。柳瀬はまた,ゴールデンウィーク中に外遊した安倍晋三首相に同行しており,この日程中にはこの2人のあいだで,「過去の記憶」を「記憶の限り」において “最大限にすりあわせ,調整する” ことが済まされていたものと推理する。

 そこでは,優秀な頭脳と明敏なる感性の持ち主である国家官僚の「精神機制(過去の記憶)の再起動ぶり(時間の経過にしたがい蘇っている作用)」が,みごとに披露されていた。こうなったとすれば,「その記憶の限り」それじたいがさらにつづけて,多くの事実を思いださせてくれるに違いあるまい。

 すなわち,そうした心理作用が継起的に復旧されていくものと予想していいのである。ということで,これからも「過去に関する出来事」が,よりいっそう明らかな記憶として復旧されていくことが期待できそうである。
 ②『文藝春秋』「今井尚哉・首相秘書官が初めて語った安倍政権の『責任』」(記事元は『文藝春秋』2018年6月号,2018/05/09,http://bunshun.jp/articles/-/7322)

 この記事は書かれているとおり,『文藝春秋』2018年6月号に掲載された記事に関連する内容である。

 「私から文藝春秋に “出頭” するとは思いもよりませんでした。でもどうせ批判されるなら正当に批判されたいと思って」。4月下旬,こういいながら現われたのは,第2次安倍政権発足後の5年4カ月間,メディアのインタビューにいっさい応じたことのない今井尚哉首相秘書官だ。
今井尚哉政務秘書官文藝春秋6月号(on-line版)

 月刊『文藝春秋』では,5月号(4月10日発売)から,ノンフィクション作家の森 功氏による短期集中連載『「官邸官僚」の研究』をスタート。第1回目は,加計学園問題をめぐって前川喜平文部科学事務次官(当時)に,「総理が自分の口からはいえないから,私が代わっていう」と迫ったとされる和泉洋人首相補佐官をとりあげた。

 第2回目にとりあげるのが今井氏である。経済産業省出身の今井氏は,森友学園をめぐる文書改ざん問題の責任をとって3月に国税庁長官を辞任した佐川宣寿氏(財務省)と昭和57〔1982〕年入省の同期。また,政務の首相秘書官という立場から安倍晋三首相の家族とも近く,森友学園と近畿財務局の交渉が進められていた当時に昭恵夫人付だった谷査恵子氏は経産省の後輩にあたる。さらに,加計学園問題で,「首相案件」と発言したとされる柳瀬唯夫元首相秘書官も首相官邸で今井氏の部下だった。

 そのため,一連の森友・加計問題で揺れつづける国会において,野党から疑惑解明のキーパーソンと目され,証人喚問を要求されてきた。これまで政権の黒子として口を閉ざしてきた今井氏だが,今回,森氏があらためて取材を重ね,その成果を踏まえた事実関係を問う質問を官邸に送ると,「これはしっかり説明にうかがいたい」と,急遽インタビューが実現することとなった。

 約2時間に及んだインタビューの終盤,森氏が,「(安倍政権は)数々の疑惑に対して国民が納得できる説明をしていない」と問うと,今井氏はこう話した。
  「そこは安倍政権として正直に説明していくほかありません。森友問題は,いくら値引きしろとか,そういう話に昭恵夫人がかかわっていないことだけは間違いありませんが,交渉の過程で名前があがっていたのは事実ですから,無関係とはいえません。うかつにも名誉校長を引き受けたのは間違いでした。安倍総理にも間違いなく道義的責任があります」。
 ほかにも一昨〔2016〕年の伊勢志摩サミットで配布し,酷評された通称「今井ペーパー」や,谷内正太郎国家安全保障局長との確執を生んだといわれる「習 近平への首相親書書きかえ事件」の真相など,初めて明かされる事実がつぎつぎと飛び出したスクープインタビューの全文は,森氏執筆の『「官邸官僚」の研究(2)「総理の分身」豪腕秘書官の疑惑』とともに,5月10日発売の『文藝春秋』6月号に掲載される。(引用終わり)

