気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/52351468.html
<転載開始>

0、昨日は広範囲で綺麗な夕焼けに!?


 昨日は活発な寒冷前線が通過。
 このため北陸以北の日本海側中心の大雨になりましたが、大雨の素になった大量の水蒸気の影響で、全国的に綺麗な?派手な?夕焼けが見えたようです。

夕焼け寒冷前線通過後180816
(写真をクリックすると拡大。有名な山などの地名を掲載してあります)

 Kasayanの住む長野市周辺でも、地上も含め景色全体がオレンジ色に染まる夕焼けに。
 オレンジ色は見る見るうちに赤銅色に変化していきました。


1、台風19号と続く台風20号??最新データ!


 気象庁の予想天気図をベースに「早ければ今夜までに台風〇〇号が発生するかも」とコメントしても、実際は翌日に台風が発生することが多いんですけど(あくまでKasayanの感覚です)・・・
 ここ連日同じコメントをしても、早くも当日午前中に台風が発生しています。

 5日間連続で台風が発生するのは観測史上初ということらしいですけど、気象庁の予想も追いつかないほどのハイペース。
 今日も台風19号に関する最新データからご紹介したいと思います。


 (1)台風19号、各国のモデル比較


 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)。
 台風が最接近すると思われる20日(月)~22日(水)の空模様をまとめておきました。

拡大GSM3コマ180817
(図をクリックすると拡大します)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/

 昨日ご紹介した計算値と同様、上空の太平洋高気圧の南西縁辺に沿うように九州方面へと北西進し、西日本に上陸後北東方向に転向することが予想されています。
 また、台風20号?が19号を追いかけるように北東進する点も同様です。

 こうして安定して?同じデータがはじき出されるというのは非常に嫌な感じ・・・
 続いて、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGFSモデルもチェック。

拡大GFS3コマ180817
(図をクリックすると拡大します)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/

 昨日の計算値では、19号と20号?が接近するあまり、藤原の効果(台風間の相互作用)によって、台風20号が先行して本州に接近する可能性も示唆されていましたけど・・・
 今日は気象庁発表のGSMモデルとほぼ同じ

 プログラムの異なる二つのデータが一致していて、これまた非常に嫌な感じがします。
 そこでヨーロッパ中期予報センターのモデルもチェック。

拡大ECMWF3コマ180817
(図をクリックすると拡大します)

 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 こちら・・・台風19号が九州に接近するところまでは他のモデルと同様ですが・・・
 そのまま転向点にあたる九州付近で停滞
 また、昨日のデータでは明瞭に予想されていた台風20号が、ボケた低圧部のような予想に変化しています。

 計算値自体ちょっとアヤシイ感じもしますけど・・・西日本が大荒れになる可能性がある点は他のモデルと同様。
 台風が転向点で停滞するということもシバシバありますから、こんなシナリオでもイメージから排除するわけにはいきません。

 19号の動向については5日間進路予報でメドが付きますから、以下のURLで最新の予想進路をチェックした上で、ご紹介したモデルから対策用の具体的な空模様をイメージしていただきたいと思います。

 気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
 米軍(JTWC)台風情報: http://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html


 (2)台風20号?・・・計算の上では・・・


 ということで台風19号に厳重警戒・・・といっても・・・20号はどうなるんじゃい??と考えてしまうのが普通だと思います。

 そこで、台風19号が過ぎ去った後の25日(土)の空模様もまとめておきました。

拡大モデル比較20号180817
(図をクリックすると拡大します)

 19号の後を追うような・・・ショッキングな予想がはじき出されていますけど・・・
 「まだ不確定な先のこと」「あくまで計算値」「19号が転向するまでは予想が安定しない」などということを前提に、一つのシナリオとして見ていただければ幸いです。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)



2、今日の空模様・・・秋晴れ優勢!・・・天気予報担当者も一休み??


 それでは、ここから今日の空模様

 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市街地・・・

菅平180817

 思わずパノラマ写真で撮影したくなるような青空優勢。

 もっとも善光寺平周辺の志賀高原~菅平高原の2000m級の山々には、日本海から流れ込んできた雨雲の残骸がかかり続けています。

 長野市の最低気温は17.3℃(04時55分)。
 窓を開けて寝ていたら肌寒くなって毛布を掛けてしまいました。

 ちなみに北海道大雪山系の黒岳では初雪があったようですけど(ロープウェイ職員の目視、地元気象台からはまだ見えていない?)・・・
 本州でも北アルプス南岳小屋(槍ヶ岳と北穂高岳の中間 3000級)の最低気温3.6℃を観測した模様。
 降水があった立山や後立山方面では雪またはミゾレになった所があるかもしれません(どなたかご存知ですか?)。

南岳地図

 ※異常気象と言われる猛暑も、記録的に早い初雪も、温暖化が原因と「言われることが多い」偏西風の大きな蛇行が原因。今年の夏はそんな傾向が顕著に表れているように感じられます。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180817

 昨日大雨を降らせた寒冷前線は太平洋まで南下
 大雨モードは終了を告げようとしていますが・・・

 動きの遅い寒冷渦(水蒸気画像:寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が通過中の北海道では・・・
 寒冷渦による悪天パワーと不安定な大気、そして、津軽海峡付近に停滞する小低気圧によってまだまだ活発な雨雲がかかり続け、強風と高波も継続しています。

 また、低気圧北側を回って日本海に流れ込んだ暖湿気によって、北陸以北の日本海側でもぐずついた状態が続いています。

 ただ、大陸からは乾いた涼しい空気を持った移動性高気圧が南下中
 台風19号の存在を無視すれば・・・少しホッとできる空模様が期待できそうです。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

拡大GSM180817
(図をクリックすると拡大します)

 上段の図は、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子。
 下段の図は、普通の天気図と同じ地上気圧と降水量、そして上空約1500mの寒気の様子。

 一言でまとめてしまえば・・・

 上段の図・・・この時期としては強い寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を伴った寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)と上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜け・・・
 大陸から好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色点線:偏西風の北側への蛇行域)が接近

 このため地上では・・・下段の図・・・低気圧や前線が徐々に東に遠ざかり、代わって大陸から寒気を伴った移動性高気圧が南下
 北日本や南西諸島の回復は遅めですけど・・・
 東日本中心に乾いた涼しい空気の秋晴れエリアの拡大が予想されています。
 (詳細は図中の書き込みをお読みください)

拡大相当温位180817
(図をクリックすると拡大します)

 続いて、気温に水蒸気の様子も加味した相当温位図という特殊な天気図もチェック。

 今日はこれだけ・・・大陸の冷涼乾燥空気が(超久々に)優勢になりますよね!


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180817
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 アニメ中に書き込んだように、虫食いの雨や曇り部分や回復が遅れる部分が多々ありますけど、長らく続いた酷暑やジメジメもひと段落
 あまりコメントする気も起らない空模様ですけど・・・

 早くもこの画格に台風19号が登場し始めてしまいます。
 台風東側の暖湿南東風によって小笠原付近には収束線の降水帯がかかり始める模様。

 また、夏休みの太平洋岸にも”うねり”が押し寄せ始めそうですから、この点だけは気を抜かないようにしていただきたいと思います。

九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw



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