 とういうことであり,昨日〔その5月10日〕に新聞への発売広告が出されていた『文藝春秋』6月号を,興味ある人は自分で購入し,さらにくわしく読んでみればよい。問題は,かつて安倍晋三自身がこういきりたって,国会の場(2017年2月17日の衆議院予算員会)で,つぎのように抗弁していた一幕にあった。これは,森友学園問題に関しての話題であった。
  私や妻が関係していたということになれば,まさに私は,それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい。まったく関係ないということは申し上げておきたいと思いますし,そもそも,なにかそういうことが動いているかのようなことを前提にお話をされると,……(後略)
     安倍晋三画像7
  出所)襟に着けられているブローリボン・バッジが,いまでは
     なぜか空しくみえる。
http://bunshun.jp/articles/-/2439

 今井尚哉政務秘書官が前段で述べている点,つまり「森友問題は,いくら値引きしろとか,そういう話に昭恵夫人がかかわっていないことだけは間違いありませんが,交渉の過程で名前があがっていたのは事実ですから,無関係とはいえません。うかつにも名誉校長を引き受けたのは間違いでした。安倍総理にも間違いなく道義的責任があります」と指摘された点に対して,

 はたして,安倍晋三側がいいわけしてきたように,森友学園問題に「まったく関係がないということ」ができるのか? 安倍晋三夫婦側には最低限であっても「無関係ではなく,道義的責任があ」ると,今井尚哉政務秘書官は指摘している。おそらく,これでもなお,控えめに抑えた発言であったと受けとめておけばよい。安倍夫婦側からは,森友学園問題に関して「なにかそういうことが動いているかのようなこと」は,たしかに「あった」ことになる。今井尚哉政務秘書官の指摘は,そういう解釈を披露するほかなかった。

 ③「『首相にも道義的責任ある』 森友問題について今井秘書官」(『朝日新聞』2018年5月11日朝刊30面「社会」)

 この記事を『朝日新聞』は,政治面ではなく社会面でとりあげていた。この点は,5月10日の朝刊に広告が出されていた『文藝春秋』6月号の当該記事に対する朝日新聞社側の “一定の配慮” を感じさせるが,ともかくこの報道を引用する。
  「安倍政権として正直に説明していくほかない」。今井尚哉首相秘書官が〔5月〕10日発売の月刊誌『文芸春秋』で,現役の首相秘書官として異例のインタビューに応じ,森友・加計(かけ)学園問題などについて語った。今井氏は森友問題に絡み,野党が証人喚問を求めている対象の1人だ。

 同誌で,今井氏は財務省による森友学園の決裁文書改ざんについて,「あってはならない。財務省本省と近畿財務局にはしっかりと説明してほしい」と述べる一方,「国会で話題になるまで(問題を)しらなかった」と自身の関与は否定した。
 補注)このあたりのいいぶんは,柳瀬唯夫元首相秘書官の弁明と同じに,かなり怪しい内容である。

 安倍晋三首相の妻昭恵氏が,森友学園が開設をめざした小学校の名誉校長だったことについては,「うかつにも引き受けたのは間違いだった。首相にも間違いなく道義的責任がある」と語った。
 現に安倍晋三首相の秘書官を務めている人間,それも国家官僚の最高の地位(職員・職務)にまで登りつめて仕事をしており,しかもこの『お▲▲な総理大臣』の黒子であるかのようにまで,いままで大活躍してきた今井尚哉である。まともな神経の持主であれば疾うの昔に,官僚としてはこの安倍晋三のせいで “感情がぶっちぎれるような体験” を,なんどもさせられてきたはずである。

 ④「総理秘書官『辞めてやる!』発言で『総理が謝罪』の真相」(『NEW ポストセブン』2017.09.04 07:00,1年8カ月前

   総理大臣に影のように従い,内政から外交まで献策し,時には総理の密命を帯びて外国を極秘訪問することもある。安倍晋三首相と文字どり一心同体となって4年半〔いまでもう5年以上〕の政権を支えてきたのが今井尚哉・総理首席秘書官だ。

 「今井ちゃんは本当に頭がいいよね。なにを聞いてもすぐ答えが出るんだよ」。 安倍首相は会う人にそんないい方で今井氏を誉め,「知恵袋」「懐刀」として絶大な信頼を寄せてきた。政権における影響力の大きさは秘書官の立場をはるかに超えており,「官邸の最高権力者」「影の総理」と呼ばれる。

 今井氏が気に入らない事務方の秘書官のクビを容赦なく切ることから官邸の役人からは,「ミニ独裁者」とも恐れられてきた。その “一心同体” だった2人の関係に大きな亀裂が入っている。

 「いますぐ辞めてやる!」 今井氏が首相に面と向かってそう啖呵を切ったというのだ。文頭に『取扱厳重注意』と印字されたA4判2枚のペーパーがある。今井氏が官邸詰め記者とのオフレコ懇談(8月16日)で語った内容を記したメモだ。そこにはけっして漏れてはいけないはずの官邸での総理との生々しいやりとりがこう書かれている。
 〈ある記者に安倍総理が,「最近今井さんが僕に厳しい」と漏らしたと聞いたから,僕は机を叩いて,「国民のために総理をお支えすることに命をかけている。総理がそんな姿勢なんだったらいますぐ秘書官を辞めてやる」といったんだ。そしたら,安倍総理が謝ってきた〉
 いくらオフレコとはいえ,首席秘書官が「辞めてやる」と記者に漏らすとは尋常ではない。ましてや総理が秘書官に謝ったなどとは,たとえ事実だったとしても “秘中の秘” のはずだ。ところが,このオフ懇メモは間を置かずに自民党中枢に流出し,今井発言は党幹部たちの間で広くしられることになった。

 「今井ちゃんはこんなことを軽々しく喋る人じゃなかったのに。いったい,なにが起きているのかね」。ある自民党役員は官邸の異常事態を感じとっている。

  ※ 愕然とした今井氏,メモにこめた思いは ※

 今井氏は経産省のキャリア官僚で,伯父(父の兄)は高度成長期に通産事務次官を務めた今井善衛氏,そしてもう1人の叔父(父の弟)は元経団連会長の今井 敬氏という名門一族の出身。1982年の入省以来「将来の次官候補」としてエリートコースを歩いてきた。

 安倍首相との個人的親交も深い。第1次安倍内閣で事務の総理秘書官を務めたのち,経産省に戻っていたが,安倍氏が首相に返り咲くと,たっての希望で資源エネルギー庁次長から首席秘書官に引き抜かれた。
 註記)https://www.news-postseven.com/archives/20170904_609500.html
    https://www.news-postseven.com/archives/20170904_609500.html?PAGE=2

 ⑤ 「『記憶がない』一転  柳瀬氏『今治・愛媛を聞かれた』 面会認めず1年,弁明」(『朝日新聞』2018年5月11日朝刊31面「社会」)

 この記事からは,前半の部分から引用する。

 --複数の記録が発覚してもなお「記憶がない」と繰り返してきた強弁を一転,撤回した。柳瀬唯夫・元首相秘書官(56歳)は〔5月〕10日の国会で,加計学園関係者らと官邸で面会したことを認めて謝罪した。ただ,「聞かれたことにだけ答えてきた」とする釈明に終始。市民からは疑問の声が相次いだ。(▼1面参照)

 10日午後の参院予算委員会。柳瀬氏は午前の衆院予算委と同じ内容の弁解を続けた。「私は一貫して今治市や愛媛県の方とお会いした記憶はなく,加計学園やその関係者の方とお会いした記憶があると。そこは一貫している」。
 補注)「記憶のない記憶(?)」も「記憶のある記憶(!)」も,いずれについても一貫した「記憶がある」と答えているこの柳瀬唯夫元首相秘書官の返答は,実に奇怪かつ珍妙である。直前まで外遊していた安倍晋三に同行した柳瀬の立場でもあった。それゆえ,両名のあいだでは事前に綿密に調整がなされたうえで,そうしたふうに「記憶の諸関係に関して整理した〈記憶〉」を,「しっかり・テイネイに」,それも無矛盾に整合性を保てるように打ち合わせていたに違いあるまい。この点は何人もからすでに指摘されていた。

 『朝日新聞』朝刊「オピニオン」欄の「〈耕論〉本当に『記憶にない』?」登場して,昨日〔5月10日〕の柳瀬元首相秘書官が国会に承知されて答えた内容に対しては,3人の識者がつぎのように解説していた。

 まず亀石倫子(弁護士,画像左)は「事実から浮かぶ不自然さ」と語り,つぎに高木光太郎(心理学者,画像中)は「『報告せず』〔だけは〕なぜ記憶鮮明」と指摘し,最後に猪瀬直樹(作家・元東京都知事,画像右)は「『メモ残さず』〔など〕ありえない」と批判していた。
    『朝日新聞』2018年5月11日朝刊亀石倫子画像 『朝日新聞』2018年5月11日朝刊高木光太郎画像 『朝日新聞』2018年5月11日朝刊猪瀬直樹画像

 いずれにせよ,いままで「記憶の限り」ではまったく思い出せなかったことがら,今回の場合では過去の「なかった記憶」であっても,国会に参考人として招致された段階には思い出せたというのだから,こういった発言・応答のしかたをする人物そのものに信用を置けないと断定されて,一言も反論できないはずである。

 〔記事に戻る→〕 柳瀬氏は1年近くにわたり首相官邸での面会について,「記憶にない」と繰り返し述べてきた。県や市との面会については記憶がなく,加計学園関係者とは会った記憶がある。この日はこう主張する一方で,面会じたいを認めてこなかった理由については,こんな弁明をした。

 「今治市との関係について多数の質問があり,市の方との面談について答え,愛媛県の文書の報道があったので,県の方との面談についてコメントした」。〔これに対して〕立憲民主党の蓮舫氏は指摘した。「一貫してあなたは加計学園の関係者と会った,とはいっていない」「聞かれていないからいっていないというだけで,不誠実だ」。

 加計学園関係者との面会について,柳瀬氏は昨〔2017〕年8月の朝日新聞の取材に「記憶にない」と答えていたが,この時は「(質問が)よく聞きとれなかった」などと説明。初めて加計学園関係者との面会を認めた柳瀬氏は「定かな記憶がないのに『必らず会った』とか『絶対に会っていない』というのは,うそになる可能性があった」と釈明したうえで,これまでの答弁を「聞かれたことを一つひとつ答えて,全体像がみえなくなってしまった」と振り返った。
 補注)この答え方「聞かれたことを一つひとつ答えて,全体像がみえなくなってしまった」と返した点は,かなり不自然である。通常であれば「聞かれたことを一つひとつ答えて」いけば,徐々に「全体像がみえなくなってしま」うのではなく,逆に「だんだんとその輪郭が浮かんできてみえてくる」ものではなかったか?

 一方,面会を安倍晋三首相に報告したかを尋ねられると「総理秘書官が総理に(報告を)あげるかどうかは,総理にご判断いただく必要があるかどうかで,当時は総理にあげる必要をまったく感じていなかった」と即答。野党議員からは「うそだ」と声が上がった。

 傍聴人からは疑問の声が出た。栃木県小山市の会社員笈沼(おいぬま)登美子さん(65歳)は「核心の回答を避けているように感じた」。東京都文京区の無職松尾光章さん(78歳)は「2014年ごろの記憶ははっきりしているのに,加計学園と面会した2015年の記憶はあいまい。優秀な方がなぜこうなるのか。うそを重ねているようにさえ見えた」と話した。

 ◆ 愛媛知事「なぜ正直にいわぬ」。(ここから以下につづく記事の引用は省略)

 --この知事(中村時広愛媛県知事)の文句「なぜ正直にいわぬ」かという一点は,柳瀬元首相秘書官に対してではなく,安倍晋三に向けてこそ,問われるべき文句そのものであった。
★ 愛媛知事「真実を語ってない」
「首相案件」否定に憤り ★
=『東京新聞』2018年5月11日朝刊 =

 「誠心誠意,真実を語ってはいない」。〔5月〕10日の柳瀬氏の参考人招致を受け,愛媛県庁で報道陣の取材に応じた中村時広知事は,表情に憤りをにじませた。面会記録をまとめた県作成文書の「首相案件」発言を否定するなどした柳瀬氏の答弁を,「県の信頼を損ねるような発言も時折あった。職員の誇りや信頼関係を壊しかねない」と強い口調で批判した。

 中村知事は柳瀬氏の発言について「多忙で断片的にしかみていない」と前置きしつつ,答弁内容について「強烈な言葉でいうなら,うそ」と述べ,「相手は総理秘書官。いった職員は必死になって一言一句もらさず報告したいという気持ちだ。県が文書を改ざんする余地はない」と強調した。

 具体的に事実と異なると感じた部分については,担当職員を集めて11日朝までに事実関係や柳瀬氏の答弁を聞いた心境をまとめて報告するよう指示したという。内容を同日の記者会見で明らかにする予定。

 自身ではなく,加戸守行前知事が招致されたことについては「国会が決めたこと」と冷静に受け止めた。自身が招致されたらいくかを問われると「自分は官邸の会議に出ていないが,県職員が呼ばれるようなことになれば責任者として自分が立つことはあるかもしれない」と述べた。

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   【続 報】

★ 交換の柳瀬氏名刺公開  愛媛県 面会内容の文書も ★
=『東京新聞 TokyoWeb』2018年5月11日 13時57分 =


 愛媛県は〔5月〕11日,同県今治市に新設された学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部をめぐり,2015年4月2日に県職員が首相官邸で柳瀬唯夫元首相秘書官と面会したさいに受けとった柳瀬氏の名刺を公開した。面会時に県職員が獣医学部の必要性などについて柳瀬氏に説明した内容をまとめた文書も公表した。
          『東京新聞』2018年5月11日柳瀬元首相秘書官名刺画像
 中村時広知事は11日の記者会見で「うそは他人を巻きこむことになる」と,あらためて柳瀬氏を批判。「県職員3人はメインテーブルに座っていた」とし,覚えていないとの発言は不自然との見方を示した。柳瀬氏は10日の衆参両院の参考人質疑で,愛媛県や今治市の職員が学園関係者との面会に同席したかは「分からないが,10人近くの随行者のなかにいたのかもしれない」と述べていた。

 愛媛県職員は今治市職員や学園関係者と官邸を訪問後,備忘録として文書を作成。文書には柳瀬氏が「首相案件」と発言したと記載されていた。

 柳瀬氏は〔5月〕10日の参考人質疑で「首相案件」発言について「今治市の個別プロジェクトが首相案件とはいっていない」と説明。また面会について,「10人近くの随行者のなかに県職員や今治市職員がいたのかもしれない」とし,名刺については,保存している名刺のなかに愛媛県や今治市の方の名刺はなかったと語っていた。

 中村知事は10日,参考人質疑での柳瀬氏の答弁について「県の信頼を損ねる発言があり非常に残念。誠心誠意,すべての真実を語っていない。真実ではないレベル(の答弁)もいくつかあった」などと批判した。
 註記)http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018051190135720.html
 要は,安倍晋三君,あなたは2017年2月17日,自身で「私や妻が関係していたということになれば,まさに私は,それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい。まったく関係ないということは申し上げておきたいと思いますし,そもそも,なにかそういうことが動いているかのようなことを前提にお話をされると……」と啖呵を切っていた。

 そうだったとすれば,安倍晋三君は,遅まきながらもいい加減に年貢の納め時を迎えた。遅すぎたとしてもいい,ともかく辞めたらいい。日本のため,そして多少はアジアのために,さらにわずかには世界のためにも……。

 安倍晋三はこの日本国の憲政史上,これ以上悪い首相はいなかったという記録しか残せていない。とりわけ,対米従属国としての日本の立場だけは,確固たるものにまで仕上げる仕事を成就させえた。すなわち,「かつてない《トンデモ総理》大臣」だったという「国民に対する記憶」を作りあげることに関してだけは,大成功していた。

 ⑥「昭恵夫人&今井秘書官…安倍首相が恐れる森友 “2つの急所” 」(『日刊ゲンダイ』2018年3月30日)

『日刊ゲンダイ』2018年3月30日今井・昭恵顔図

 〔2018年3月〕28日,新年度予算案が成立。今後は予算委員会も開かれなくなる。官邸は,佐川前国税庁長官の証人喚問で,森友疑惑の幕引きを図るつもりだが,そう簡単にいくのかどうか。茶番の証人喚問で国民が納得できるはずがない。佐川氏は「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否を連発。ただ,安倍首相や昭恵夫人,官邸からの指示だけは明確に否定した。あまりに不自然な証言は,かえって国民の疑念を深めている。

 〔3月〕28日も参院予算委で,文書改ざんに関する集中審議がおこなわれた。そこで問題視されたのは,やはり昭恵夫人と国有地取引や改ざんとのかかわりだ。証人喚問でも質問に立った共産党の小池 晃議員が,「妻が名誉校長を務めているところは,あまたあるわけでございますが,それが行政に影響を及ぼしたことはない」という26日の集中審議での安倍首相の発言をとりあげた。

 安倍首相は「名誉校長ではなく名誉職」と訂正し,昭恵夫人が55団体の名誉職に就いていたと説明。森友学園の名誉校長は特別なものではないといわんばかりだった。だが,小池議員が「名誉職のなかで,名誉校長や名誉園長はいくつか」と食い下がると,渋々「瑞穂の国記念小学院」と「御影インターナショナルこども園」だけだと認め,小池議員から「あまたあるといったけど,2つじゃないですか! それが森友と加計。モリカケですよ!」と突っこまれていた。

 「総理は国会で昭恵夫人の名前を出されることをなにより嫌がる。森友問題では自殺者まで出て,国民の疑念が昭恵夫人に向けられているため,神経質になっています」(自民党関係者)。

 自民党の竹下総務会長も〔3月〕28日,都内の講演で「安倍昭恵さんという存在が政権に迷惑をかけたことは事実」と発言。自民党内でも「森友は “昭恵案件” 」と思われているのだ。もうひとり,安倍首相が隠したがる森友のキーマンが,政務の首相秘書官を務める今井尚哉氏だ。26日の集中審議で,今井氏の名前を出されると,明らかに動揺していた。

 安倍首相が挙動不審になったのは,民進党の増子輝彦議員が「2015年9月3日から5日」について質問した時のこと。いわゆる「疑惑の3日間」だ。安倍首相は9月3日に当時の理財局長だった迫田英典氏と官邸で会い,4日に国会をサボってテレビ出演のために大阪入り。翌5日には昭恵夫人が森友学園の小学校の名誉校長に就任した。しかも,4日には森友サイドと近畿財務局が地下埋設物の処理内容や費用について協議していた。森友の小学校建設が大きく動いたターニングポイントである。

 増子は安倍首相が大阪入りした〔2015年9月〕4日について,「総理は日帰りされた。今井さんは残った。つぎの日に夫人が名誉校長に就任されているんですね」と質問。すると突然,安倍首相が狼狽し始めた。

 「あの,質問にお答えする前にですね,妻は文書の書きかえを指示していない」などと答えになっていない話を延々と続けたあげく,「今井秘書官がですね,残っていたかどうかということについては,質問通告を受けておりませんから!」とブチ切れたのだ。さらに,「今井秘書官が近財の人等々と会ったことは,もちろんないと申し上げられる」と強調していた。

 「急所を突かれると,早口になって関係ない話を長々としたり,やけに居丈高になったりするのが安倍首相の特徴です。攻めには強いが守りに弱い。森友問題はこれで幕引きと,表向きは強がっていても,内心はまだ不安なのでしょう」(政治評論家・野上忠興氏)。

 安倍首相のウイークポイントである夫人と秘書官。この2人が事件解明のカギを握っているのか。やはり,証人喚問して話を聞くしかない。
 註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/226045(2・3・4)
    
 安倍昭恵を参考人でもいい国会に呼んで,「私人である公人」みたいなこの首相夫人に質問をし,事情を訊くことが必要である。それにしても,この国はこの首相のおかげで品性も品格もなにもかもひどく失った。それだけでなく,この「世襲3代目のの政治家」のやること・なすことのいちいちが,国家の土台からして嘘・偽りに満ちた実体にさせてしまった。

 だからこそ,この政権の為政に関していえば「記憶のある限り」では,ドンドン忘れていくべきことがらばかりになった。一国の最高指導者をみれば,その国の〈骨柄〉が判るものであるが,安倍晋三君の事例はまったくもってその悪例であり,その醜態をさらけ出してきた。

 ⑦ それゆえ,資本家・経営者体制派の応援団新聞紙でも,つぎのように批評せざるをえないでいた。

 『日本経済新聞』朝刊(本日:2018年5月11日)1面下のコラム「春秋」は,こう書いていた。

 「雉(きじ)の草隠れ」という言葉がある。日本の国鳥キジは極彩色の羽毛をまとい,とても優雅な存在だが隠れるのは苦手らしい。頭だけを草むらに突っこんで目立つ体はむき出しのまま。つまり「頭隠して尻隠さず」だ。このことわざはキジのそういう習性が由来だという。

  ▼ 学校法人「加計学園」の,愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐる問題で,昨日,国会の参考人招致に臨んだ元首相秘書官の答弁を聞いてキジを思い浮かべてしまった。いまは経済産業省のナンバー2。華麗なるエリート官僚の柳瀬唯夫氏は急所を躍起に否定してみせるも,答弁はかえって疑惑を膨らませてお尻がみえた。

  ▼ 記憶になかった首相官邸での関係者との面会を一転認め,大人数のなかに愛媛県や今治市の人がいたのだろうと弁明,県文書に記録された「首相案件」との発言は「趣旨が違う」……。そつのない隠れ方ではあるが,じつは学園側と官邸で会ったのは計3回などと述べたのだからえこひいきの疑念をもたないほうがむずかしい。

  ▼ 岩盤規制を打ち砕いて獣医学部ができたとはいえ,経緯が不透明では胸のつかえが下りぬままである。不自然な釈明が世間の反発を招き,また新たな釈明を余儀なくされる。対応に追われる面々は妙に鳴いて撃たれるキジみたいだ。もっとも,そうこうするうちに猟師の鉄砲の弾も尽きると踏んでいるかもしれないが。(引用終わり)
参考記事

 1)「森友交渉記録 500ページ超…次々暴かれる財務省の隠蔽工作」『日刊ゲンダイ』2018年5月10日。
  註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/228753 以下。

 2)「〈高橋乗宣 日本経済一歩先の真相〉安倍首相はお手々つないで夫婦旅行に出かけている場合か」『日刊ゲンダイ』2018年5月11日。
  註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/228755 以下。

 3)「『白馬は馬にあらず?』 国会は柳瀬秘書官のコント劇場に。今井秘書官の名まで飛び出た加計学園問題」,宮崎タケシ稿『BLOGOS』2018年05月11日。
  註記)http://blogos.com/article/296252/

 4)「『総理に報告したことも指示を受けたことも一切ない』(柳瀬元首相秘書官)。この男は,権限もなしに独断で重要案件を決裁してたのか!? ようするに,『誠心誠意,真実を語っていない』(中村愛媛県知事)ってことだ!」『くろねこの短語』 2018年5月11日。
  註記)http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/post-a146.html

 5) 「柳瀬元首相秘書官の大ウソ=安倍首相に報告しない・首相から指示ない・メモ取らない・名刺交換しない」,国家公務員一般労働組合稿『BLOGOS』2018年05月11日 15:38.
  註記)http://blogos.com/article/296379/?p=1

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